たっくんのボードゲーム日記

No.635
ウルビーノ
Urbino

プレイ人数:2
プレイ時間:約30

ルール難易度 ルールは簡単
日本語化 不要


2人用のアブストラクトゲームです。


お互い建物コマをボード上に置いていきます。

建物コマは3種類で、高さに応じて点数が付いています。



いくつかの建物コマは辺同士でくっつけてグループを形成します。
* グループを形成している建物コマの合計点が大きい方だけが点数をもらえます
* ただし、同じ色だけのグループは0点です



グループ内の同じ色の建物同士は全部1つの塊になっていなければならない。
(2カ所で分断された状態にできない)
例えば以下の場合だと、×の場所にはどちらのプレイヤーのコマも置けない。



あと、同じ色の2点、3点コマは隣接するように置くことが出来ません。
1点コマ同士は隣接させてok。

手番では、任意の建物を1つ建てられます。
建てられる場所は、2人の建築士どちらからも「見えている」場所のみ。

この建築士が見えている範囲。


視線は建物で遮られ、縦横斜めに一直線上の範囲が見えています。

こっちの建築士は、こんな感じ。



となると、両方の建築士から見えるのは以下の5カ所。



ということで、こんな感じで建てられる。



手番では、ボード上の建築士どちらかを好きな場所に移動して建物1つ建てます。
建物を建てられない場合はパスします。
2人とも建てられなくなったらゲーム終了です.





Dieter Stein
プレイ記

けがわさん(白)と対戦

真ん中あたりに白の3+3+2+1=9点 リードされててちょっと劣勢。



これ以上、大きくされないようにブロックする。



なんとか茶色の勢力圏(ボード上の方)に建築士を持ってきたいところだが。



なかなかそうはさせてくれないよな。



地道に稼ぐ、これで3点。



あ、それ建てられるのかーー、見落としてた。



んー、こうかな?下の建築士から見えてる空き地にはもう建物置けないはずなので、建築士2体を上のエリアに誘導することに成功。



悩むけがわさんの図





よし、繋がった!



もう、下の方のエリアに視線は届かないはずなので、残りは上のエリアでの争い。



得点を積み重ねる。



ここも3点。



あそこ置かれて繋がっちゃうとまずいよな



なら先に置いて別のグループにしてしまうか。2点対2点なので、ここはどっちの点にもならない。



そろそろ大詰め。



これで、2人も建築できなくなって終了。



なんとか勝ちました。



評価・・・

※評価の基準についてはこちら

アブストラクトゲーム好きな人にかなりオススメできそうなゲーム。かなり面白いと思う。
自分が建てたいところが建築士から見えるように置くのは当然として、同時に相手に置かれたくないところには視線が通らないようにするにはどうすればいいか考えるのが楽しい。
常に2以上先を考えることが必要になる。

建物を置く目的も自分の点数を伸ばすためだけじゃなくて、相手の勢力拡大を阻止する目的で置いてみたり、置かれたくない場所に建築士から見えなくするために置いてみたり。
場合によっては、建築士を良い位置に移動させるために建物コマは無駄なところに置いたりすることもある。

建築士を移動させて、建物コマを置くだけというシンプルなアクションの中に結構色々な意味を持たせることができるのが面白い。
最初は手の幅が広くて、布石みたいな感じで建物を配置してみたり、お互いの建物同士がくっ付いたら戦いが始まるとか、なんだか 囲碁 みたいな感じがする。

このゲームのユニークな部分として建築士による建物コマの配置ルールが非常に面白くて、なおかつ良くできてる。
建築士自体は空いてるマスならどこにでも行けるけど、建築士は2体居て動かせるのはどちらか片方だけ、で、動かした後の2体の位置関係で建物を置ける場所が決まる。
最初に書いたけど、自分のコマを置ける場所が決まると同時に、相手プレイヤーの選択肢も決めていることになる。

この連動性が素晴らしい。

これがあるから、先読みとか大局観とかが必要になってくるんだと思う。

ゲルハルトの木製アブストラクトゲームは今まで何個か遊ばせてもらったけど、コンポーネントだけじゃなくてゲームとしての完成度も高い作品が多いですね。
https://www.spielewerkstatt.eu/gb/

ギガミックと比較して、日本では入手が難しいのが残念なところだけど。

2022/09/17


JohnnyBet



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