たっくんのボードゲーム日記

No.60
イスファハン
Yspahan

プレイ人数:3 - 4
プレイ時間:約45

ルール難易度 じゃっかん複雑
日本語化 不要





プレイヤーは自分の商品コマを商店やキャラバンに送ったり、建物を建てたりして
勝利点を稼ぎます。もちろん、最も勝利点を稼いだ人の勝ち。


ボード全景。
ゲームの内容の前に、このドギツイ配色はなんじゃ?と思ってしまう^^;
これがフランス人の色彩感覚か?うーむ。



素晴らしい?色彩の建物1つ1つが商店で、色でグループ分けされている。
また十字路によって大きく4つの地区に分割されていて、地区ごとに商店の規模が異なっている。


ゲームは3週間(3ラウンド)で構成されていて、各ラウンドは7日間(7ターン)行われる。



ターンやラウンドが進むごとに、白いコマを進める。。


各商店は、グループごとに数字が書かれていて
グループ内のすべての商店に商品コマを置くと
1週間ごと(ラウンド終了時)に数字の分の得点がもらえる。



たとえば、白のグループの全ての商店に青のコマが置かれているので
青のプレイヤーはラウンド終了時3点もらえるということ。


さて、ではどうやって商店に自分の商品を送り込むのかだが
大量のサイコロを使う。



黄色いサイコロが混じっているのだが、とりあえず気にせずに・・



手番のプレイヤーはサイコロを振って、出た目ごとにグループ分けする。

こんな感じ





で、タワーボードというのがあってこの上にグループ分けした
サイコロを置いていく。

まず、一番大きい目のグループを一番上に置く。




あとは、目の小さい順に下から置いていく。



※この例では、たまたま全ての段が埋まったがサイコロの出目次第で
1つもサイコロが置かれないところが出てくる場合もある。

で、サイコロを振った人から順番に、このサイコロのグループを選んでいくのだが
一番上はお金、一番下はラクダをサイコロの数だけもらえる。
つまり、この場合お金なら1、ラクダなら3つもらえることになる。

※お金やラクダは建物を建てたり、後述のキャラバンで使う


真ん中の4段は、最初にでてきたボードの4つの地区に対応している。




ゲームボードの4隅に描かれているのと同じマークが、タワーボードにも描かれているのが分かる。

つまり、こういうことだ
ラクダとお金以外のサイコログループを選ぶと、対応する地区の商店に
サイコロの数と同じだけの自分の商品を置くことができる。


たとえば、5の目のグループを選んだとする。



対応するのは、緑の花瓶の地区だ。


そうすると、花瓶の地区の商店に商品をサイコロの数(この場合は3つ)だけ置ける。



手番でやることは
1.サイコログループ選ぶ
2.お金やラクダをもらったり、商店に商品を置いたりする

基本的にこれを、手番のプレイヤーから順番に行っていく。
このとき、黄色のサイコロは手番のプレイヤー(サイコロを振った人)にのみ有効なサイコロとなる。
つまり、最初に選択できる上に黄色のサイコロの特典があって有利なのだ。
※ただし、黄色いサイコロは1つ追加するごとにお金が1必要

当然、サイコロを振る手番は順番に回ってくる。


ちなみに、サイコログループを取ってアクションをしたあと
さらに以下のことを行うことが出来る。

3.行政官の移動
4.建物の建設
5.カードを1枚引く

★間違い
キューブを商店に置くか、行政官を移動するか、カードを引くかの3択

ちきさんご指摘ありがとうございました。ルールブックの説明、分かりづらいよ~(T_T



行政官は、とりあえず置いておいて、建物のことから

建物は6種類あって、お金とラクダを支払って建てる。



3つ以上建てると勝利点がもらえるのだが
それ以上に重要なのは建物の特典。
ラクダやお金をもらうとき余計にもらえるようになったり
商店に商品を置くとき、追加で置けるようになったりする。



そしてカード。



枚数も種類も少ないので大した内容ではない。
要は、お金やラクダをもらえたり、建物を安く建てられたりする。
そんなにややこしくはない。


で、行政官なのだが。行政官ってなに?この白いコマです。



最初は十字路の真ん中にいるのだが
選んだサイコログループの目(今度はサイコロの数ではない)と同じだけ
移動させることができる。
先の例で言うと、5のグループを選んだので5マス移動させられる。

で、移動し終わったら隣接する商店の商品はキャラバンに送られる。
自分のも他のプレイヤーのも。
で、このときラクダを使うと商店に商品を置いたままにしつつキャラバンに
商品を送り込むことができる。


これがキャラバンボード。



細かい得点計算方法は割愛するが
ま、要はここでも勝利点をかせぐことができるのだ。


★ゲームの流れ★

①手番プレイヤーがサイコロを振る。
②順番にサイコログループを選択してアクションを行う

これで1日(1ターン)終了、手番プレイヤーを交代して2日目に進む。

7日過ぎたら得点計算。(1ラウンド終了)

・ゲームボード上の商店の得点計算をする
・キャラバンの得点計算をする


これを3ラウンドやって最も勝利点を稼いだ人の勝ち。





Pauchon, Sebastien
プレイ記




さて、最初の手番。



サイコロはかなり均等に分かれて、あまりうまみがないな。。


ラクダ2頭ゲットすることにする。



キャラバンに送ったり、建物建てたりするのに必要なのでけっこう重要だ。


:俺、:相棒。少しずつ商店にそれぞれの商品が並んでいきます。。




相棒の手番、サイコロが置かれにくい花瓶地区に2つも置かれる。



くそー、運がいいな~


花瓶地区の12点の商店(オレンジ)に2つ置いてきた。



ん~、あともう1つ置かないとだけどどうするつもりだろ?

