たっくんのボードゲーム日記

No.169
ミレグラツィエ
Mille Grazie

プレイ人数:2 - 4
プレイ時間:約40

ルール難易度 簡単な部類に入る
日本語化 不要




ボード全景。イタリア北西部の都市(一部国家もあり)が舞台です。



外周部は得点トラックで、30点に到達した人の勝ち。


都市間をつなぐ道は、緑、紫、オレンジの3種類があって、A~Zのアルファベットが振られている。



都市には県章(国章)が描かれていて雰囲気がいい。


さて、目的タイルというのがあって



数字はもらえる勝利点。上段の都市名が出発地、下段が目的地。

よーするに、出発地からスタートして無事目的地に着いたら
数字の勝利点がもらえるというわけだ。


まず最初に、この目的タイルが1枚ずつ配られて、、



書かれている出発地に、自分の貴族コマ(旅人)を置く。



それ以外に4枚、目的タイルを引いて出発地に置きます。



このボードに置かれた目的タイルは、その都市に無事着いたらゲットできる。



手番では5つの異なる街道を通って、貴族コマを移動させます。

で、自分の持っている目的タイルの目的地に着いたら



勝利点がもらえる。


さて、ここからがこのゲームの花形。

手番以外のプレイヤーは、全員泥棒になって貴族を襲います。

泥棒は目的コンパスを使って、待ち伏せする街道のアルファベットを指定します。



※クルクルまわすと、小窓からA~Zが見えるようになっている
よく出来たコンポーネント。


たとえば、Vの街道を通りそうだなーと思ったら
さっきのコンパスでVを指定しておく。



で、見事に貴族がV街道を通ったら



泥棒は「ミレグラツィエ!」と叫んで、コンパスをオープンにします。

このとき、泥棒プレイヤーは3ポイントがもらえる。

そして、貴族の方は通った街道の色に応じて手持ちの目的タイルを失います。

・・・1枚
・・・2枚
オレンジ・・・3枚
つまり、オレンジの街道で泥棒に襲われたら目的タイルを3枚も失ってしまう。 貴族側もこれに対抗する手段があって、移動する街道の数を4つに減らすと そのうちの1つについて、護衛をつけることができる。 これも、目的コンパスを使って護衛をつける街道を指定します。 護衛をつけていた場合は、泥棒に襲われても目的タイルを失うこともなく 泥棒も3点をもらうことができない。 そんな感じで、どの街道を通るか、どこに泥棒を仕掛けるか 護衛をつけるか、そういうのを読みあうゲーム。 ちなみに、2人プレイの場合は泥棒側はコンパスを2つ使います。
Dirk, Hillebrecht

評価・・・

※評価の基準についてはこちら

なかなか面白いと思う。コンポーネント類も相変わらず良くできてるし。
重すぎず軽すぎず、ガイスターハゲタカの餌食あたりをやって
すこし物足りなさを感じる人には、ちょうどいいんじゃないかと。

大人向けのヘーゼルナッツの騎士って感じ。

ただプレイ人数の差なのか、ヘーゼルナッツほどの爽快感は無いかな・・
記憶力を使わない点もプレイ感としては少し違う。

ちょっと思ったのは、ヘーゼルナッツはファミリー・パーティ向けなのに対して
このミレグラツィエは、大人が2人でじっくり遊ぶタイプなんじゃないかと。
とは言っても、プレイ時間は30~40分くらいで、重たさやめんどくささは無くてGood。

ただ、個人的には脳みそフル回転で少々疲れた。重たいというのとは違うんだけど。。
その点、相棒は全然疲れなかったみたいなので、そのへんは人によるみたいだ。

先にも書いたとおり、「ミレグラツィエ!」と叫んだときに思っていたほどの爽快感はなかった。
じりじりした心理戦が続く感じで、そういうところはガイスターなんかと似てる。

コマの形が、1つ1つ違っていたり、都市に県章や国章が描かれていたり
けっこう細部に凝ってるのでそういう面から見てもどちらかというと大人向けと思う。
多人数でやっても、たぶんそれなりに面白いと思うけど3人~で敢えてこのゲームを
プレイしなくてもいいかなという気はする。

相棒も同じことを言っていたのだが、スコットランドヤードなんかと同じで
対決色を全面に出した方が楽しめるタイプのゲームなんじゃないかと。

個人的に1つ注文をつけたいのは、マップにも少し起伏が欲しいということ。
ちょっとメリハリに乏しいなぁ、せっかくイタリアを舞台にするんだったら
全土にして、海路も入れるとかもっと辺境の都市を入れる(道が1、2本しかつながってないとか)
くらいの方がもっと面白かったような気がする。

それほど突出したものは無いけれど、大人2人でちょっとじっくり遊ぶには十分面白い。
あー、それと箱のデザインはちょっとイマイチだなぁ。マップと合わせてこれも改善を要求します(笑


JohnnyBet



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