たっくんのボードゲーム日記

No.312
魔法にかかったみたい
Wie verhext!

プレイ人数:3 - 5
プレイ時間:約45

ルール難易度 普通、特に難しい点は無い
日本語化 一部カードの日本語化が必要




5種類の勝利点カードです


カード右下の数字が勝利点で、上部に描かれているマークが
獲得に必要な材料を表している。

下段の3枚は魔法の釜で薬を調合するみたいなイメージかな。


これが、魔法の薬を調合するのに必要な材料



赤い雫 ・・・ オオカミの血
白い雫 ・・・ ヘビの毒
緑の雫 ・・・ 植物の汁

そして写真下部の丸いチップが、金塊

これらを集めて薬を調合します。


このカードの獲得に必要な材料は3種類の雫、どれでもOK




最初のうちは必要な材料が少ない代わりに勝利点も小さい。


だんだんと勝利点が大きくなるにつれて、多くの材料が必要になる。


ときどき、カラスの絵が描いてあるカードがあって



全体で4枚目のカラスが獲得されたら、そのラウンドでゲーム終了します。


ゲームスタート時の手持ちの材料


しずくが1つずつと、金が2つずつ配られます。


そして、このゲームの要。こういう12枚のカードを1セットずつ受け取ります。



これらのカードを使って必要な材料をゲットしたり
材料を勝利点カードに交換したりするのであるが、、

■ゲームの流れ

まずラウンドの最初に、12枚のカードの中から5枚を選択します



今回のラウンドで使えるのは、この5枚だけ。

そしてスタートプレイヤーから順に1枚ずつプレイします。

出されたカードと同じカードがあれば必ずプレイしなければならない。
持っていない場合はパスします。

こうして、全員が5枚のカードを全部使い切ったら1ラウンド終了。

カラスの得点カードが場に4枚以上出ていたらゲーム終了となります。




さて、ではカードの中身を具体的に見ていきましょう~


とりあえず、3種類の雫をそれぞれゲットできるカード




なにやら、小難しそうなドイツ語が書かれているのだが読む必要ない。
アイコンを見れば大体、内容を把握できるようになってる。


ここで重要なのは、記述が2段に分かれていること。

上段をアクション

下段を支持

と言います。この用語は覚えて^^;

このカードをプレイすれば、アクションなら植物の汁3つ
支持なら植物の汁1つをゲットできるという内容になっている。


そんなのアクションを選ぶに決まってるじゃん、と思われたことでしょう。

そうなんです、基本的に支持で得られるものは
アクションで得られるものよりも不利なんですね。。


というわけで、スタートプレイヤー(リード)は


このカードをプレイして、「アクションで植物の汁3つゲットしたいです~」
とか言うのだが・・

次のプレイヤーも同じカードをプレイして「アクションがやりたいです」と言われたら


最初のプレイヤーのアクションの実行権は無くなってしまう。

つまり、アクションは1人しか実行できないのである。


※補足
スタートプレイヤーが出したカードと同じカードを持ってない場合は
手番をパスしますが、同じカードを持っている場合は必ずカードをプレイしなければならない。


しかし当然、この後のプレイヤーが同じカードをプレイしてアクションがやりたい
と言われてしまえばアクションの実行権はそのプレイヤーに移ってしまうので

そこで「支持」という選択肢が出てくる。

効果は小さいものの「支持」は選択したプレイヤー全員が実行できる。

リスク承知で大きなリターンを狙ってアクションにするか
リターンは少ないけれどリスクゼロの支持にするか。。悩みどころである。


とりあえず、2番目のプレイヤーは「支持」を選択したとして
最後のプレイヤーは、カードを出せるようであれば99%以上、アクションを選択します。(リスクが無いので)




今回のケースの結果はこんな感じ



アクションを実行したプレイヤーが次のスタートプレイヤーになります。

そして、スタートプレイヤーは必ずアクションを選択しなければなりません。



さて、他のカードも見ていきましょう。


これらの青いカードは、必要な材料と各種釜(勝利点カード)を交換できるカード。

「支持」を選んだ場合は、必要な材料に加えて金を2つ余計に払う必要があります。


ゲットできる勝利点カード。


釜(カード)ごとに、勝利点の数字が小さいカードから取らなければならない。


ちなみに、カードにはアイコン等で描かれてなくて忘れがちなのだが


追加で任意の材料を1つ払えば


「小瓶」というのを1つ獲得できる(※1回の手番につき1つまで)


小瓶は勝利点1になります。




黄色のカードは、材料の交換ができます。



 
アクション
支持
左のカード 金1つと小瓶2つを交換 金1つと小瓶1つを交換
中央のカード 任意の材料1つと金5つを交換 任意の材料1つと金2つを交換
右のカード 金1つと任意の材料3つを交換 金1つと任意の材料1つを交換
この2枚の赤いカードの効果はちょっと面白くて まず左のじじいなのだが、このカードのアクションは 自分以外の全プレイヤーから、手持ちの材料を4分の1ずつ(端数切捨て)徴収できる 徴収した材料は勝利点カードの上に置いていきます。 で、アクションを実行したプレイヤーは集めた材料でこの勝利点カードを獲得できる。 (もし足りない場合は、追加で自分が払って補うことが出来る) ちなみに支持した場合は 徴収される材料が1つ少なくて済む 同様に、こちらは金を徴収(税金)します。 もちろん、徴収した分で必要な数が揃わなければ 不足分は自分で補います。 最後、12枚目はこんなカード アクションで、イベントカードというのを実行できます。 (支持した場合は、1金もらえる) イベントカードはこの8枚。場には常に1枚がオープンになっていて そのカードが実行可能なカード。 ※実行されたかどうかに関わらず、ラウンドごとにイベントカードは入れ替えます。 好きな材料を3つ獲得とか、任意の組み合わせの材料で調合可能とか かなり強力な内容になっている。 最も多くの勝利点を獲得したプレイヤーの勝ち
Pelikan, Andreas
プレイ記

