たっくんのボードゲーム日記

No.323
フビを捕まえろ!
Schnappt Hubi!

プレイ人数:2 - 4
プレイ時間:約15

ルール難易度 普通、特に難しい点は無い
日本語化 音声ガイドのドイツ語を個人レベルで日本語化することはほぼ不可能。
ただしポイントになる単語を聞き取れれば、文章単位で聞き取れなくても十分遊べる(と思う)



緑のウサギ、黄色のネズミ、赤のネズミ、青のウサギ


各プレイヤーはこの中から1つずつ、自分のコマを選びます。

※2人プレイの場合は、必ずウサギとネズミの組み合わせで選ぶようにします


ボード全景 プレイヤー達は協力して 4×4マス(部屋)のゆうれい屋敷を探索してオバケの「フビ」を探します。


制限時間(ターン)内にフビを捕まえることができれば、プレイヤー側の勝利です。


このゲームでは、基本的に懐中時計?がゲームの進行をガイドしてくれます。(ドイツ語ですが・・)




この時計を裏返してフタを開けて、電池(単4×3本)をセットします。


で、スイッチを入れるとゲームの説明が始まります。

スイッチのところには0~4までの数字がついていて

0 ・・・ 電源オフ
1 ・・・ レベル1 (ルール確認用)
2 ・・・ レベル2 (小さい子供や初めての人向け)
3 ・・・ レベル3 (慣れた人向け)


という感じで難易度が選べるようになっています。


スイッチを入れると、ゲームの説明とともに4つのライトが点滅しだしますが、、


まあ、ドイツ語が分からない人(管理人も)は真ん中の?ボタンを押してスキップしてしまいましょう


次に使用するキャラクターを選択します。

対応するキャラクターのボタンを押していきます。





この例なら、赤のネズミ、黄色のネズミ、青のウサギです。


これでOKなら、真ん中の?ボタンを押します。
※4匹全部使う場合(4人プレイ)は、?ボタンは押さなくてOK


ボードの所定の位置に時計をセットして、スタートプレイヤーの人のキャラクターボタンを押します。



ボード上の4つの角部屋の色に対応するコマを置いて、これでとりあえず準備完了なのだが




屋敷の中は好き勝手に動き回れるわけではなく、5種類の壁や扉があります。




手番になったら懐中時計の、上下左右のうち行きたい方向のボタンを押します。



赤いネズミならスタート位置は右上の部屋なので、左か下をを押します。


そうすると、そこにはどんな壁があるのか音声で教えてくれます。


もちろん通れるかどうかもアナウンスされます。

この壁は誰でも通れるので、隣の部屋へ移動できます。


基本的にこれで手番終了なのだが、あらかじめ通れることが分かっている場所を選んで通ると
もう1手番、連続でプレイできます。(音声ガイドが指示してくれます)


ちなみに部屋には「部屋の主」が居て、それぞれ違った声色でガイドしてくれるのだが


この主たちの色(白か黒)と種類(フクロウ、ムカデ、カエル、コウモリ)が重要

というのは、フビを捕まえるためには、まずフビを出現させなくてはならないのだが
そのためには魔法の扉を見つけて開けなければなりません。

開けなければならない扉の数は難易度によって異なっていて

レベル1 ⇒ 1つ
レベル2 ⇒ 2つ
レベル3 ⇒ 3つ

という感じ


魔法の扉は、まあ当てずっぽうで探してもいいのだが

手番では、移動する代わりに「ヒント」を聞くこともできます。


ヒントを聞くには真ん中の?ボタンを押します。


もう1回聞きたい場合は?ボタンを長押しすると
ハープの音が鳴って直前のガイドをリピートしてくれます。



そうすると、魔法の扉がある両隣の「部屋の主」を教えてくれます。

例えば、「黒いムカデと白いカエル」とか
※難易度が上がると、色は教えてくれなかったりします


前述の例なら、候補は2箇所






丸い鍵チップを置いて忘れないようにマークします。


ちなみに、同じ主からヒントは1つしか聞けません。(リピートで聞くことはできるのでご安心を・・)


魔法の扉は1人では開けられません。


扉の両側にキャラクターコマを置いた状態を作ってからでないと

開けることができません。


扉の両側にコマがある状態で、扉を通ろうとすると、ギギギ、、バタン!と効果音が鳴って扉が開きます。



そうすると、次の魔法の扉の場所のヒントを聞くことができるようになります。

黒いコウモリと白いコウモリの間、というヒントだったとすると候補はこの4箇所。




1つ目と同じ要領で扉を探して開けます



難易度に応じた数の扉を開けると、いよいよフビの登場です。

フビはプレイヤーのコマが居る部屋には現れません。

ここから先は?ボタンでフビの居場所に関するヒントをもらえるようになります。
(勝手にヒントをくれることもある)

