たっくんのボードゲーム日記

No.420
エレクトロニック ラビリンス
Electronic Labyrinth

プレイ人数:2 - 4
プレイ時間:約40

ルール難易度 普通、特に難しい点は無い
日本語化 音声は英語、オランダ語、イタリア語、ドイツ語、フランス語・・・日本語は無い


ラビリンスという古いゲームをくにちーがアレンジ?した子供向けゲームです



手番ではこんな感じでタイルを1枚、ボードの端から差し込んで通路を変化させます。



そのあと、自分のコマを動かして通路の住人やアイテムの場所に移動できます。


何マス移動できるとか、そういうのはなくて通路がつながっていればどこまででも行けます。


通路には5人の住人が居て、住人のところまで移動したら話を聞くことができます。

電池が必要で、ボタンを押すと喋ります。


たどり着いたところに居る住人の絵のボタンを押します。

そうすると、剣が欲しいとか、この宝箱をべつの住人に届けて欲しいとか言われるので


そのアイテムを探しにまた迷路を探索します。


正しいアイテムを持っていくと、ご褒美で

宝石がもらえます。


何個もらえるかとかは都度教えてくれます。

個人ボード上に宝石が全部埋まったら、スタート地点に戻って勝利です。





Kobbert, Max J
Knizia, Reiner

評価・・・

※評価の基準についてはこちら

住人の誰が何を欲しがっていたのかとか、聞いた話を覚えておかなければならないので
記憶力タイプのゲームとしても、ちょっと勝手が違うというか印象が違いますね。

目で見て覚えるのか、耳で聞いたことを覚えるのかというのはたぶん違う能力なんだろうな。

ワイワイ喋りながらやってると、すぐに忘れます(笑

それと、パズルの要素もあるので、こっちに神経を集中していると、やっぱり覚えてられなかったりしますねw

たぶん子供はこういうの強いんだと思うけど、大人はパズルの部分で挽回しましょう、と言ったところですかね。

これは、一応多言語版になっているけれど、英語、フランス語、オランダ語、イタリア語、ドイツ語で、日本語は入ってないので
日本人がやるとしたら、まあ英語モードになりますね。

単語レベル(住人からお願いされるアイテムの名前)で聞き取れれば、なんとかならなくは無いんだけれど、ときどき「もう1手番やっていいよ」とか
魔女が出てきて「宝石を1個捨てなさい」とか言われたりするので、ある程度ヒアリングが出来る人が1人は必要ですね。

けど、だれか1人聞き取れる人が居ればゲームとしては成立するかな。

なのだけれど、本来は機械が喋ったことを覚える楽しみというのがあるはずなので、全員がヒアリングできた方がもちろんベターではありますね。


フビを捕まえろ!なんかも、こういう機械を使った音声を採用したゲームとして記憶に新しいところなんだけれども
あっちの方が親切な設計だったかな、というのは思った。

というのも、フビを捕まえろ!の場合は#st.機械音声がルールのかなりの部分をフォローしてくれていた#のに対して
本作の機械音声は、たぶん住人が探しているアイテムのランダム性を担っているくらいかなと思った。
ときどきサプライズ的なヒントとかアクションを喋ってくれるというのもあるけどね。
でもまあ、それはフビも同じ。

いつぞやの講演で、くにちーはデジタルとアナログの融合ということを話していたけれど
じゃあ具体的に音声ならではのメリットってなんだろかと考えてみると

・ルールのフォロー
・音声によるゲームの雰囲気作り
・音をゲームシステムに組み込む

ざっと思いつくところでは、こんなところだろうか

で、この中でも一番の魅力ポイントってなんだろうと考えると、やっぱりルールのフォローかなって思う

アナログゲームって最初にルールブックを読みこなさないと遊べないというけっこう強烈なデメリットというか
障壁があって、デジタルゲームに比べるとその大変さたるや比較にならないほど。

デジタルゲームの場合だと、「説明書読まなくても遊べる」ことすら普通にあってホントアナログゲームとは対照的。
それほどまでに、機械がルールからはみ出さないようにきっちりフォローしてくれるんですよね。

せっかく機械を導入するなら、このへんのメリットは最大限取り込んで欲しいなぁというのが個人的意見。

でも、ずいぶん前のコラムにも書いた気がするけれど、だからと言って全部デジタル化してしまっては味気ないんですよね。
くにちーもたとえばダイスをデジタル化するようなことはないだろう、と言ってましたし。その辺は私も同意見。


それで、さっき挙げた3つのメリットのうち、次に重要と思うのが

・音声によるゲームの雰囲気作り

これですよ

「それは枝葉であって、幹では無いんじゃないの?」 と考えてしまいがちかなと思うんですが

たとえば、

先のフビを捕まえろ!で魔法の扉を開けるとき、「ギギギギギ、バタン!」という効果音が鳴ります。

ボード上でコマを動かして、扉コンポーネントを開けようとするときにですよ。

これってすごく新鮮な感覚でした。

自分がリアルに手にしているコンポーネントを動かそうとしているときに、効果音で演出してくれるというのは想像以上に面白かった。

これこそが、まさにデジタルとアナログの融合の1つの成功例なんじゃないかと思わずにはいられなかった。


そういう部分で見ていくと、本作のデジタルコンポーネントは若干物足りないかな。。

あと、ジレンマもあまり無かった^^;

でも、聞いたことを覚える記憶力ゲーという部分とパズル的な楽しさの組み合わせは悪く無い感じ。なかなか面白いと思う。

ただし日本語だったらねー・・・

でもむしろ子供には良い英語の教材になるのかも。

2014/07/17


JohnnyBet



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