イズナさん、ツエツキさん、フォルテさん、たっくん(小)との5人プレイ




さて、第1ラウンドの手札5枚。何を選ぶか・・


ヨミの手がかりがほとんど無いので、最初は様子見。

無難に材料を入手するための緑のカードと、最初から配られてる材料で
勝利点を稼ぐための青いカードを中心に選ぶことにする。

あと、材料1つを金貨5枚に換えられるやつ。
特に理由は無いけど、リターンがけっこう美味しいのでこれも選択。


まずは堅く支持で、緑の材料を1個ゲット




残りは、この4枚



次のスタートプレイヤーは、たっくん(小)

なんのカードが来るかなー


キター!(心の声)


ラスト手番の俺は、もちろん

「アクション!」


さっき支持で手に入れた緑を1個払って、大量の金貨ゲットに成功



このラウンド、得点こそゲットできなかったものの材料は豊富に獲得




ということで、次のラウンドの5枚は勝利点重視の布陣にする




十分な金貨があるので、安全に支持で確実に勝利点カードをゲット




このラウンド、3枚の得点カード+小瓶×αを獲得できた




ふと、まわりを見てみるとみんなそれなりに材料をもってることに気付く



材料が枯渇しているのは、俺とフォルテさんだけだな。

席順は俺はフォルテさんの後に回ってくることを考えると
ここは材料ゲットのチャンス!と考えた


しかし、みんなの材料がそろっているということは
当然それが狙われるということでもあり、赤の税金徴収カードも外せない。

赤と緑、2枚ずつでいくか。


あと地味だけど手堅い小瓶ゲットの黄色カード。


そして、このヨミは8割くらい的中する。


フォルテさん「白の材料カードです」

俺「それ持ってます。アクション!」




その後

フォルテさん「じゃ、緑の材料」

俺「持ってます。アクションですーw」




しかし税金は失敗。まあこれはしょうがない




材料が手に入れば、青のカードを厚めに。つーか全部(笑


しかし出しどころが肝心。ラウンドの序盤でスタートプレイヤーのとき出しても
アクションは横取りされてしまう危険性大なので、コイツらはギリギリまで引っ張る。


あの5点の釜が欲しい・・・




そろそろ終盤。手札は得点に直接結びつくカードのオンパレード。




この青いカードは出しどころを間違えたくない。。


で、引っ張ったのだが



出さざるを得ない状況になってしまい。あっさりアクションを横取りされてしまう。




しかし、その代わり物乞い(赤カード)の方がアクションをモノにできて
思いもかけず、5点の棚カードをゲット


結局17点



しかし、勝ったのはイズナさん。


特に後半、たて続けに勝利点ゲットのアクションを成功させてぶっちぎりの勝利。



評価・・・

※評価の基準についてはこちら

比較的言語依存が高くて、一見するととっつきの悪そうな印象だったのだけれど
実際やってみると見た目ほど敷居は高くない。

そして完成度もかなり高い。

ざっくり言うと、リソースマネジメント+トリックテイクという感じなのだけれど
プレイ感としてはそれほど近くない。

このゲームの特徴的なシステムというと、アクションか支持かという部分が目立つのだが
やってて面白いのは、それよりもラウンドの最初のカード選択。

他人の持っているリソースなどの情報から、いかにして裏を取りやすいカード構成にするのかを
考えている時間がもっとも面白いというか、楽しい。

カードをプレイしてる時間は、選んだカード構成に対する結果が出るときという印象だった。
とは言え、アクション/支持の2択はもちろんのこと、カードを出すタイミングなどもあるので
緊張感が途切れるようなことは無い。

カードの効果の大半はリソースを獲得したり交換したり、勝利点に換えたり
非常にありきたりで、とくに特筆するようなものはほとんどないのだけれど

他のプレイヤーからリソースを徴収する効果のカードはちょっと面白い。

この手の効果のカードというと、徴収したリソースは自分のストックに入るようなパターンが
多いと思うのだけれど、この作品では「徴収したリソースは、その場で使用しなければならない」
というのと「支持にまわった場合は、利益を得るんじゃなくて被害を少なくする」という効果になってるのが
新鮮味があっていい感じ。

明らかにこの作品ならではの盛り上がり要素の1つになっていると思う。

リソースマネジメント系のゲームって、ちょっと間延びしたようなものを感じる作品も多いんだけれど
このゲームにそういうのは一切無い。

ブラフ的な要素はほとんど無いけれど、ヨミの要素は十分にあって
何をするにしても、ヨミ勝つことが常に求められるからだと思う。

この点が、この作品を良ゲーにしているもっとも重要なポイントかなと思った。


ただ、若干細々したコンポーネントが多くて、分けておかなければならないカードの種類も多めなのは気になるところかな。
プレイ中はほとんど気にならないんだけれど、やっぱりセットアップや片付けがちょっとだけめんどう。

そのへんのプレイアビリティの良さがあれば十分過ぎるほどAでいいと思うんだけれど
このサイズのカードゲームであれば、もう少しフットワークの軽さ的なものが欲しい。

アートワークも出来そのものはいいんだけど、ちょっと人によってこういうのは好き嫌いがあるかも。

それと、これは明らかに多人数向け。
3人~となっているけれど、できればMAXの5人プレイしたいところ。
というより、3人プレイじゃこれはたぶん面白くないと思うなぁ・・


JohnnyBet



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