たっくんのボードゲーム日記

No.26
郵便馬車
Thurn und Taxis

プレイ人数:2 - 4
プレイ時間:約60

ルール難易度 普通、特に難しい点は無い
日本語化 不要




タイトルは、トゥルン・ウント・タクシスと読むらしい。
最初は郵便馬車なのになんでタクシー?とか思ったんだけど
これはどうも、昔、郵便事業で繁栄したタクシス家に由来したネーミングらしい。

ドイツ南部を中心に(一部スイスなども含む)自分の郵便網を作っていきます。



ボード全景、とりあえず1プレイヤー(青のコマ)分の郵便局を並べてみたところ


地図上には都市名と、都市同士をつなぐ街道が描かれています。
んで、若干色が薄いのだが、9つの地方ごとに色分けされてて
白のBaiern(バイエルン)が一番大きい。地方によっては、都市が1つしかなかったり。。(右上)

9つの地方全てに郵便局を建てる、とか、ある地方1つの中の全ての都市に郵便局を建てるとか
すると勝利点がもらえるようになっている。


さて、このゲームの根幹である郵便局ネットワークを
どうやってつくるのかという部分に入ろう。


Stuttgart - Nurnberg - Pilsenに郵便局を建てる(ネットワークを作る)とすると・・
(※写真ではもう、青の郵便局が建っているが・・・)


このように都市カードをプレイ(自分の前に並べる)します。


地図上で、街道でつながっている都市同士をとなりに並べていきます。
で、新しく都市カードを追加するときは一番左か、一番右にしか置けない。
要するに、この場合はStuttgartの左かPilsenの右にしか置けないということ。


じゃあ実際に置いてみよう


StuttgartからSigmaringenに伸ばしたいとすると

こんな風にカードを置く、簡単!




ちなみに、真ん中に置かれている2と書かれたチップは
濃い緑と、薄い緑の地域すべてに郵便局を置くともらえる勝利点。




■ゲームの流れ

ゲームの最初は、さっきの都市カードは1枚も配られません。
手番が来たら、都市カードを場に出ている6枚の中から1枚取ります。



んで、さっきのようにカードをプレイ(自分の前に並べる)する。
基本的にこれだけ、なんと単純なゲーム!

プレイするとき、最初(1枚目)の都市カードはどこの都市から
始めてもいいのだが2枚目以降はさっきのルールに従う必要がある。
カードがプレイできない場合は1枚目からやり直さなければならない。
あと、同じ都市カードを2枚以上並べることはできない。


ただ、もう2つできることがあって

1つは、4つの役割というのがあってこれを1つ選択できるということ。
その内容は、、




1.カードを2枚プレイできる(一番左の人)
2.カードをもう1枚追加で引ける(左から2番目の人)
3.場の6枚のカードをシャッフルして並べなおす(右から2番目の人)
 ※これは手札を引く前に行うことができる
4.馬車カードを引くとき、必要な都市カードの枚数が2枚分少なくて済む(※後述)

この4つの中から1回の手番につき1回選択することができる。
※手持ちのカードが0のときは必ず2を選択する。


で、もう1つのできること。
プレイした都市カードの枚数が3枚以上になったら任意で行えます。
・ルートの清算

プレイした都市カードの内容に従って以下のことを行う。
①郵便局を建てる
②馬車カード(これも勝利点)をもらう
③勝利点チップをもらう


郵便局の建て方のルールがちょっとだけややこしいのだが
・プレイした都市カードの内、
  1.1つの地方の都市全てに郵便局コマを置く
  2.全ての地方に1つずつ郵便局コマを置く
 のどちらかを選択する。

つまり、さっきのStuttgart - Nurnberg - Pilsenを清算したとすると
緑か、白か、オレンジの地方のうちどれか1つを選択して置くか、3つ全部選択して1つずつ置くかを選べる。
まぁ、この場合もともとルート上の都市が各地方1つずつなので後者を選ぶことになるとは思うが。


