たっくんのボードゲーム日記

No.326
メルクリウス
Mercurius

プレイ人数:3 - 5
プレイ時間:約70

ルール難易度 普通、特に難しい点は無い
日本語化 不要


6種類の株式と商品トークンです


これらを安く買って高く売りさばいて、大きな利益を得たプレイヤーがゲームに勝利します。


ボード全景 上記の株式や商品の相場です。




株式の取引価格は最初は一律で10 商品は15に設定されます。




もちろんゲーム中は、これらの価格は上がったり下がったりします。




取引される株式と商品


プレイ人数によってストックの数が変わります。


3人プレイ 1種類につき5個ずつ
4人プレイ 1種類につき7個ずつ
5人プレイ 1種類につき9個ずつ
3人プレイなら、株式も商品も1種類につき5個ずつ全体のストックに置きます。 ちなみに初期資金は、70ずつ 1回の手番では株式でも商品でも3個まで、買ったり売ったりすることができます。 しかし、、同じ株式や商品をいっぺんに(同じ手番で)売買しようとすると
売る 買う
2つ 単価が1下がる 単価が1上がる
3つ 単価が2下がる 単価が2上がる
たとえば、取引価格15の株式を同時に3つ買うと 単価が2上がって、17×3個=51のお金が必要になる、ということ。 売るときは逆に、一度に同じものをたくさん売ると安く買い叩かれる。 それで、相場はどうすると動くのか? ということだが 手番では商品や株式を3個まで売り買いしたあと、こういうカードをプレイします。 カードには株式と商品の変動値が1つずつ書かれています。 株式は±1 商品は±2 までの変動幅となっていて 基本的に株式の方が価格が安定している反面 商品はリスクが高い分、大きな利益を狙うことができるようになっている。 これらの相場変動カードを5枚ずつ手札として持ちます これは個人ボード カードを置くスペースが3つ描かれています。 ボード上部に書かれているのは、手番でできること早見表 相場変動カードをプレイしたら、個人ボードの左に置きます。 で、プレイしたカードに書かれている通りに相場が動くのだが・・ プレイしたカードは右のマスに移動していきます 次の手番でも相場変動カードを1枚プレイする そうすると、前回の手番でプレイしたカードも相場に影響を与えます 3手番目以降は「ごきげん○う」みたいな感じで 2つ前までプレイしたカードも相場の変動に影響を与えます。 3回影響を与えたカードは捨て札になり、ゲームから除外します。 手番でやることは、こんな流れ 売り買いして、カード出して、相場動かして、1枚補充 さて、ゲームを通して1回ずつだけ、下記の特別なカードを使うことが出来ます。 3枚のうち、「闇市場」と「配当」を使うことにした場合は その手番では株式や商品の売買は不可 「闇市場」の使い方は、商品や株式を3つまでカードの上に置きます。 ここに置いたトークンは次の手番の最初に、通常の3個以内の売買とは別で そのときの相場に従って売ることが出来る。 「配当」をプレイした場合は、株式を1つ指定します。 それで、その株式を保有しているプレイヤー全員に配当が出ます。 この場合1株あたり4の配当なので このとき2株持っていれば、4×2株=8の配当がもらえます。 配当はゲームを通して、1つの株式銘柄につき1回だけ 配当が出た銘柄は、ボード上にマーカーを置いて記録します。 「ニュース」は、相場変動カードの代わりにプレイすることができます。 このカード自体は、相場に影響を与えませんが・・ 手札の相場変動カードを3枚まで山札と交換することができます。 山札がなくなったら、全員2手番ずつ行ってゲーム終了。 つまり手札の補充は行わないので、全員手札が3枚になるまでプレイを続行します 持ち金が最も多いプレイヤーの勝ち。
Łukasz Woźniak
プレイ記

フォルテさん、Aさん、Bさん(お名前をお伺いしてなかったので、すみません)、俺の4人プレイ


自分自身も初プレイだったのだが、株式の方は割と安定的に上昇傾向にあること
逆に商品の方は乱高下しやすいことなどは、カード構成から分かっていたので
そのあたりの話も少し丁寧にインストしました。


