たっくんのボードゲーム日記

No.367
古代ローマの新しいゲーム - 総督
Prokonsul

プレイ人数:3 - 5
プレイ時間:約45

ルール難易度 普通、特に難しい点は無い
日本語化 不要


おそらく、14個の作品の中では最も重たい交渉ゲームです。

ボード全景、ローマ帝国の属州となった地域を治める総督を目指すことで
たくさんの資金を稼ぐことを目指すゲームです。




ボードには属州ごとに、総督に選ばれることで得られる報奨金が書かれています。


さらに隣接する属州の境界線には「5」と書かれている場合があり
これは、2つの属州の総督になることで得られる追加ボーナスです。


各プレイヤーは初期資金を20ずつ受け取ります



ポーン1つと、同じ色のカウンター5つ




それとカード10枚(1~9と12)


各プレイヤーは1色選んでそれぞれ受け取ります。


ポーンはボードの右下のマスにランダムの順番で並べておきます。





ラウンドの最初に、総督の座を争うエリアを決定して黒いポーンを置きます。




そして、後述する選挙戦で過半数の支持を集めることが出来たら


手元からカウンターを1つ、そのエリアに置きます。

しかしまだ総督に選ばれたわけではありません。

総督に選ばれるためには選挙で2回勝利する必要があります。


次の選挙で他のプレイヤーが過半数を獲得すれば、他のプレイヤーのカウンターも置かれていきます。




みごと、2回目の選挙に勝利したら晴れて総督となり報奨金を受け取ります。


総督に選ばれたカウンターをエリアの報奨金が書かれたマスの上に移動させ
他のプレイヤーのカウンターはそれぞれの手元に戻されます。


そんな感じで、全エリアの総督が決まったら獲得した資金の合計が一番多いプレイヤーの勝利なのだが・・


では、総督選挙のやり方について

黒ポーンがエリアに置かれたら、各プレイヤーは手札から1枚選んで一斉にオープンにします。


このとき、出されたカードの数字の合計が議員総数になる。

この場合なら、2+2+2+1+9=16

そうすると過半数はになり青のプレイヤーは、これを満たしているので
今回の選挙に即座に勝利します。

使ったカードは捨て札にします。
(10枚全てプレイしたら、捨て札の10枚がまた手札に戻ってくる)



しかし、すぐに過半数を得るプレイヤーが出るようなケースは稀で
大抵は他のプレイヤーを取り込むためのロビー活動(交渉)を行います。


たとえば、こんなケースなら


9+5+4+2+4=24なので過半数は13

青のプレイヤーは、赤か緑のプレイヤーを取り込むことができれば過半数を獲得できます。


しかし、タダで協力してくれるプレイヤーは居ないでしょう。


ワイロを贈って協力するように呼びかけます。

この交渉は、最も大きい数字カードを出しているプレイヤーから行います。
取り込みたい相手プレイヤーを1人選んで交渉します。


しかしこのとき、基本ゲームでは双方向の会話は一切不可で
手番プレイヤーから提示された賄賂に応じるかどうかをYES, NOのみで応答します。

そしてもしNOと言われてしまった場合は交渉破談となり、そのプレイヤーとの交渉はもうできなくなります。
そんな感じで、全プレイヤーと交渉していって

過半数を獲得できれば




提示した賄賂を支払って、選挙に勝利します。



もし、他の全プレイヤーと交渉しても過半数を獲得できなかった場合は

2番目に大きい数字カードをプレイしたプレイヤーに手番(交渉権)がうつります。


このとき同じ数字をプレイした場合は、より左のマスにポーンが置かれているプレイヤーに優先権があります。


そして、もしこのポーンの場所によって交渉権を獲得した結果、選挙に勝利した場合は
ポーンを一番右のマスに移動させます。



もし全プレイヤーが過半数を獲得できなかった場合は、最も大きい数字をプレイしたプレイヤーが選挙に勝利します。

選挙に勝利したプレイヤーは、黒いポーンを別のまだ総督が決まっていないエリアへ移動させます。
(総督が決まっていない、カウンターが置かれているエリアに置くのはOK)





プレイ記

4人プレイ



最初は、、様子見で5くらいでいってみる。


たっくん:5
イズナさん:5
ぐっさん:4
KDさん:1

総数は15だから過半数は8

イズナさんか、ぐっさんを丸め込むことができればOKだが・・

最初の選挙だし、はっきり言ってあまり頑張って勝つつもりは無い。
それよりは、ワイロもらった方が美味しそうなので。

2人に2金を提示してみるものの

当然断られる


それを見ていたイズナさんは、3金をぐっさんに提示


そして談合成立


くそ・・・1金足りなかったか

まあいいや


イズナさんが次の紛争地に選んだのは・報奨金16か


せーの!