次に馬車カード


右上の数字が、もらうのに必要な都市カードの枚数。

んで、このときに役割の4つ目を選んでいると、この必要な枚数が2枚分割引になる。
つまり本来5の馬車カードは、5つの都市を含むルートを清算しないと
もらえないのだが、これが3つの都市でOKになる。
左下の数字は勝利点。

ただし右上の数字は3、4、5、6、7と5種類あって
3を取ったら次は4、その次は5と順番に取っていかなければならない。






※写真下のチップは7個以上のルートを清算したときにもらえるチップと
紫の地方全てに郵便局を置いたときにもらえるチップ

他にも9個の地方全部に郵便局を置いたらもらえるチップとかもある
まあそんな感じでもらえる勝利点チップをもらう・・と。

で、最後に手持ちの都市カードが4枚以上ある場合は3枚を選んで残りは捨てなければならない。
これで清算終了。


整理すると、手番でやれることは

1.4つの役割から1つを選択する
2.場の6枚から都市カードを1枚引く(選んだ役割によっては2枚)
3.都市カードを1枚プレイする(選んだ役割によっては2枚)
4.任意でプレイした都市カードの列(ルート)を清算する



■ゲームの終了条件
・誰か1人が郵便局コマを使い切ったとき(コマは1人20個)
・誰かが7の馬車カードを獲得したとき


若干ややこしい部分もあるが、基本的にはすごく簡単。





Seyfarth, Andreas
プレイ記



初っパナ、相棒キレイに同じ地方の都市3つで清算




いきなり紫の地方を制覇して、得点チップ獲得していったよ。
赤:相棒青:俺



負けてられん、俺は違う地方に一個ずつ。
とりあえず無駄は無し、チップもらえないけど。。
ちょっと一歩リードされたゲーム序盤となった。


気を取り直して、今度はボード右下の方を攻めてみる。



4の馬車カードが欲しいので、4都市をつなぐ
郵便局コマの配置は一個ロスしてるけどまあいいか。




相棒、一気に6都市をつなげてきた。
しかも全部色が違う(地方が違う)から、ルート上の全都市に郵便局配置可能!
一気に6個かぁ~。大きくリードされてしまう。







しかーし、俺も広大なバイエルン地方(白)をこれで一気に制覇!



これで形勢逆転




最後は、バーゼル~シュトゥットガルトをつなげて
サクッと7の馬車カードゲットして終了。



30対36で俺の勝ち。

やっぱ、7の馬車カードは10点だからでかいね。
これ取った方がほぼ勝ちって感じ。



評価・・・

※評価の基準についてはこちら

んー、、ルールを読み終えて、これって楽しいのだろうかと思ってしまった。。
これはヤバそうな雰囲気・・と思っていたのだけど、実際やってみたらそこまでひどくはなかった。

でもやっぱり不満なこと満載、コレがゲーム大賞受賞??いやいや、無いでしょこれは。。。
まず、強烈なソロプレイ感。これがまず、うーん、、というところ。1人でもプレイできるくらいだ。

ゲームが淡々と進行するため、盛り上がるポイントも無いし
読み合いとかにもならないし、相手のジャマもほとんどできない。

手札のマネジメントで多少考える程度で、物足りなさ過ぎ。
もうちょっとジレンマが無いと、面白さ半減。

基本的に、カード引いて出すだけというシンプルなルールの割に
そんなに自由度は高くないし、2択、3択で悩むようなこともない。
「とりあえずこんなもんかな?」みたいなプレイ感。

ただプレイ時間はちょうどいい感じかな
2人で小一時間、軽すぎず、重すぎずと言ったところ。

ボードもキレイなデザインだし、もちろん木製のコマで、そのへんはいいんだけどねぇ・・・

物足りない・・・



2010/4/24 追記

各得点チップは、プレイ人数によらず最高得点のもの1枚だけでいい気がする。
特に2人プレイの場合はこうすることで「チップは早い者勝ち」という要素を
より強く押し出して、ソロプレイ感の緩和につながるのではと思う。

実際プレイしてみたところ、やはりその方が良さそうだという結論に達した。


JohnnyBet



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