たっくんのボードゲーム日記

No.489
ドラダ
Dorada

プレイ人数:2 - 4
プレイ時間:約20

ルール難易度 簡単!
日本語化 不要


すごろくゲームです。各プレイヤーは自分の手番が来たら、サイコロを1つ振って出た目の数だけコマを進めます。



サイコロは普通の6面ダイスですが、コマは1人4つずつ持ちます。


4つのコマのうちどれを進めるか選ぶことができます。

ゴールマスの周りには、100〜10の数字が書いてあります。
ゴールした時にもらえる点数です。



あとからゴールしたコマは上に重ねていきます。



ちなみにサイコロの目が余っても、ゴールできます

しかし、、このゲームの最も特徴的な点。


このすごろくは、最後にゴールすると最高点(100点)がもらえます。

このゲームに関しては牛歩戦術が効果的です(笑


ゲームの初めに、スタートマスに自分のコマ4つを重ねておきます。



で、最初に話したように基本はただのすごろくなので、サイコロを振って出た目の数だけ自分のコマを進めます。



他のコマが居るマスと同じマスに止まったコマは、上に重ねます。
こうなった場合、一番上のコマ以外は動かせなくなります。


つまりこのマスで動かせるコマは黄色だけで、その下の緑と紫のコマは上に重ねられたコマが居なくなるまで動かせません。


このマスはトラップです。ここに止まってしまったコマは・・



コマをひっくり返します。(すべてのコマの裏には赤いシールが貼られています)


こうなってしまったコマは、もう完全に動かせなくなります。

で、今後、このマスは他の赤いマスと同じ扱いになります。 ※つまり、普通に止まったりできるようになる
他のコマのための踏み台になってしまうわけですねw

このマスに止まったら、即ゴールに移動します。


でも、このゲームは後からゴールした方が高得点なので最初はあまり止まりたくありません。

+4、+2、−3とか書かれたマスもあります。


これは、単純に+4なら4マス進む。−3なら3マスもどるという意味。簡単です。

ただし・・

黄色のプレイヤーの番でサイコロの目が3の場合、このコマを動かすとすると



移動先は、−3のマス



でも戻るマスはここ。 ※この場合、即ゴールのマスですね


+とか−のマスの効果で動く場合は、他のコマが居るマスはカウントしません。
(振ったサイコロの目で移動する部分については、他のコマが居るマスもカウントします。)

動かせるコマが1つでもある場合は、そのコマを動かさなければなりません。
逆に、動かせるコマが1つもない場合(自分の4つのコマの上、すべてに他のコマが乗っている場合など)は手番はパスになります。

全員のコマが、ゴールするかトラップマスなどで動かせない状態になったらゲーム終了。

点数の合計が最も多いプレイヤーの勝ちです。





Hoffman, Rudi

評価・・・

※評価の基準についてはこちら

シンプルで分かりやすいスゴロクゲームで、いかにも昔のゲームらしい感じ。
説明5分、1ゲーム15〜20分くらいかな。

古いゲームなんだけれど、でもすごい良く出来てる。

家族3人で遊んで、久しぶりに「もう1回!」っていう声がなかなか止まらなかったゲーム。

たぶん4人がベストなんだろうなとは思うんだけど、3人でも全然悪くなかったし相棒との2人プレイでも十分楽しめた。

後からゴールした方が高得点っていうオリジナリティ満載の、しかも良く出来たルールがゲームを非常に面白いものにしてる。

こういうすごろくって普通はトップ=高得点。2位がその次に高得点。
つまりゲームが進めば進むほど下位の順位決定戦みたいな、一種の消化試合的な雰囲気になる。

ところが、このゲームの場合は全く逆で、最後の1〜2個がどうなるかが一番盛り上がる。
尻上がりに上がっていくというかw

でも、トラップのマスがあるのでコース上に残った最後の1コマになりさえすれば最高得点がもらえるかというと決してそういうわけでもない。


単純なすごろくゲームでありながら戦略性も決して低くなく、相手のコマに乗っかることで動きを封じることができる。
そうすると、そのプレイヤーの選択肢が狭まるので不本意な目が出ても動かさざるを得なくなる。

しかしあまり乗っかりすぎるのも考えもので、乗っかられたコマ=動かなくていいコマとも言えるので
特に手番パスみたいな状況にしてしまうと、かえって自分の首を絞めてしまうことにもなりかねない。

そういう思考を楽しみつつ、でも結局はサイコロ運も大きいよねーという感じで楽しめればいいのかなーと思う。


こういうすごろくゲームって、日本人の感覚だとサイコロ運だけで遊ぶっていうイメージが強いと思うのだけれど ちょっとした選択肢を付加することで、適度な思考性もあった方がやっぱり断然おもしろい。 で、すごろくを面白くする具体的な付加要素(選択肢の与え方)の代表的なパターンとして、ざっくり次の2つがあると思う。 ■1回の手番でサイコロを複数回振ることができるタイプ  冷たい料理の熱い戦い呪いのミイラピーナッツなど ■動かすコマを選択できるタイプ  バックギャモンヘキセンレンネン勝利への道、イライラしないで など もちろんこの作品は、後者に属する。 こうして並べてみるとどれも抜群に面白かったゲームばっかりだなって思う。 たしかにすごろくは淡白な運要素が強いゲームになりがち、でも工夫次第でこんなにも面白い思考性を生み出せるものなんですよね。
もう1つのポイントとして、1つのマスに複数のコマが入った時にどうなるか?というのがあると思う。 あとから入ってきたコマが、元々あったコマの動きを封じたり、スタートに戻したり、あるいは下のコマに便乗して移動できてしまったり。 あるいは、そもそも入れない、他のコマが居るマスはカウントしない、カウントするけど止まれない、などなど。 ルールとしてはちょっと地味な印象かも知れなけれど、面白さの根幹に深く関わる部分でかなり重要な要素。 マスの状況によって性質が真逆に近いくらい変化するバックギャモンのルールは特に面白い。 このあたり、ドラダの場合も一応複数のルールが採用されてて、基本は「元々あったコマの動きを封じる」 でも、プラスとかマイナスのマスで移動してきた時は、コマが居るマスはカウントしないというように変化する。 動きを封じる部分の面白さは最初に書いた通りかなと思う。 プラスマイナスのマスの効果で移動した場合にカウントしない点については、同じ盤面の状況になりづらくしたり 一気に順位を上げる(上げてしまう)状況をつくりやすくしたりすることで、いろいろ「変化」が起きやすくなってるように思う。 すこし地味かもしれないけど、細部までしっかり考えられてるように感じる。 いいですね、これ。お気に入りのダイスゲームが1つ増えました。 2015/09/19
JohnnyBet



レビュー一覧へ


たっくんのボードゲーム日記