たっくんのボードゲーム日記

No.641
忍のがっこう
Shinobi no Gakko

プレイ人数:3 - 5
プレイ時間:約50

ルール難易度 普通、特に難しい点は無い
日本語化 不要


カードゲームです。スートはなく、1から13までのカードが5枚ずつという非常にシンプルなカード構成。


※3人プレイの時は、12と13のカードを抜きます。

あとトークンが2つ。コンポーネントはこれで全部。



全てのカードを良くシャッフルして、手札を配ります。
3人プレイ:15枚ずつ
4人プレイ:13枚ずつ
5人プレイ:11枚ずつ



手札を公開手札(地の札と呼びます)と、非公開手札(天の札と呼びます)に分けます。
それぞれの枚数は自由で、例えば地の札は1枚とかでも良い。
地の札として公開するカードを選んだら全員一斉にオープンにします。


※地の札は同じ数字ごとにまとめておきます。

手札を全部(天も地も)出し切ることを目指します。


山札から2枚めくってオープンにします。



この時同じ数字が出たら、もう1枚めくります。
※違う数字が出るまでめくります。
同じ数字はまとめて置いて、枚数が多いカードの上に封印トークン(後述)を置きます。



とりあえず、違う数字が1枚ずつだったとして、手番では「天の札」と「地の札」それぞれについて、手札から場に出すことができる。
出し方は場に置かれてるカードの「外側」に置きます。
この場合、2より小さいカードか4より大きいカードを出せます(つまり、2と4も出せない)。数字が連続している必要はないので6とか10を出しても良い。



天と地、どちらを先にやってもOKで、例えば天から8、地から11を出すとこうなる。


次は、2より小さいか、11より大きいカードを出せます。

当然、これだけだとすぐに出せなくなります。


ということで、場からカードを取って手札に加えることもできます。
取る時も出す時と同じように、両端のどちらか(上の場合だと2か11)しか取れません。



これも天と地について別々にできる。あるいはパスすることも可能で、これもどちらか一方だけパスすることもできます。

例えば、
・天はカードを出して、次に地はカードを取る
・地でカードを出して、天もカードを取る
・天はパスして、地はカードを出す

という感じで自由に組み合わせられる。

もちろん両方パスというのも可能。



出すとき、同じ数字ならいっぺんに出せます。



で、両端のカードの枚数が異なるとき、多い方のカードに「封印トークン」が置かれます。


封印トークンが置かれた側は、カードを取ったり出したりできなくなります。

両端の枚数が同じになったら封印解除されます。



自分の手番の途中でも、上の条件を満たしたらすぐに封印されたり解除されたりします。

カードを取るとき、複数枚ある時はまとめて取ります。
そして、複数枚ある側にカードを出すときは、その枚数以上のカードを出さなければなりません。



つまり、この場合
取るなら、3を2枚か12を2枚まとめて取ります。
出すなら、2を2枚以上か、1を2枚以上、あるいは13を2枚以上でなければ出せません。



さらに、3枚以上のカードは取れません。
この場合、2も13も3枚なので取ることはできず、出すなら1を3枚以上が必要です。


カードを最後に出した人から手番が1周する間に、誰もカードを出さない、出すことができなかった場合、場のカードは全て捨て札になります。

場にカードが無い状態なので、手番プレイヤーは好きなカードを出すことができます。


※誰が最後にカードを出したのか分かりにくくなりやすいので、最後にカードを出したプレイヤーの前に手裏剣トークンを置いておくと良いとのこと


誰かが天の札も地の札も両方無くすことができたら1ラウンド終了。

出し切ったプレイヤーは+5点。

それ以外のプレイヤーは手札に残ったカードによってマイナス点です。
同じカードをたくさん持っているほどマイナスが大きくなります。

1枚:−1点
同じカード2枚:−3点
同じカード3枚:−6点
同じカード4枚:−10点
同じカード5枚:−15点

例えば、こう残ってしまったとするとマイナス10点です。



天と地でそれぞれ合計を計算して、マイナスが多い方をそのラウンドの失点とします。

3ラウンドやったらゲーム終了です。
もちろん一番点数が多い人の勝ち。





Emi Kuji

評価・・・

※評価の基準についてはこちら

3人と4人で1回ずつやってみた。
聞いていた通りだったけど、プレイ感として結構違いますね。4人の方がたぶん難しい。
面白さの比較で言うと甲乙付けるのは難しいかもだけど、4人の方が難しく感じる分、3人プレイはやや軽い感じの印象があるかな。

でもそれでもカードゲームとしては十分な遊び応えがある。

5人はまだやってないけど、おそらくベストは4人だと思う。


アブルクセン や スカウトと似てるところあるけど、比較しても遜色無い完成度というか、むしろこっちの方が上なんじゃないかと思ってしまうくらい素晴らしい出来ですね。
ルールやコンポーネントの洗練度、こんな名作を去年のゲムマで見逃していたのかと思うと悔しさすら感じる。

天と地という2セットの手札を1人で持って、片方はオープン情報というのは面白い。他にこういうのあったかな?
手札の「一部だけ分かる」っていうシステムは結構面白くて、鷲巣麻雀のガラス牌とか(遊んだことないけど)、ザ ボスみたいにカードの種類だけ分かるとか、
あとはカードドラフトがあるゲームなんかもそういう性質がありますかね。

そこに、新しいやり方として、こういうのもありますよと。そんなふうに言われてるような気がした。

しかも、その2セットの手札にどう振り分けるかも自由となってて分け方にルールとしての縛りがない。
それでいて破綻しないようになってるというのは地味に凄いことなんじゃないですかね。

その部分だけでも考えどころが結構あるし、手番もやること自体は単純に、出すか取るかパスするかってだけなんだけど
でも、2アクションあるから、単純+単純=意外と複雑って感じがある。

封印とか3枚以上になると取れないとか、ルールの骨格っぽいところを除くと縛りとしてはその2点かなと思う。
そして、それが実に良く効いてる。もうその辺は実際やってみて感じて欲しいところ。

こんなにシンプルなカードとルールで3ラウンドやるだけのゲームなのに、4人プレイは中量級以上の満足感がある。
欠点らしい欠点も見当たらないし、冗長さや遊びにくさも感じない。これは素晴らしいと思う。名作。

2024/02/18


JohnnyBet



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