たっくんのボードゲーム日記

No.495
ストックパイル
Stockpile

プレイ人数:2 - 5
プレイ時間:約60

ルール難易度 普通、特に難しい点は無い
日本語化 不要


株ゲームです、株取引をして最も多くの収益を得たプレイヤーがゲームに勝利します。

ボードの真ん中に書かれているのが株価チャート。6つの銘柄があります。
株価が下がると、その銘柄のマーカー(黒い輪のトークン)が左に、株価が上がれば右に移動します。


ボードの右には、ラウンドの最後に価格が変化する銘柄と、どのくらい動くのかが示されたカード(2枚で1セット)が置かれます。
この場合なら、ムラサキの株券はこのラウンドの最後に価値が2下がります。


もちろん、株価が上がるカードもあります。


このセットなら、緑の株価が4上がることを表します。

ボード上に置かれている公開情報の他に、各プレイヤーごとに同様の2枚セットを持っていて
ラウンドの終了時に公開され、株価が変動します。

つまり、4人プレイならボード上に置かれている1セット+プレイ人数分の4セット=5セット分の株価変動が起こります。

もちろん、どの株価がどのくらい動くのか、他のプレイヤーが持っているカードは見ることができません。


他のプレイヤーの中には、もしかしたら自分が持っている株県の価値が下がるという情報を持っている人がいるかもしれません。




さて、株ゲームなので株券カードもあります。

株県の購入方法は競りです。


ボードの下に置かれた株券カードセット単位で入札します。

入札金額は、自分のコマを入札金額が書かれたマスによって決まります。


これなら青のプレイヤーは1金で入札しています。
もし、この後3や6に他のプレイヤーがコマを置いてきたら、落札するには青のプレイヤーはそれより高い値が書かれたマスにコマを移動させなければなりません。
他のカードセットに入札することもできます。


カードセットの中には伏せられているカードもあり、どんなカードなのか落札してみないと分かりません。



落札したカードの中にこれが含まれていたら、落札金額の他に追加で3金払わなければなりません。



任意の銘柄の価値を上下させることができるカードもあります。




非常に強力なカードです。


これらの株券カードセットは、山札からランダムで引いて置かれるわけではなく
各プレイヤーに一度手札として配られ、どのカードをどのセットに入れるのか、どのカードを伏せるのか考えながら置いていきます。

■ゲームの流れ

1.銘柄と株価の上下動を示す2枚1組のカードセットをボード上に置く
2.同様のカードセットを各プレイヤーにも配る

3.株券カード(※任意の株価を操作したりする特殊カードも含まれる)を配って競り用のカードセットを作る
4. 3で作ったカードセットに順番に入札、獲得する
5.落札した株券も含めて、売りたい場合は現在の価格で手持ちの株券を売却する
6.カードの効果に従って株価を上下させる

大体こんな感じ

株価がチャートのMAXまで達した場合は6のところまで株価が下がりますが、その銘柄の株券は1枚で2枚分になります。


一種の株式分割ですね。

ちなみに、株価が下がりきってしまった場合は、株券は紙くずとなりその銘柄の株券は全て捨て札になってしまいます。





Brett Sobol
Seth Van Orden
プレイ記

5人プレイ



緑が4も上がることが分かってるので



配られた株県の中にも緑があるw



当然、緑がたくさん欲しいので一番右の列に置くのだけれど、緑3枚はちょっと目立ちすぎるので伏せておく



首尾よくゲットw



緑は急上昇、青は続落


タケイさん「やっぱ非公開情報でそういうの持ってると強いですね」

次ラウンド、なんかお支払いカードがたくさん並んでる・・・



青は今のところ破綻寸前だけど



今後の上昇が見込めますw



それはそうと、さっき上がった緑をここで利確しとく



今度は赤が下がるらしい



ムラサキが下がってきた





その後

「ムラサキ破綻しました」

このとき確か2枚くらい持ってました (T_T



黄色は株式分割された上に、10まで上昇

黄色を大量に保有していたタケイさんのぶっちぎり



評価・・・

※評価の基準についてはこちら

これは、なかなか面白い。

中身がよく分からないものを競るというのは袋の中の猫フィローとちょっと似た感じ。
手持ちの株券を売った後に相場が変動するというのもよく考えられてる。

株価を変動させるカード次第なところ、大きく値を上げ下げさせるカードを配られたプレイヤーが有利に働きやすそうなところが少し気になると言えばきになるけれど、うーん、これはこれで良いのかもしれない。

と言うのも、運任せで重要な情報を持ったプレイヤーの賭け方、売り方を見て色々洞察するのが面白い。
株券を売った直後に株価変動するのがそういう面白さとよく噛み合ってる。

と言うより、このシステムがそういう面白さを生み出してるんだろうな。

ヨミが外れて、損切りしたつもりが直後にV字回復して悔しい思いをしたりする。
株券の購入に関してもそういう面白さは基本的に同じ。

この感覚、本物の株取引と似てるところがある。

もし購入が売却と同じように手番順で購入できるようなシステムだったとすると、その手番順の重要性が極端に高くなってしまいがちかなと思う。
そこで、購入に関しては競りが採用されたのだろうと。

競りにすることで手番順の有利不利が緩和され、さらに伏せてあるカードもあるのでさらに情報が曖昧になり不確定要素が強くなる。
でもその伏せられたカードは、誰かの意思が反映された結果なのでまんざら運まかせというわけでもない。
全てが見えないわけでもないので、確定情報もちゃんとある。

株価を変動させるカードはラウンドの一番最初に配られるので、その情報が伏せカードも含めたカードセットの構成にしっかり反映される。

重要な情報を一番最初に与えて、効果が反映されるのは一番最後になってるという点が非常に良くできてる。



それでもちょっと気になるのは、その最初に配られる情報の絶対性。
配られた情報同士で、もう少しリスクみたいな何か面白い相互干渉が欲しいようにも思う。

なんかね、インサイダー情報握ってるような気分。

ムガルモダンアートみたいに、全プレイヤーの動向が取引価格に反映されやすいシステムがあったらもっと面白そう。

でもなぁ、最初に書いたように「だから面白い」とも言えそうなのであまり確信を持って言うことはできない。

ちょっとだけバランスが悪いだけなのかな。
重要な情報を与えられたプレイヤーは、その情報を見破られたとき大きな損失を被るようなシステムとかだったら良かったのかも。



2015/10/25


JohnnyBet



レビュー一覧へ


たっくんのボードゲーム日記