たっくんのボードゲーム日記

No.630
シャンチー
Xiangqi

プレイ人数:2
プレイ時間:約30

ルール難易度 まあ、難しくはないかな。ルールは。
日本語化 不要


中国、ベトナムで主に遊ばれている将棋系のゲームです。

これが初期配置。
囲碁 と同じように、線が交差しているところにコマを置きます。
真ん中の空間は河です。



将棋で言うところの王将にあたるコマが帥(スイ)。もちろんこれを取られたら(詰まされたら)負けです。



帥は上下左右(縦横)に1歩ずつ、帥の両脇のコマ(士)は斜めに1歩ずつ動けます。



さらに、これらのコマは九宮(チュウクン)9マスの外に出ることができない。



次に「相(そう)」



相は、斜めに2歩ピッタリ動きます。
ということで、青丸のところに移動できます。


相は、河を超えて相手側のエリアには行けません。

相手側のコマはちょっと字が違ったりしますが、能力は全く同じです。

将は帥と同じ。
象は相と同じです。



相と象は2歩分動けますが、間に別のコマ(相手のコマでも自分のコマでも)があると飛び越えることができません。



馬は将棋の桂馬と同じような動きをします。



全部のコマを並べるとこんな感じですが、



例えばこんなふうに動けます。



桂馬と違うのは、8方向に動ける点。 チェス のナイトと同じです。
ただ、ナイトとも違う点があって、移動ルート(縦横に1歩隣)に別のコマがあると動けない点。



馬は河を渡れます。河には縦線が描かれていませんが、動き方は変わりません。



「車」は将棋の飛車あるいは チェス のルークです。
縦横方向にいくらでも動けます。しかしコマを飛び越えることはできないので、最初は動ける範囲が狭いです。



例えば、1歩前に出してあげると移動できる場所が飛躍的に増えます。



さて「炮」ですが、このコマも「車」と同じように縦横方向にいくらでも動けます。


将棋と同じように、シャンチーにおいても、相手のコマが居る場所に移動させたらそのコマを取ることができます。


「炮」はただ単に移動するだけの場合は「車」と全く同じですが、コマを取る時は コマ1つ飛び越える 必要があります。

初手で、先程のように「車」を1歩前に出してしまうと、相手の「炮」で馬をタダで取られてしまいます。



ちなみに取ったコマは、 チェス と同様、完全にゲームから除外され、持ち駒とかにはなりません。

兵・卒は将棋で言うところの歩です。1歩前に移動するのみです。



ただ、河を超えると横にも移動できるようになります。(バックはできない)



最後にちょっと特殊なルールを1つ。

帥と将は間にコマが無い状態で向かい合うことができない。


上の状態で黒の「将」は、左に動くと赤の帥と向かい合ってしまう。
ということで、左には動けません。

おおよそそんなところかな。





プレイ記

手番は相手(黒)から。



馬が動いてきました。



こちらも馬を動かしてみます。これ動かしておかないと、車が動きづらいので。



もう1方の馬も動いてきました。



お互い、馬を1回ずつ動かしました。



卒が出てきた。



車が動けるようになったので早速出してみる。



向こうも同じ。



で、すぐに車を活用する。



お互いほぼ同じ序盤の進行。



もう1方の車も早めに出す。



士を出して守りを固めてきた。



んー、同じようにしておこうかな。



車が1歩前に出てきた、んーなんだろう、狙いが読めないけど。



こちらは車を突入させてみる。一応、左の方の卒をタダで取れる状態。



向こうも突っ込んできた。


さっき1歩出たのはなんだったんだ?

まあ、当たっている兵を逃す感じで1歩前に出す。
同時に馬が前に進むためのルートも確保。



向こうも2つ目の車が動いてきた。



炮も攻め込む。真ん中の卒を炮で取れれば、そのまま王手(ジャン)になるかな。



2枚目の車が真ん中に来た。



なんとなく相を動かす。



車がそのまま前に出てきた。


炮で真ん中の卒を取る手は大した手じゃないのかな?

うーん、馬を動かせるように兵を前に出す。



取り返してきた。



相で取り返す。



反対側の卒が出てきた。



車を縦に並べたら強いんじゃないか?



卒が乗り込んできた。



うーん、もう炮で王手して良いような気がしてきた。



まあ、馬で取り返されるけど。



車で取り返す。



炮が回ってきた、馬取りですね。



相が引いて馬取りを回避。



象で将の頭を守ってきたか。



左から攻めてみるか。馬は象で守られてるから取れないが。



卒がさらに前進してきた、ちょっと脅威になってきたかな。



馬取られてはたまらんので逃げる。



炮も当たってきた。一応、まだ相を取られても、もう1個の相で取り返せる状態ではある。



これで王手!



象で守ってきた。



今度は左から



そろそろ詰まされそうな雰囲気。



車で守る。



ん?馬が引いた。



こちらの馬は前へ。



相の連絡が断たれてしまった。



相を出して、炮の当たりを回避。



卒がじわりと寄ってきたが、これはなんとなくスキがある気がする。



炮取りに当て返す。



車が前に出てきたが、



炮がタダなので取っておく。



こちらも馬を取られるけど。



行けー






最後は車が引いて、これで炮の王手が回避できないので詰み!




評価・・・

※評価の基準についてはこちら

最近ちょっとシャンチーに少し興味を持って遊び始めてみた。
もちろん、高度な戦術とかはまだまだ分かってないんだけど、将棋よりはどちらかというと チェスに近いのかなぁという印象。

角やビショップ、クイーンみたいに斜めに無制限に動けるタイプのコマがなくて攻めるのが大変・・と思いきや守る方もかなり動きの制限がきつい。
守りコマの1つである相や象の動きはかなりトリッキーで小回りが効かないし、士や帥、将はそもそも九宮から出られない上に、全方向に動けるわけじゃない。
将棋で言うところの、囲いの種類みたいな概念はほとんどないんじゃないかなと思う。

炮の動きというか利きは結構面白くて、取るときは何かを飛び越える必要があるので、コマを炮の利きから外すことで王手を回避できたりするのは将棋にはない感覚で新鮮。

ルール上、攻めに使えるコマ、と守り専用のコマがはっきり区分けされてて、王様の移動範囲も極端に制限されててパッと見の印象としては取れる戦術の幅が狭そうな印象を受ける。
※実際、将棋と比較すると将棋の方がゲームとしての複雑さは上みたいですが。

兵とか卒は1つおきにしかなくて陣地はスカスカで、飛車っぽい動きをするコマが4つもあるので、簡単に敵陣に突入できる。
守りコマの動きがトリッキーすぎて、単独で突っ込んでも意外と取られることが少ない。
ただ、それで敵陣に居る車が暴れ回ることができるかと言うとそうでもなかったりして、そういうところもちょっと興味深い。


なんだろうな、初心者でも チェス や将棋に比べて、「次、こうしてみようかな、こうしてみたいな」というのが見えやすい気がする。
もちろん、それが正解手であるかどうかは別として。
少なくとも「こうやってみたいな」というようなのは比較的出てくるんですよね。

そういう部分で、なんかこう、初めてでも比較的遊びやすい部類の将棋系ゲームに入るのかもしれない。

チェス とかだと、どうしたら良いのか分からなくなっちゃうことも多くて・・

日本の将棋ももちろんすごく面白いですけどね。まあ、始めたばっかりで分かってないことだらけだと思うし、大したこと書けないけど。
それでも敢えて言うと、チェス にも将棋にも無い、何か独特な面白さというか魅力みたいなものがある感じがする。

2022/05/21


JohnnyBet



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