例「ムカデの部屋にいるよ」とか


魔法の扉を探すときと同じように、フビが居る可能性のある部屋にはチップを置いていき
そして居ないことが分かった部屋からはチップを取り除いていきます。


そして、みごとフビの居る部屋に足を踏み入れると


Huuh! Was machst du in meinem Raum?(フー バス マハスト ドゥイン マイネム ラウム?)
「ふ~!君は僕の部屋でいったい何をしているんだい?」

とフビが話しかけてきます。




扉と同じく、フビを捕まえるときも2人がかりでないと捕まえられません。


2人でフビの部屋に入ったら、見事捕獲となり華やかな音楽が流れて勝利となるのだが


扉と違ってフビはときどき逃げます(笑

フビが逃げてしまうと
Buuhh! Ich bin Hubi, das Gespenst! Ich wandle durch mein Haus. Ihr findet mich nie!
(ブー!イッヒ ビン フビ ダス ゲシュペンスト! イッヒ バンドル デュルヒ マイン ハウス。イア フィンディット ミッヒ ニー)

「ブー!僕は幽霊のフビだ! 僕は家の中を歩くから君には決して見つけられないよ!」

と言い残して、隣の部屋(ナナメを含む)へ移動してしまいます。

フビは全ての壁をすり抜けて動くので、場所が絞れなくなったらヒントをもらうといいでしょう。


ポイントになる単語を聞き取れれば、ドイツ語版でも十分遊べます(と思う)。


まずキャラクター名

赤いネズミ Rote Maus ローテ マウス
黄色いネズミ Gelbe Maus ゲルベ マウス
青いウサギ Blaues Hase ブラウズ ハーズ
緑のウサギ Grünes Hase グルーヌス ハーズ
次に部屋の主の名前
白いフクロウ weiße Eule ヴァイセ オイレ
白いムカデ weißer Tausendfüßler ヴァイサー タウズントフュースラー
白いカエル weiße Kröte ヴァイセ クルーテ
白いコウモリ weiße Fledermaus ヴァイセ フリーダマウス
黒いフクロウ schwarze Eule シュヴァルツェ オイレ
黒いムカデ schwarzer Tausendfüßler シュヴァルツァ タウズントフュースラー
黒いカエル schwarze Kröte シュヴァルツェ クルーテ
黒いコウモリ schwarze Fledermaus シュヴァルツェ フリーダマウス
最後、壁の種類
誰でも通れる通路 Freier Durchgang フライアードゥルヒガング
誰も通れない壁 Mauer マウアー
ネズミだけ通れる穴 Mauseloch マウゼロッホ
ウサギだけ通れる窓 Hasenfenster ハーゼンフェンスター
魔法の扉 Zaubertür ツァウバトゥーア
通れるかどうかも教えてくれます ・君は通ることができない Du kannst nicht durch. ドゥ カンスト ニヒト ドゥルヒ ・ここは通ることができる Hier kannst du durch. ヒア カンスト ドゥ ドゥルヒ ・あなたは通ることができる Du kannst durch. ドゥ カンスト ドゥルヒ nichtは英語で言うところの notです。
Bogen, Steffen
プレイ記

みっちー、相棒と俺の3人プレイ レベルは2に設定


コンポーネント類は俺が管理することに

相棒とみっちーがウサギ担当で、俺は赤いネズミ


みっちー「みっちゃん、こっち行きたい」

俺「じゃあ、ボタンを押して」



残念・・ネズミ穴でした。ウサギは通れません。。


相棒の緑ウサギは、窓を飛び越えて通れました



やっぱり、ここはヒント聞いておくかな。

ポチっと

ナレーション「魔法の扉は黒いカエルと白いムカデの間にあるよ(ドイツ語)」


なるほど、そうするとこうか




じゃあ、左の方のは相棒まかせた!


相棒「おーけー」


俺は右側を担当




相棒「あ、ネズミ穴。通れないよーー」


うーむ、そうするとみっちーの青ウサギの左のところが
壁とかネズミ穴だとしたらかなりロスしちゃうな・・・


それはそれとして、俺は自分の仕事をこなさねば


俺「ただの通路だったよ」

相棒「てことは、こっちが魔法の扉だね」


幸いみっちーの青ウサギの右側は、ウサギ窓だったので


ぴょーんと飛び越えて

俺「みっちー、頼んだぞーー」


最初の魔法の扉は、相棒とみっちーに任せることにして
俺の赤ネズミは2つ目の扉を地道に捜索しつつ、未開の場所を開拓する





「ぎぎぎぎぎ・・バタン!」


相棒、みっちーの活躍により最初の魔法の扉が開きました!