相棒「じゃ、カード使ってもう1つ置く~」


そういうことか。


まずいな、こっちもなんかやらんと。。


建物を建ててみるか、商店(左から2番目)を建ててお金を稼いでみる?




ラクダもらえるカード2枚も来た。




キャラバンは、、劣勢(T_T




バザー(右から2番目)を建てて対抗する



週末の得点計算のとき、独占している商店グループ1つにつき
プラス2ポイントしてもらえる特典がある。
かなり強力なので、建設コストは若干高め。


1ラウンド終了。
キャラバンでかなり差をつけられたのが響いて劣勢・・




2ラウンド目、相棒がラクダを持ってないのを見越して
こしゃくな相棒の商品をキャラバンに強制的に送ってしまう^^




2ラウンド目終了、商店の得点は勝ってるのだが
やっぱりキャラバンで負けてるので差は縮まらず・・




俺の手番、ものすごい偏ったサイコロ目!



もちろんお金もらう!商店も建てているのでここで大量のお金を入手に成功。


相棒は建物5つ目、、ヤパイ・・・




さっき手に入れた大量のお金を投入してサイコロを増やしてみたものの



少ない商品で高得点がもらえる上のほうの地区にサイコロが寄らず・・・
ぜんぜん美味しくねぇ・・・

逆に、1つだけだけど花瓶地区に置かれたサイコロを相棒に利用されてしまう。
うまくいかないなぁ。。


でも今回はキャラバンは頑張ってる!




3ラウンド目の最終日の様子。



商店では善戦してるんだけど、序盤のキャラバンと
建物(相棒は6個全部建てた)の勝利点の差がでかすぎて
チャート半周くらいの差になっちった。

大負け。



評価・・・

※評価の基準についてはこちら

ゲームの箱には3人~と書かれているのだが、2人でも十分プレイ可能だ。

特筆すべきは、やっぱりサイコロの使い方だろう。
大きい目がたくさん出ればいいのかというとそういうわけでもない。

4つの地区にある商店の数と、そこで得られる得点の偏り具合
そしてタワー上のサイコロの置かれやすさの違い(花瓶地区にはなかなかサイコロが置かれない)
によってもたらされるバランスがこのゲームで最も注目すべき点だろうと思う。
この部分は非常によく考えられている。
そこに建物やカードの効果とキャラバンの存在が付加的な存在になり
ゲーム全体に立体感を与えているといったところだろうか。


手番でやることは他のゲームに比べて比較的多いのだが
(サイコロを振る/選ぶ、コマを置く/取る、行政官を動かす、建物を建てる、カードを引く/使う)
1つ1つを見るとすごく単純なので、とっつきの悪さというのは無い。

サイコロの目の出かた次第で作戦の方向性が変わってくるのだが
お金やラクダを稼いで建物重視でいく、商店に品物を送り込むのをメインにする
キャラバンで地道に稼ぐ等々、勝ち筋はいろいろあるのでその辺を考えるのが楽しいゲームだ。
他のプレイヤーとのカラミはそれほど強くなく、若干のジャマとかもできるのだが
基本的には、いかにして稼ぐかというのを考えていくタイプと言える。
やることが多い割にはゲームとしての纏まりもなかなか良い。

しかし、サイコロの使い方は斬新で面白いのだが、それが
ゲームとしての面白さに直結しているかというとちょっと微妙に感じる部分はある。
個人的には、なんというかサイコロを振るワクワク感やドキドキ感みたいなものが
あまりないのがちょっと残念に思う。そのへんはカタンなんかと比較すると分かりやすい。
これだけ大量のサイコロを使う割に、そのサイコロ運に
あまり左右される感じがしないことの裏返しかもしれない。

見た目の印象よりもプレイ感は軽く、けっこう気軽にできるゲームだと思う。
プレイ時間も程ほど、スムーズにいけば1時間前後かな。

しかし、それにしてもこのどぎついボードの配色とデザインはヒドイなぁ。
なんなんだコレ?フランス人の美的センスを疑ってしまう。
たっくん的には、これだけで減点1にしたいよ。目がチカチカする。なんとかしてくれ。

小ボード類が比較的多いのも、コンポーネントとして
もうちょっと纏まりよく作れたんじゃないかなぁと思う。


盛り上がったりドキドキするような派手さは無く、非常に地味な感じのゲーム。
見かけは派手なんだけどね・・・

システムとして見るところはあるが、面白味としては今ひとつと言ったところ。


★7/17追記

大きなルール間違いを犯していたことを指摘していただいたので
これはちゃんとやり直さねば!と思い
ついでに本来のプレイ人数である3人プレイしました。
(まだちょこっとルール間違ってたけど(T_T・・・)
ちなみに4人プレイも何回かやってみた(コンピュータ対戦)

色んな勝ちパターンがあってかなり奥深いゲームであることは良く分かった。
たしかにこれは、傑作だと言う人が少なからず居ることも理解できる。

しかし、、この纏まりの無い感じ(コンポーネントもルールも)と
見ため的なデザインがやっぱりイヤじゃ!
こんな感じの商店街で買い物はしたくなーい!!

ルール的なところで言えば、ダイスと商店(メインのボード)とあとは
せいぜいカードぐらいまでの要素で、このくらいの奥深さを演出して欲しかったと思う。
建物とかキャラバンとか出てきて、このなんか末広がり感がめんどくさく感じてしまう。
これだけの要素があるのだから、奥深さが出るのはバランスさえ取れていれば
ある意味当たり前なことだと思うのだ。
まぁそのゲームバランスを整えるのが大変な作業なんだとは思うけど。。

トータル的に見て、どーもこのメーカーとはウマが合わないなぁ。


JohnnyBet



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