さて、初期手札


正直、この時点では有効な作戦もなにも無いんだけれど

価格変動の激しい商品よりは、安定資産になりやすい株式を中心に買っていこうという
作戦というか、方針でいってみることにした。

で、株式を買うための当面の資金繰りに、価格の上下動の激しい商品をうまく使っていこうと。



序盤、どうも株式は価格下落、商品は軒並み上昇というのが今のトレンドらしい


偶然だけれど、この傾向は俺が最初に考えていた方針と見事に合致した。


とりあえず、短期利益が期待できる商品を仕入れつつ


株も少しずつ買うことにする

今のトレンドは銅な感じ


Aさんもトレンドの銅は押さえてるが、磁器にも手を出してる模様




銅の方は俺も買ってるし、そのまま上がってくれていいんだけれど
磁器を買ってるのはAさんだけ


磁器は潰しておくか・・w


その横で最高値を更新し続ける茶葉と銅


茶葉の方は完全に乗り遅れたので静観モード



みんなの関心が茶葉と銅に注がれているスキに毎回のように1つずつ株式を購入


もちろん銅は最高値を付けている内に売却


大分価格が落ちてきた銘柄があるな


取引価格は4か

それなら、ちょっとくらい高くついてもまとめ買いしておいた方が良さそう。

ボヤボヤしてると売切れてしまう心配の方が強い


というわけで迷うことなくまとめ買い




この後、あの株は速攻で売り切れて・・

売れれば自然と値は元に戻っていく


その横で暴落を続ける磁器


価格14とか15とかで買っていた人が居たような^^;


磁器は徹底的に虐めるw




ついに取引価格1まで下落


ここで、磁器を買っておいた方が良いかちょっと迷った

というのも、買ったところで今後反発してくれるかどうか分からないし
もしそうなってしまうと、お金よりも手番がもったいないような気がしていた。


上昇を続ける2銘柄





しっかり押さえてます!



そろそろ配当を出すタイミングを窺うことにする

株式だけの特権だ。

しかし、自分で決められるのは1銘柄だけ・・


緑と白の模様の株はまだまだ上昇トレンド


配当はもう一巡待った方がよさそう


周りを見ても、こんな感じで




まだまだ上がるw




上がったところで、配当を出す!




そして、配当が出終わった銘柄はまとめて闇市場で売り抜ける




それにしても磁器が値を戻してきたな、やっぱ買っとけば良かったな


まあ、終わってしまったことを悔やんでもしょうがない


そろそろ終盤なので、手持ちの資産をどんどん現金化する




最初の方でまとめ買いしたあの株は、結局あんまり利益が出なかったけど
まあ、これもしょうがない。損しなかっただけでも良かったということにする。




結果、微差ながら201金を稼いだ俺の勝利!




評価・・・

※評価の基準についてはこちら

非常に地味なゲーム、それは間違いない。

でも地味な中にも手堅い面白さを感じることができたのもまた事実。

セットアップもそんなに面倒では無いし、プレイアビリティも悪くない。
ただ他人のボード上の情報がかなり重要なので、視認性はそれほど良くないかな・・
※メインボードが細くできてるので、できるだけ個人ボードをテーブル中央の方に寄せて
 他人のボードが良く見えるようにすれば問題ないと思う。


ジワジワと面白いんだけど、ゲーム慣れしてない人にはちょっと難しいかもなぁ。

でも地味な中にあって、目新しい面白い要素もいくらか見ることができた。

こういう相場ゲームって

モノを買う ⇒ 値段が上がる
モノを売る ⇒ 値段が下がる

という風に連動していることがほとんどだと思うんだけれど

この作品では、商品の売買と取引価格の上下動は別々になっているというのが面白い。

さらに、一度プレイしたカードが2手番先まで影響を及ぼすというのもあまり他では見られないシステム。

このシステムによって、価格の上下動の予測が比較的簡単にできるようになり
トレンドラインの形成と、ゲームとしての面白味に良い効果を与えていると思う。

新人デザイナーさんということだったので、この斬新なシステムが実際どの程度うまく機能してるか?
というのが最も気になっていたのだけれど、結論としては非常にうまく噛み合っていたように感じた。

逆に気になった点としては、まず視認性。

他のプレイヤーの個人ボードの状況が超・重要なので常に注視していなければならないんだけれど
けっこうこれが大変。個人的には、そこまで重労働ではなかったんだけれど、でもやっぱり大変。

こういう相場ゲーは、基本的に人数が多い方が面白さは増すと思うんだけど

プレイヤーが増える=見なきゃいけない場所が増える

ということでもあると思うので、そういう作業負荷を考えると4人プレイくらいでちょうどいいのかも。

長考しがちなタイプのゲームであることだし。


あと、相場チャートが複数あっても良かったかも。

東証1部と2部では、相場変動カードで同じマス数を移動しても価格の上下幅が違うとか。

で、それぞれのマーケットを株式銘柄が行き来するようなカードとかイベントとかシステムとか。

もうちょっと展開に起伏があっても良いような気がする。


地味ーーな感じなんだけど、でも安心感もあって普通に十分楽しめます。


2012/11/29


JohnnyBet



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