たっくんのボードゲーム日記

No.257
エアラインズ ヨーロッパ
Airlines Europe

プレイ人数:2 - 5
プレイ時間:約60

ルール難易度 普通、特に難しい点は無い
日本語化 不要




基本的なルールはほぼユニオンパシフィックと同じなので
ユニパシと被る部分は多少端折りながら紹介してみようと思う。


ボード全景 ヨーロッパを舞台に航空路線を作ります。


各航空会社の拠点がボード上に1つずつ描かれていて
それぞれここから路線を作っていきます。この辺はユニパシと全く同じ。


ユニパシと違う部分を1つずつ見ていくと
まず、決算時にお金ではなく勝利点をもらいます。


ボード下部にこういうチャートがあって


例えば、白、グレー、オレンジ、緑の航空会社の価値は

3-2-1-0

と書かれている。


これは、この状態で決算を迎えると

白、グレー、オレンジ、緑の航空会社の株券を公開している枚数が

それぞれ

トップのプレイヤー 3点
2位のプレイヤー 2点
3位のプレイヤー 1点
4位以下のプレイヤー 0点
という感じで勝利点がもらえることを表している。 航空会社の価値が高まっていけば、もらえる配当(勝利点)も多くなる さて、ユニパシでは線路カードをプレイすることで列車コマを置いていたが 本作では、空路には数字が書かれていて、これが飛行機コマを置くためのコスト 拠点からつながるように、コマを置いていくのは同じだが 空路には大抵、複数の数字が書かれているので安い方(数字の小さい方)から埋めていく たとえばゲームスタート時、黄色の会社は4本の空路を延ばしていくことができる で、前述したように空いている中で最も小さい数字に飛行機コマを置いていき その数字がコスト。 飛行機を置いたら、かけたコスト分だけチャートを進めて その航空会社の価値を高めます。 ユニオンパシフィック株に相当する株券(アバクス株)は、今回もあります。
1回目の決算時 4-2-1-0
2回目の決算時 8-4-2-1-0
3回目の決算時 16-8-4-2-1
こんな感じで配当が出ます。 決算が3回起きたらゲーム終了で、勝利点を最も稼いだ人の勝ち 発行株式数の内訳。黄色と青の会社は株券カードの枚数が多い。 アバクス株は20枚 手番では、次の4つのうちから1つを選択します
A)必要なコストを払って、任意の会社の飛行機を1~2つボードに置く   そして場にオープンになっている、もしくは山札から株券カードを1枚引いて手札に加える B)手札の株券を公開する   同じ株券なら枚数無制限で、それ以外なら2枚まで1度に公開できます。   そして、公開した株券1枚につき2金の収入をもらいます C)手札の任意の株券カードを、アバクス株に交換します   任意の株券1枚 → アバクス株1枚   任意の株券3枚 → アバクス株2枚 D)8金の収入をもらう
ちなみに、チケットトゥライドで言うところの目的地カードみたいなものが 設定されている航空会社がいくつか存在します。 指定された区間の航路を開通させると、タイルに書かれた数字だけ その航空会社の価値(チャート)が上がります。 たとえば、グレーの航空会社の場合、ロンドン-アンカラが開通すると+8マス チャートを進められる。 緑の航空会社なら、ストックホルム-アテネで+7マス。 これが今回の株式カード エンボスが施されていて質感も良く、デザインもそれ以上に良く出来てます。
Alan R. Moon
プレイ記



フォルテさん、JOSSさん、たっくん(小)と俺の4人プレイ




とりあえず、2枚公開する。


発行株式数が少なめのグレーと茶色のカードを選択する。
誰かが投資してくれれば、トータルの枚数が少ないので
おこぼれにあずかれる可能性が高いと読んだ。



とりあえず、青の路線を延ばすことにする。




理由は


もちろん、青をたくさん持ってるからw

この青は、ある程度溜まったところで早々に公開することにする予定



たっくん(小)「グレー4枚公開」



おお、来た~ww

グレーはトータルで8枚しかないから、もうこの時点で筆頭にはなれないけど
たった1枚で2番手というのは美味しい(笑


各航空会社の業績。今のところグレーと白が好調。


特にグレーは2位の座を磐石にするために、是非もう1枚は公開したいところ。



しかし負けてられん、青に投資して誰かが乗ってきてくれるのを待つ



たっくん(小)「ロンドン-アンカラ達成~!」


ますますグレーの株が上がる

くそー、グレーもう1枚欲しい!!


青と黒の株券は、公開のしどころを探り中


そろそろ最初の決算か?。。



黒もいくらか伸びてきたが、依然としてグレーの独壇場


白もいい感じ。しかし1枚も持ってねー


今のところの株式公開状況


切り札の青は温存、基本的にまんべんなく1枚ずつ公開しておこぼれ狙い。
あわよくば1枚で筆頭になれればベストだがw
1回目の決算はそんな感じでいこうというのは最初から決めていた。



来た、1回目の決算!




14勝利点ゲット、まあこんなもんかな。




注目のグレーはますます独走態勢 すげえ欲しい!!




