たっくんのボードゲーム日記

No.72
クーハンデル
Kuhhandel
プレイ人数:3 - 5
プレイ時間:約50

ルール難易度 簡単な部類に入る
日本語化 不要



競りや取引で同じ家畜を4頭ずつ集めるゲームです。
4枚同じ家畜カードを集めると、カードに書かれている得点がもらえます。

最終的にこの得点の合計で勝敗が決まります。

家畜は全部で10種類、4枚ずつあるので全部で40枚。
10点から1000点までかなりバラエティ豊か。 競りや取引の際に使うお金カード。 お釣りという概念がなく、例えば70で競り落としたとしても 100のお金カードしか持ってなければ100払わなければならない。 お金は手札として他のプレイヤーに見られないように持ちます。 獲得した家畜カードは全員に見えるように自分の前に並べます。 ★ゲームの流れ★ 手番では、1.家畜を競売にかける2.他のプレイヤーと取引するかを選択します。 ■競売 家畜カードの山から1枚めくって自由に値段をつけます(自由入札) 手番のプレイヤーは入札に参加できないのだが、「落札された金額で優先的に買える」という権利がある。 つまり、通常は落札者が手番プレイヤーに落札した金額を払うのだが この権利を行使した場合は、逆に落札者にお金を支払って手番プレイヤーが家畜カードをもらいます。 ちなみに、だれも値をつけなかった場合は手番プレイヤーがその家畜をタダでもらえる。 ■取引 同じ家畜カードを持っているプレイヤー同士で取引ができます。 ※つまりゲーム序盤は家畜カードを持っていないので 取引は大体、中盤以降に始まる。 まず、取引する家畜を指定して、お金カードを伏せて出します。 取引を持ちかけられた相手も同じようにお金カードを伏せて出して相手に渡します。 で、相手より大きい金額を出した方がその家畜カードを相手からもらいます。 このとき、出し合ったお金カードは相手に返しません。 つまり取引の勝者は、相手の出した金額との差額だけ支払ったことになります。 ★ゲームの終了★ 全ての家畜カードが4枚1組になったらゲーム終了です。 家畜カードの得点を合計して最も得点の多い人が勝者となります。 お金カードは勝敗には関係ありません。
Kolze, Ruediger

評価・・・

※評価の基準についてはこちら
想像通りの面白さ、Good!
同じ家畜カードを4枚集めないと得点にならないというシステムで
「家畜の需要」をうまく表現しているところと、取引のやり方に見るべき点がある。

競りの部分はごく平凡なシステムで、かなりオークショナーが有利。
一巡の競りなので最初の方に値段を付けるプレイヤーが圧倒的に不利なのだが
まぁ、だからと言ってそんなに悪いことでもないのだが。。

それよりも、「4枚集めないと得点にならない」というのがこのゲームの心臓部だ。
これがあるおかげで、2枚、3枚集めている人に対して3枚目、4枚目のカードの価値が
変化したりする点が面白い。
これは、競りにおいても取引においても効いてくる特性だ。
あと、取引のとき動いた金額が当事者にしか分からないというのも地味に効いてる。
相手の持ち金がはっきり分からないので、どのくらいの金額が適正なのか
見えにくくしていてゲームに深みを与えている部分だと思う。


それと「おつりは出ない」というのも、なにかスッキリしていて
同時にプレイアビリティを高めることにも貢献していていい感じだ。
さらに入札の仕方や取引の際の値段のつけ方にも、いい影響をもたらしているのではないかと思う。
例えば、おつりがでないので、大きい単位のお金カードしかない場合など
お買い得な状況であっても入札をためらったりするのだ。

競りの部分に関しては、メディチ対ストロッチのときも同じようなことを考えたのだが
もう少し幅があるといいと思う。一斉入札やフリーオークションなんかがあっても面白いんじゃないかと。
このへんはヴァリアントを導入してみる価値がありそうだ。

若干ではあるが、プレイが間延びした印象があったのと
中盤以降、明らかにゲームから脱落してる人が分かってしまうところがマイナス評価かな。

でも家畜カードとお金カードだけでこれだけの面白さを表現したのは見事だと思う。
非常によく纏まっている。




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