たっくんのボードゲーム日記

No.102
ウサギとハリネズミ
Hase und Igel

プレイ人数:2 - 6
プレイ時間:約45

ルール難易度 普通、特に難しい点は無い
日本語化 イベントカードの日本語化が必要





記念すべき初代ドイツ年間ゲーム大賞作。その内容は、、、ウサギのレース。
ただしそこはドイツゲームたるもの、ただのすごろくではない。



それにしてもキレイなボードだ。

基本的にすごろくなのだが、サイコロは使わない。

ではどうやってコマをゴールへ進めていくのかというと



こういうニンジンカードを使う。これが手札として配られて

1マス進むなら1ニンジン
2マスなら3ニンジン
3マスなら6ニンジン
・・・
15マスなら120ニンジン
・・・
30マスなら465ニンジン

それぞれニンジンを消費することで進めることができる。


これが一覧表



これは計算で出るので、45マス以上一気に進めることも可能だ。


最初に配られたニンジンだけでは足りなくなるので
ハリネズミのマスまで戻るとニンジンを補給することができる。



このとき戻ったマス数×10ニンジンもらうことができる。
たとえば4マス戻ってハリネズミのマスに着いたら40ニンジンもらえる。

他にもニンジンのマスに止まったら10ニンジンもらえたり
順位によってニンジンをもらえるマスなんかもある。


ニンジンカードは激しく出入りするので、ニンジンカードの種類ごとに
分けて入れられるようになっているのは嬉しいところだ。




ところで、最初にニンジンカードのほかにレタスカードというのも何枚か配られる。



これはゴールするまでに全て食べておかなければならない。


マスの中に、レタスのマスというのがあってここに止まることで
レタスを1つ食べることができる。



他にもウサギのマスに止まったらイベントカードを引いたりするのだが
※イベントカードの内容によってはニンジンをもらえたりする

基本的にはこんなところかな、あ、ゴールするときニンジンを余らせてるとダメってのもあったか。

1位でゴールする場合は10ニンジン
以下、順位×10ニンジンまで余らせることができる。


ニンジンという燃料を切らさないように、余らせないようにしながら
早くゴールを目指す、そんなゲームである。





Parlett, David
プレイ記



相棒と対戦、2人プレイではコマを2個ずつ使います。
手番ではどちらのコマを動かしてもOK



俺が緑と青で、相棒がオレンジと黄色

先に2つゴールさせたほうの勝ち


序盤、お互いに98ニンジンずつ持ってスタートなので
飛ばそうと思えばもっと飛ばせるのだが、、



お互いどういう手が有効なのか、勝手が分からないのでとりあえず様子見って感じ。


しかし、レタスはとりあえず積極的に食っとくべ。



2人プレイの場合レタスは5個ずつ持つ。

ウサギのマスのイベントカードを引く。



レタス4個残ってるから40ニンジンゲット!


中盤戦、トップを走るのは俺の緑。



「2」のマスに居るので、もし相棒が追い抜けば2位になって20ニンジンもらえる。
もちろん相棒もその辺は分かってるのでなかなか追い抜こうとしない。

だんだん分かってきたぞ・・・


相棒のオレンジがハリネズミのマスに戻って30ニンジンゲット。
なかなか美味しいなぁ、俺もやろうっと。
青を4つ戻して40ニンジンもらっとこう。



その次、青は最下位だから4のマスに移動すればまた40ニンジンもらえるんじゃないの?
ハリネズミのマスといったりきたりすればガツガツ40ニンジンもらえるぞ、これいいんじゃないの??


しかし、相棒の黄色が、、ああ空いた空いたと言わんばかりにハリネズミのマスに後退。



あー、これで青3位じゃん。40ニンジンもらえないよ~~(T_T

んーなかなかうまくいかないもんですなぁ・・


かなり効率よくニンジンをかき集める相棒に対して
俺の方はというと、ちょっと台所事情が苦しい。。



レタスだけは順調に減らしてるのだが。。


終盤戦、とりあえずレタスは食いきった。



と、ここである事実に気がつく。


相棒、まだレタス2つも残してんじゃん。。




てことはさ、俺、レタスのマスに居座っちゃえば相棒ゴールできないんじゃないの??



緑のコマをずーっとレタスのマスに留まらせる俺。


相棒「降参」

相棒「もう!その前のレタスのマスあたりからずっと、そこどけよ!って思ってんだよね」

あ、そうなんだ。3番目のレタスのマスあたりじゃ、まだそんなことは考えてなかったよ。

相棒、投了で俺の勝ち^^

※これちょっと間違いで、2人プレイの場合レタスのマスで止まったら
 次の手番では、そのコマを動かさなければならない。
 つまり、レタスのマスに留まり続けることはできない。




評価・・・

※評価の基準についてはこちら

想像以上に考えるね、これ。面白い。
進むマス数を自分で決められるから最初から飛ばして逃げるもよし
後から一気に行くもよし、プレイヤーの性格が表れると思う。
考えさせられる1つの要因は順位のマス。
順位が後ろであるほどもらえるニンジンが多いのはなんとも悩ましい。
で、「追い越してしまったらニンジンを与えることになる」という状況がまた楽しい。
そういう状況だと安易に追い越すと敵に塩を送ることになりかねないのだが
逆にそういう状況を作れると優越感に浸れる。

いかにいいポジションをキープしながらニンジンを稼げるかが1つのポイントになっている。
たとえば、相手がハリネズミのマスに戻りたそうにしていると読んだなら
それを見越した順位のマスに進めるとかである。

そして、今回勝負を分ける要因になったレタス。
基本的に効率よく食べていかないと後半苦しくなりやすそうだ。
しかし、残っているレタスの数に応じたニンジンがもらえるイベントなんかも
あったりするので悪いことばかりでもなかったりする。

先に行くほど、ニンジンを多く消費し、またニンジンを仕入れることも難しくなっていて
後ろに居るほどニンジンを多く得やすい。月並みな言葉だが、良く考えられている。

また、ゴールするときは逆にニンジンを持ちすぎていてはいけないので
マネジメント力や先を見通す力が必要になってくる。

そこにアクセントをつけるかのようなレタスの存在。見事。

イベントカードはおまけ程度かな。


レースゲームは人数が多くないとなかなか楽しめなかったりするのだが
これは2人でも十分に面白い。
コマは6個あるので、3人プレイでも2人プレイのヴァリアント(コマ2個ずつ)を
適用したりしてもそれはそれで面白そうだ。

実のところAをつけるかどうかかなり迷っている。
しかし、今までAをつけてきたゲームのラインナップを考えると、ここはBかな。。
多人数プレイでプレイ感がどうなるか見てみたいので、とりあえず暫定にしておこうと思う。

ところで、ボードの絵がかなりキレイだ。ピーターラビットの世界をイメージさせられる感じがする。


JohnnyBet



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