たっくん:6
イズナさん:3
ぐっさん:9
KDさん:2

けっこうみんな大きい数字出し渋ってるな

ぐっさんがKDさんをあっさり取り込んで選挙に勝利





イズナさん、多額のワイロをつぎこんで2つ目のコマを置く




イズナさんが次に選んだのは、14かあまり美味しくないな


でも待てよ・・

当然みんなそう考えるよな、だったら

ここで俺は最強の12を出すことにする


イズナさん「あ、ワイロなしで勝ちかー」

みんな、ここは捨て気味に来るという読みが的中。


次、隣の24の土地に黒いポーンを置いてみる


結果、出したのは全員7

なんともやりづらい、2人買収しなければならないというのは・・

無理!


さっさとあきらめて次、次




全てのエリアに1個ずつコマが置かれて


いよいよ本番な感じになってきた



黒いポーンが置かれた土地の報奨金は24




手札は9,2,3


しかし、ここは少し影響力を持ちたいところ

ちょっと考えて9を出すことにする


争いが熾烈になってきた


ここが取れればでかいんだけど


先に隣の土地を、1回目と同じ手口で落札


14金ゲット


しかし、その隣のエリアは・・熾烈な争いになってるので
報奨金の額から考えても多額のワイロが必要なのは目に見えてるので


敢えてここは捨て


次々と総督が決まっていき、残るはシチリア島を残すのみ


トップはイズナさんで持ち金はたぶん60前後

俺は42なので、その差20近い・・


しかし、、残ったカードが俺に風をもたらしてくれた


なんという左ウチワな状況w

俺は誰か1人味方につけることができれば勝利
それに対して、他の人たちは俺をまるめこめなければ難しい状況。

しかも、全員が交渉に失敗すれば、最大の数字を出している俺に
自動的に勝利が舞い込んでくるという(笑


まともな交渉をする気はさらさらなく、足下をみまくる


しぶしぶイズナさんが4金積んできたので、ここはこれでいいかな。

俺「じゃあ、4金でOKです」

よし、これで差は8詰まったぞ。


そして、次


前回とそっくりな状況

しかし、、KDさん(緑)がワイロをぐっさんとイズナさんに積んで勝利してしまう。

それはヤバイ。。



なぜって、残ったカードが・・


KDさん、2回目はワイロ無しであっさり勝利


終盤、ワイロで追い上げたんだけれど及ばず

イズナさんの勝利



評価・・・

※評価の基準についてはこちら

まだやってない作品も少なくないんだけれど、おそらく古代ローマの14個の作品の中では
この「総督」が最も完成度が高く面白いんじゃないかと思う。

ワイロでうまく立ち回るという点では「法廷」と似ている部分があるのだけれど
こちらの方がキャスティングボードを握りやすく、当然その方が面白い。

ルールブックには14の作品の中で最も複雑で難しいとは書いてあるんだけれど
ぜんぜん分かりづらくは無いし、とっつきやすさも決して悪くない感じ。

一応交渉ゲーとなっているけれど、基本的に提示された金額を受けるかどうかを決めるだけなので
それほどゲーム慣れしてない人でも、比較的楽しみやすい類なんじゃないかと思う。

感覚的にはハゲタカの餌食の延長線上にある作品とも思える。

もちろんあれよりは高い難易度だけれども。


同点のときの解決方法をもっとスマートにして、ついでに各エリアの報奨金の額が
プレイヤーの行動によって少し変動するようなデザインだったらもっと面白くなりそうな気がする。

もちろん今のままでも十分面白いけどね。

でもせめて専用の綺麗なボードとかでリメイクして欲しいなぁ。

面白い!

2013/04/24


JohnnyBet



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