うーむ。

山から引いてみるか

ためしに


おお!来たぁ!!値千金のグレーだw




と、思ったのも束の間

JOSSさんも2枚、グレーを公開



てことは、

たっくん(小)→ 4枚
JOSSさん → 2枚
俺 → 2枚

これで全部か・・

2位タイになってしまったのが微妙に痛い

まあ一番痛いのは、グレーにまったく絡めていないフォルテさんなんだけど^^;


たっくん(小)が青を4枚公開してきた




よし、このタイミングだな。

間髪を入れず、俺は青を5枚公開


たっくん(小)「あ~・・・」



今のところこんな感じ。とにかくおこぼれは積極的に拾いに行く




その後、青を1枚上積みしてくるが・・




どっこい、俺も実は1枚隠し持っていたりするw




2回目の決算




株式会社グレー航空の業績はMAXまで伸びる



たっくん(小)は、これだけで16ポイントもの勝利点をゲット
俺とJOSSさんは8+4=12を、2人で分けるので6ポイントずつ


くそー、これだけで10ポイントもの差をつけられちゃうのかー

挽回できるかな?

フォルテさん「・・・」


これはもう、俺が筆頭取ってる青をガンガン伸ばせるだけ伸ばすしかない




青の会社は飛行機をたくさん持ってるので、3金、4金の小額投資をガンガンいけるのが強み


そうやって地道に青の業績を伸ばしつつ、株券も同時にゲットする作戦。

俺「よーし、マドリード-モスクワ開通!」

俺「これで青がさらに+8マスですねw」

フォルテさん「いや、それは青の路線には使えないです」

え?そうなの??

フォルテさん「これは、白の会社専用なんです」

あ、そうなんだ。勘違いしてた。。

ちょっと計算狂ったけど、まあいいか。


あっという間に、3回目の決算が出て終了!




アバクスもしっかり1枚公開して、おこぼれゲットに余念は無いw


もう1手番あれば白も1枚公開するところだったんだけど、まあしょうがない。


結果は、87点で俺の勝利!



たっくん(小)を僅差でかわした^^

フォルテさん「いやー、グレーに全然絡めなかったんで・・」

たしかに、あれは痛すぎましたよね。



評価・・・

※評価の基準についてはこちら

うーむ。Cにはしたけど、少なくともユニパシよりは面白いと思った。

とりあえず、ユニオンパシフィックとの比較だが、明らかにプレイアビリティは
良く改善されている。
ボードは綺麗で見やすいし、コマの視認性もずいぶん良くなった。
若干、赤の飛行機とオレンジの飛行機の区別がしづらいかな・・
ユニパシのとき視認性という点であれだけ叩かれたんだから
もうちょっと神経使って作れば良かったのにとは思うが。。

決算時の処理も、コマの数を数えなくていいので
そういう部分でも視認性は格段に向上している。

かなりプレイしやすくなっている。

コンポーネントという点で見ると、株券カードが抜群に美しい。
これもちょっと白と灰色の区別が微妙なのだが、エンボス加工も施してあり
最高レベルの品質。ボードのデザインも美しく見やすい。
飛行機コマは、まああんなもんかな?許容できるレベルではあるのだが。

しかし、相変わらずお札は×。額面が1と5だけなので、ポーカーチップでの代用を強くお勧めします。

勝利点チップは、プエルトリコ10周年記念版と似たような感じかな。
質感としては良くできてると思う。


さて、肝心のゲーム内容であるが。。

基本的には、ユニオンパシフィックをブラッシュアップしてお手軽に遊べるようにしたという感じ。
ただ、とは言ってもやはりこのゲームはゲーマー向けの内容であると思うので
プレイし易くなったからと言って初心者にオススメできるというわけでも無いように思う。

ユニオンパシフィックでもそうであったのだが、特に最初は何を目指せばいいのか
指標になるものが無いので、ボンヤリしたモヤモヤ感があってテキトーなプレイになりやすい。

ユニパシの場合は線路カードという縛りがあって、敷設できる路線がそれなりに限られていたのだが
エアラインズの場合は、お金さえ払えばどこにでも置けてしまうため
そのボンヤリ感はことさら強い。

ただ、個人的にはどっちもどっちだと思う。どんぐりの背比べ。

ボードゲームである意義がきわめて希薄で、得点トラックだけの
小さなボードにして、お金を払った分だけ航空会社の価値が上がるとか
そんなシステムでも大きな差は無いように感じる。


株券の公開競争と、決算カードがいつ出るかという部分はまあまあ緊張感があって
楽しめるのだが、あくまで他のプレイヤーよりいかに多く上積みするかだけであって
大して面白味のあるシステムではないと思う。


これだったら、微妙に似たようなシステムではあるけれど
クレイジーチキンや、ムガルの方が断然面白い。


うーん、これどこをどうしたらもっと面白くなるのかなぁ。

お金とか線路カードとかは、余計な要素という感じがプンプンするので
いっそこれらは無くして、手番では無料で2つまで飛行機を置けるようにする。
株券は非公開で、決算時にのみ公開してプレイ中は手札としてもつ。
なので「株式を公開する」というアクションは無し。
勝利点チップも扱いが面倒なので、得点トラックにする。
あとは、チケライで言うところの「目的地カード」に相当するような要素を足して
航空路線を完成させたことによる見返りがあればいいのかなぁ・・

もはや別のゲームだなw

とにかくめんどくさいゲームなのよ。ユニパシよりプレイしやすくなったとはいえ。
コマは10種類あって分けておかなきゃだし、お金、勝利点チップ。
銀行役のプレイヤーが管理しなきゃならないものが多すぎる。

ただまあ、ユニパシよりはもう1回プレイしてみたい気はする。

んー、ユニパシの評価、考え直してみようかなぁ。でも多人数プレイやってないんだよな。。


2012/01/23


JohnnyBet



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