よっしゃー

さっそく、次の扉のヒントを聞いてみると

コウモリの間のどこからしい

つーわけで、チップを置く




みっちー「ドアーーー、あったよ!」




どうしてもドアを開けるのをやりたいらしい^^;


みっちー ^_^v

さて、フビはどこだ?



ムカデの部屋に居るらしいのでフビチップを4箇所に配置

俺「上と左の部屋は、みっちーにお願いすればいいかな?」

相棒「そうだね」


俺は右の部屋を捜索しに行く


居なかったらしい

しかし次の瞬間



フビ「ぶーー、ぼく移動しちゃうもんねー♪」

俺「やべー、どこ行った?」


相棒「居る可能性のある部屋ってこんな感じ?」

俺「いや、ちょっと違うんじゃないか?」

あーでもない、こーでもない。不毛な議論が続く


俺「うーん、分かんなくなってきた。みっちー、ちょっと右の部屋に行ってみてくれない?」

みっちー「こっち?」


相棒「そうそう」





その後も、こっちの必死の追跡をあざ笑うかのように逃走を続けるフビ


くそ、腹立つ!


フビ「そんなところに僕は居ないよーw」※と、ドイツ語で言ってるのかどうかは不明 でもそんな風に聞こえた




なんかもう捕まえられる気がしなくなってきた




相棒「居た!!!」


フビ「僕の部屋でなにやってんのさー~」

さっきまでの弛緩した空気がウソのように緊張が走る


とりあえず、俺の赤ネズミを応援で現場に急行させつつ


逃亡を阻止するために、みっちーの青ウサギは検問だ頼んだぞ


今度こそ万全だ


相棒「捕獲~!」


やったーー♪逮捕w


でもちなみにこの後、レベル3をやってみたのだけれど見事に逃げ切られました(泣



評価・・・

※評価の基準についてはこちら

これはイイネ!面白い

鬼ごっこ系のゲームというと、ナンズオンザランスコットランドヤード呪いのミイラといったあたりが思い浮かぶのだけれど
こういうタイプのゲームって、追う側か追われる側かどちらかが居場所を隠すことが必要になる。

というか、隠さないと面白くない。

でも情報がオープンなゲームボード上で、それをどういう風にうまくシステムデザインするか
というのは非常に難しい命題になっていたと思う。

ナンズオンザランなんかは、そのあたりの失敗が目についた一方で
呪いのミイラでは、ボードを立ててコマは磁石で連動させるという素晴らしいアイデアを見ることができた。

そんな中この作品では、こういう解決策もあるんだというのを見せてくれた気がする。


隠すのが難しいなら、いっそ片方は機械に任せてしまう。

これをボードゲームとか、アナログゲームと呼んでいいのかどうか若干微妙に思う部分もあるのだけれど
実際やってみると、これが思いのほか面白い。

しかも、ルールの一部を音声ガイダンスが補助してくれるというメリットもあり、非常にプレイしやすい。

いつぞやのコラムで書いたものに近いものがある。

これがもし日本語だったら・・・と思わずにはいられない。


ナンズオンザランなんかも、夜警側(鬼)はいっそ機械に任せてしまった方が良かったんじゃないかと思う。
見えてる、見えてないなどのめんどくさい判定とかが無くなれば、格段にプレイアビリティが良くなって
劇的に面白くなる可能性を秘めていると思う。


本作品は子供向けなので、そんなに難しい要素は無いんだけれど(ドイツ語を除く)
大人でもそこそこ楽しめる内容になってると思う。

非常に安心感のある面白さで、コンポーネントも非常に凝ったつくりで良い出来栄え。

子供向け協力ゲームというだけでもなかなかの価値があると思うんだけれど
作品としての面白さや完成度も非常に高い一作。

これは納得の大賞受賞ですね。


2012/11/23


■追記

レベル3、想像以上に難しかった。

1回しかやってないけど、かなりやり応え十分だった。

というか、適当にやってるとレベル3はクリアできなさそうな雰囲気。

相棒「これ、扉探す段階でヒント使ってちゃダメだね」

俺もそう思った。


JohnnyBet



レビュー一覧へ


たっくんのボードゲーム日記