たっくんのボードゲーム日記

No.279
ヴァイキング
Wikinger

プレイ人数:2 - 4
プレイ時間:約60

ルール難易度 普通、特に難しい点は無い
日本語化 不要




3種類の島タイルを配置して、そこに様々な人(コマ)を住まわせることで
勝利点を獲得するゲームです。


※「左端」のタイルを180度回転させて「右端」のタイルとして使うようなことはできない。


各プレイヤーごとに個人ボード(フレーム)を持ち、ボードの右側にタイルを置いていきます。


各段ごとに置けるコマの色が決まっていて
赤いコマは上から3段目に置いた島タイルの上に置きます。

そして、赤いコマは1つ配置するごとに2勝利点をもたらします。


島タイルは別の島タイルかボードに接していれば置くことができる。


※最上段にだけは島タイルを置けません



最上段には「海賊船タイル(※後述)」を置きます。


海賊船の段(最上段)の1つ下の段は、黒いコマを置く段。
以下、上から順に赤、緑、黄、水色のコマを置く段になります。

緑のコマが置かれていると、1つにつき1勝利点。
それと、緑のコマの置かれているタイルの真下に黄色及び、水色のコマがあると
追加で1ポイントずつもらえます。




黄色のコマは収入をもたらしてくれます。


黄色コマ1つにつき3金、、というのはコマやタイルはお金を払って獲得する必要があります。


そして、一番下の段の水色のコマには基本的に勝利点も収入もありません。


ただしゲームの最後に、獲得したコマに対して食料を供給する必要があり
水色のコマ1つで、5人分の食料を供給できます。(水色のコマ自身にも供給する必要あり)

そして、ゲームの最後に

余った食料1つにつき  ・・・ +2勝利点
不足分の食料1つにつき ・・・ -1勝利点


たとえば、人コマを全部で21個置いていたとして
そのうち水色のコマが4つだったとすると

供給できる食料は5×4=20
それに対して、コマは21なので1つ足りない。

なので、-1勝利点となる


さて海賊船タイルであるが、色と数字(お金もしくは勝利点)が付いています。




前述したように、海賊船タイルは最上段に置きます


そして海賊船は、帆の色の段のタイルまで攻撃を仕掛けます。


こんな感じかな


この場合、赤のコマは海賊船の攻撃によってやられてしまい
勝利点をもたらすことができません。


しかし、海賊船の真下に黒いコマ(戦士)があれば、海賊船の攻撃をブロックできます。


攻撃をブロックできると、その海賊船に書かれた勝利点やお金をゲットできます。
この場合は3勝利点。


ここまで分かったところで、メインボード全景。


外周部は得点トラック。島タイルと海賊船タイルは良く混ぜて
6つの山にしてボードの端に積んでおきます。

タイルは1ラウンドで1山使用します。つまり全6ラウンド。

タイル置き場には、こんなマークが描かれています。


それぞれのラウンド終了時に、収入や得点計算があります。


タイルはラウンド開始時に12枚ボード中央に並べます。


四角い部分にタイルを表向けて置き、内側の数字が購入価格
タイルを置いた外側には袋からコマを12個引いて、並べます。


こんな感じかな



このとき、タイルとコマの置き方にちょっとしたルールがあって


タイルは山の上から順番に1枚ずつ引いて

島タイルの場合は、0に近い方から
海賊船タイルの場合は、11に近い方から埋めていきます。



同様にコマも、水色は0に近い方から


グレーは11に近い方から埋めていきます。

※グレーのコマについては後述


でスタートプレイヤーから順番に、タイルとコマをセットで
中央の円盤で示された代金を払って購入⇒自分のフレーム内に配置します。

******

その際獲得したコマは、その手番で配置したタイルにしか置けない

ただし、コマは島タイルの上に置かなくてもOKで手元のストックとして
取っておくこともできる。

その後、グレーのコマの能力を使ってストックのコマを島タイルに後から配置できる。

******


価格0のコマとタイルが売れたら




価格が書かれた円盤を時計回りに回して、タイルがある場所まで0を動かします。



ただし価格0のタイルとコマを購入するには条件があって

0の位置に置かれたコマの色と同じ色のコマが、他の価格の場所に無いこと。


つまり、価格0のコマとタイルはコマの色が最後の1つじゃないと取れないよ、ということ
※ただしお金が足りなくて、0以外のセットを買えない場合は例外的に価格0のセットを取ることができる。


