No.607
ナインティナイン
Ninety-Nine
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プレイ人数:2 - 4人
プレイ時間:約60分
プレイ時間:約60分
ルール難易度 ルールは比較的シンプル
日本語化 不要
トランプを使ったマストフォローのトリックテイクゲームです。 エースと6〜K、それとジョーカーを1枚使います。 2〜5は使いません。 ※プレイ人数は2〜4となっていますが、ほぼ3人専用と言われているので3人前提で紹介します。 1人12枚ずつ配って、1枚はオープンにして場に置いておきます。オープンになったカードのスート(マーク)が切り札になります。 この場合はスペードが切り札です。 オープンになったカードが、9かジョーカーの場合は切り札無しとなります。 12枚の手札と切り札を見て、取るトリックの数を予想します。 ※「トリックを取る」というのが何なのかとかは、 ウィザード・カードゲーム あたりの記事を参照してください。 予想の方法ですが、12枚の手札から3枚選んだカードの合計で予想します。 この時の合計の計算方法は、スペードが1、ハートが2、クラブが3、ダイヤが0と数えます。 少しわかりづらいですが、スペードは上が1箇所とんがってるから1 ハートは上が2箇所盛り上がってるから2 クラブは同様に3箇所出っ張ってるから3 ダイヤはなんとなく0に似てるから0 みたいに覚えると良いみたいです。 ということで例えばこの3枚を選んだとすると、3+0+2=5 となります。 選んだ3枚は伏せておきます。 最初に配ったのは12枚ずつですが予想カードとして3枚伏せるので手札に残るのは9枚です。 ということで1ゲームで9トリック行います。 つまり、上記の場合は9回のトリックのうち5回取れると予想したことになります。 取ったトリックは1回につき1点です。 さらに、予想がぴったり当たった(予想を達成した)場合は、以下のボーナスをもらえます。 1人だけ達成:30点 2人達成:20点ずつ 3人達成:10点ずつ さらに、プレミアムビッド(デクレア、リビール)という宣言をすることでさらに追加点がもらえる可能性があります。 ■デクレア 予想カード3枚をオープンにして達成した場合は、30点追加でもらえます。 ■リビール 予想カードだけでなく、手札も全公開にして達成した場合は60点追加でもらえます。 9トリック全て取ることをリビールで1人だけ達成できた場合は99点もらえることになります。 ただし、デクレアやリビールを宣言して達成できなかった場合(阻止された場合)は、他の2人がこの追加ボーナス点(30点、60点)を貰います。 ディーラー(カードをシャッフルして配る人)の左隣のプレイヤーがリードになります。(ディーラーは1ラウンドごとに時計回りに移動します) 全員が予想カード3枚を伏せて置いたら、リードのプレイヤーから順にデクレアやリビールをするか宣言します。 どちらもやらない場合はパスを宣言します。 プレミアムビッドを行えるプレイヤーは1人だけです。 デクレアが宣言された場合は、それ以降宣言できるのはリビールだけです。 リビールが宣言されたとき、それまでにデクレアを宣言したプレイヤーが居た場合はそのプレイヤーはリビールするか選択することができます。 それ以外は、リビールが宣言されたらそれ以降のプレイヤーは宣言ができなくなります。 最後に宣言したプレイヤーがプレミアムビッドを行って予想カードや手札を公開します。 例) Aさん:デクレア Bさん:パス Cさん:パス →プレミアムビッドは、Aさんのデクレア Aさん:パス Bさん:デクレア Cさん:リビール Bさん:リビール →プレミアムビッドは、Bさんのリビール Aさん:パス Bさん:リビール →プレミアムビッドは、Bさんのリビール あとは大体一般的なマストフォローのトリックテイクと同じです。 リードが手札から1枚選んで出したら、それ以降のプレイヤーは手札に同じスートのカードがあればそれを出さなければなりません。 ジョーカーは、最初にオープンにされた切り札表示カードと同じ扱いになります。 この場合、ジョーカーはスペードの8と同じと見なします。 リードが出したスートと同じスートのカードを持っていない場合は任意のカードを出せます。 リードが出したスートと同じで一番大きい数字を出したプレイヤーがトリックを取りますが 切り札のスートが出された場合は、そちらが勝ちます。 切り札が複数出た場合は、数字が大きい方が勝ちです。 数字の強さは、エースが1番強く、その次がキング、クイーンの順、最弱は6です。 9回トリックが取られたら(全員の手札が無くなったら)1ラウンド終了で、点数を付けます。 ・1トリックにつき1点 ・宣言通りぴったりなら1人だけ達成で30点、2人達成で20点ずつ、3人達成で10点ずつ ・プレミアムビッドが宣言されている場合は、デクレア成功で30点、リビール成功で60点 プレミアムビッドしたプレイヤーが達成できなかった場合は、追加ボーナス点は他のプレイヤーがもらう 9ラウンドの合計で勝敗を決めます。
Parlett, David |
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評価・・・
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3人トリテの傑作と言われているだけありますね、非常に面白いです。 良く見るとデザイナーは、 ウサギとハリネズミ の人なんですね。 なんといっても、最初に伏せる3枚の選択がとても悩ましい。 1スート枯らしたいけど、そうするとビッド(取るトリック数の予想)が多くなりすぎてしまうとか、残す手札9枚とビッド数のバランスみたいなのを考えるのが非常に難しく、でも面白い。 トリックテイクなのでカウンティングが基本になると思うのだけれど、他のプレイヤーが伏せたカードが分からないのでやりづらそうな部分がある。 ただ、ダイヤはビッド0なのでビッド数の調整用として伏せられやすく、クラブは1枚伏せただけで3ビッドになるので伏せられにくい。 クラブを2枚伏せてしまうとそれだけで6ビッドで、基本的にやりづらい。 そういうのを考えると、他のプレイヤーが伏せた3枚にもある程度は読みが効く。 そこに切り札のスートというのが絡むから余計ややこしい。 あとは、カードの出し方からトリックを取りたがっているのか取らないようにしているのかとかも見えてくることもあり、そこから伏せられたカードのスートを推測し、残り枚数の読みが成立するようなこともある。 当然、難しいけど。 プレミアムビッドに関しては失敗した時のリスクを考えると、リビールはおろかデクレアも基本的にやりづらい。 どんなときにプレミアムビッドできるのかの判断は、ある程度やりこまないとおそらく難しいと思う。 同時に、一発逆転要素になっているため、大きく負けていても最後までチャンスが残るのはとても良いと思う。 --------------- トランプを使ったトリテということで、ちょっと ハーツ(ブラックレディ) と比較してみたくなった。 ハーツ(ブラックレディ) も本作と同じように最初に手札から外すカードを3枚選ぶフェーズがある。 ただ ハーツ(ブラックレディ) の場合は、本作ほど悩まないと思う。 基本的に全員トリックを取らないことを目指すわけだから大抵の場合、単純に要らないカードを選べばいいという考えになる。 でも、渡したカードや回ってきたカードを見て色々考えたりするわけで、そういうのは本作には無いところになる。 この辺り「自分の」目標設定と達成に重きが置かれているのか、スペードクイーンが「誰の(他人の)」手にあるのかに関心が集まるのかみたいな、ゲームの性質の違いにも繋がってるかな。 あと、最初のカード選びの悩ましさが強烈な分、本作の方が難しい(と少なくとも感じやすそうな)ところもありそう。 --------------- 切り札の決め方等、少し改良されたルールもあるみたいなのでやってみたい。 でも、このままでも十分すぎるくらい面白い。 確かに傑作。 2021/01/29JohnnyBet ツイート