そして、手番では必ずどれか1セット取らなければならない。
※これによって、取りたくない海賊船を取らされることもある。。



グレーのコマは、ストックにしたコマと一緒に纏めておきます。


ちなみにゲーム終了時、ストックのコマに対しても食料を供給する必要がある。


ラウンド終了時、得点計算や収入の前に
グレーのコマを1つ捨てることで、ストックのコマの中から

① 1色を選んで、空いている島タイルに配置する
② 各色から1つずつ選んで、空いている島タイルに配置する


このどちらかを選びます。

どちらにしても、対象のコマ全てを配置する必要があり、配置可能な島タイルが無い
もしくは不足している場合は、コマを置くことができない。

このグレーのコマはゲームの最後まで使わずに取っておくと
最も多く残したプレイヤーに10ポイントのボーナスがあります。

それと、最も多くの閉じた島を完成させる、最も長い閉じた島を完成させる
などいくつかのボーナスが設定されています。


最も勝利点を獲得したプレイヤーの勝ち





Kiesling, Michael
プレイ記



kunさん、JOSSさんと俺の3人プレイ



スタートプレイヤーは俺。


む・・黄色が1つしかない

獲得には5金必要だが、今後の収入を考えるとこれは取っておいた方が良さそう


俺「5金で黄色をゲットします」


kunさん「あ~、、だよなぁ。。」


JOSSさんも1つしか出なかった赤いコマを7金をはたいて購入




次、水色(漁師)取っておくか。
各ラウンドでまんべんなく取っていかないと最後に手痛いしっぺ返しを喰らうことになりそうだし。




当たり前だけど、安いセットから売れていく。


水色のセットを0金でゲットできるのだが、それをやってしまうと
次に緑のコマが価格0金になってしまい、他のコマも値下がりして
他のプレイヤーを楽にさせてしまう。

それはあまりうまくない。

が、他のセットが高すぎる。ここは取るしかないか。




まあ、漁師に関しては先行投資ってことにしておこう。


お金を浪費するよりは、全然マシだ。


1ラウンド終了時


黄色のコマを置いているのは俺だけ。3金ゲット。


第2ラウンド 徐々に海賊が暗躍を始める気配


そろそろ戦士(黒いコマ)にも注力しないとだな


kunさんの様子をちょっと見てみる。


海賊をしっかりガードしとるな。。


しかし、海賊を取らされても1列目に置いてしまえば
とりあえずのところマイナスの影響は無いから、あわてなくてもいいかな。




俺の手番。とは言うものの、やはり黒コマは欲しい。


0金のところのは今は取れないから


1金で右端の島タイルとともにゲット




こんな感じになった


海賊船はブロックできてるし、緑のコマの下も埋まってるし
なかなか効率いいんじゃないの?これ。


そしてやってきた、海賊マンセー


やっぱ、最初のラウンドにあまり出なかった分、固まって出てくるな。。


しかも、戦士は1個しか無い上に海賊船とセットか・・・




しかし、前ラウンドで獲得したグレーと黒がストックにあるので


コイツらを配置して海賊船を撃破する!


が、、またしても海賊船だらけ、ちょっときついことになってきたかも




そろそろ終盤、今のところトップは俺(白)。




んー。。


そういや、でっかい島作るとボーナスとかあったんだよな。






ながーい島を作ってみる。




やべえ。あっちの方がでかいな。。


得点表を見てみる。

あ、一番でかい島作ってもボーナスは5点なのか。

だったら、最多ボーナスの7点狙った方が効率いいかもな。
いろんな場所に島作れるからコマも置けるし。


終了時の様子


目論見どおり、最多ボーナスは島7個作った俺がゲット!


見事、勝利!




評価・・・

※評価の基準についてはこちら

非常にお手軽に楽しめる割に、かなり考えどころもたくさんある。
かなりイイねこれ、面白かった。

このシンプルすぎるくらいのタイル1つ取ってみても
配置からして悩ましいし、コマと抱き合わせ販売になっているところが
組み合わせのバラエティの豊かさを生み出していて
複数回プレイしても、同じような状況には極めてなりにくくしているんだと思う。

非公開情報が少ないゲームなので、そういう状況の多彩さとか自由度の高さ
というのは展開の単調さを回避し、飽きにくくするための生命線になる。

なるほど、カルカソンヌなんかとはまた一味も二味も違っていて
同じタイル配置系でも、ここまで違うプレイ感と面白さに仕上げられるんだなと思った。

デザイナーのキースリングと言えば、クラマーとの共作が多いのだが
1人でデザインしてもこんな良いゲームがデザインできる
優れたデザイナーなんだなと感じさせてくれた。

けっこう要素が多そうに見えて、見かけほど重くない。
タイルを購入して配置してコマを置くだけなので
カルカソンヌとほとんど変わらない重さに仕上がってる。
カルカソンヌにはタイルの購入というのは無いのだが
その分、配置アクションをよりシンプルにすることで
うまくバランスが取れてる感じ。

獲得したタイルを個人単位で配置していくので、アルハンブラみたいな
ソロプレイっぽさがあるかなと思っていたのだが、タイルの購入部分で
十分なインタラクションが演出できているので、そういう点では全く気にならなかった。

なんだろうな、いかにもドイツゲームらしい良さを感じられる作品だと思う。
変にコテコテしてないところが好き。

Aにする決め手というか、突出したものというほどのものは無さそうだけれど
十分繰り返し遊ぶに耐え得る良作。

なかなか面白い!

2012/04/15


JohnnyBet



レビュー一覧へ


たっくんのボードゲーム日記