たっくんのボードゲーム日記

No.321
クレタ
Kreta

プレイ人数:2 - 4
プレイ時間:約90

ルール難易度 普通、特に難しい点は無い
日本語化 不要


ボード全景


クレタ島を舞台にした陣取りゲームです


島はエリアに区分けされてて、エリアごとに勝利点が描かれています(六角形のマークの数)


エリアごとに、もっとも多くのコマを置いたプレイヤーに勝利点がもたらされます
※2位のプレイヤーは半分(端数切捨て)

3位以下は点数がもらえません。


コマの数が同数の場合は、エリアに描かれた点数を一律でもらえます。
例えば、5点のエリアに複数のプレイヤーの置いているコマ数がトップタイだった場合は
それらのプレイヤー全員が5点もらえます。



それで、エリアに置くコマなのだがちょっとバラエティ豊かで



民族5個ずつ
修道院長1個ずつ
3個ずつ
2個ずつ
4個ずつ
コマによって置き方のルールや影響を及ぼすエリアの範囲などに少し差があるのだが 基本的にどのコマであっても1個は1個。 ただし、街だけは1個でコマ2つ分の強さがあります 置き方としてはこんな感じ 民族、修道院長、街はエリア内に 塔はエリアを分割する境界線の交点に置きます。 船は操舵輪のマークが描かれているところに置きます。 得点マーカーは得点チャートに置きます(当たり前かw) たとえば、こんな感じでコマが置かれているとすると 黄色が3個、赤も3個(街は2個分なので)、青が1個となり 黄色と赤がトップタイなので6点ずつ、青は0点です。 通常2位のプレイヤーには半分の勝利点(端数切捨て)がもらえますが トップのプレイヤーが複数居る場合は2位以下は勝利点をもらえません 塔は境界線の交点に置かれるので、複数のエリアに対して影響力を及ぼします。 ちなみにこのままだと左や下のエリアへ影響力を及ぼしているの は赤の塔コマ1つだけなので、赤プレイヤーがトップとなりエリアの得点を独占してしまいます。 修道院長コマが置かれているエリアにコマを置けるのは その修道院長を置いているプレイヤーだけになります。 上の例で言うと、このエリアには青と黄色のプレイヤーしかコマを置けません。 ※他のプレイヤーも修道院長をこのエリアに置けば、民族や街を置くことができるようになります ただし、1つのエリアに置けるコマ(民族、修道院長、街)は7個までという制約があります 塔コマは1つの交点につき1つだけ、港には2隻までの船コマを置けます。 (ただし、1つの港に同じプレイヤーの船を複数置くことはできない)。 各エリアには農作物タイルが1つずつ置かれていて、これを獲得すると勝利点がもらえます。 農作物タイルは、船コマと民族コマを両方配置することで初めて獲得できます。 しかし、港(操舵輪マーク)がないエリアもあり、それらのエリアに置かれた農作物タイルは どうやって取るのかというと、 船コマと民族コマが置かれたエリアに接するエリアに民族コマを置くと取れるようになります。 写真の例で言うと、もし赤い矢印のエリアに青の民族コマが置かれていれば 青のプレイヤーは農作物タイルを獲得することができます。 民族コマが隣接するエリア同士で連続してつながっていれば、農作物を収穫できます。 もちろん、船コマが置かれているエリアに接続している必要があります 獲得した農作物は1枚1点、しかし同じ農作物タイルを集めることが出来れば 2枚目獲得時は2点、3枚目は3点もらえます。 さらに、1つで2つ分の「街コマ」は、獲得している農作物タイル数が配置できる上限数。 たとえば街コマを1つ置くためには、まず農作物タイルを何か1つ獲得する必要があります。 さて、各プレイヤーはそれぞれ7枚のカードを手札として持って 手番では1枚選んでプレイします。
修道院長 修道院長コマを任意のエリアに配置or移動させる(移動の場合は3エリア分まで)
農夫 農作物タイルを1つ獲得する
建築家 塔または街を任意のエリアに1つ配置する(これらのコマは一度置いたら移動できない)
国王 そのラウンドでプレイ済みのカードのカードをもう一度プレイできる
提督 船コマを1つ、任意の港に置くor移動させる(移動の場合は2つまで移動できる)
番人 決算をして得点をつける(後述)
司令官 民族コマを1つ任意のエリアに配置するor移動させる
(移動の場合は4エリア分まで移動させることができる。
さらにその移動ポイントは複数のコマに振り分けることも可)
もちろんコマを配置したりタイルを獲得する際は、前述のルールに従う必要があります。 場には11枚の決算カードが置かれ、そのうちの2枚がオープンにされます。 誰かが「番人カード」をプレイしたときに、決算カードに書かれた番号の場所で決算が行われます。 たとえば上記の場合は、次の決算が行われるのは24番 ボードを見てみると、塔を配置する場所には番号が書かれています。 ここに隣接するエリアが決算対象になります。 24番の場合は3個のエリアで決算が行われます。 決算が行われると、全プレイヤーはそれまでプレイしたカードを回収して手札に戻します 決算カードは11枚置かれるので、11回決算が行われたら(番人カードがプレイされたら) ゲーム終了になります。 決算が行われると、その決算カードは捨て札になり、新しい決算カードがオープンにされますが このとき番人カードをプレイしたプレイヤーは、オープンにされた決算カードを 別のカード(山札)と交換するかどうかを決定することができます。 ※ただし交換は1回だけ 決算カードは常に2枚オープンにされるので、次の次までの決算場所が予め分かります。 11回の決算後、最も多くの得点を稼いだプレイヤーの勝ち
Dorra, Stefan
プレイ記

ツエツキさん(赤)、フォルテさん(黄)、イズナさん(緑)、俺(青)の4人プレイ



決算場所は8番で、その次が7番か




特に小麦エリアは勝利点が高いので当然ここにコマが集まる


みんな塔を置くのだが・・


俺は船を選択


早い段階から作物を収穫してアドバンテージにしようと


思っていたのだが、フォルテさんに修道院長を置かれてしまい


うーむ・・


ま、そうなると当たり前だけど、他の人もこぞって修道院長を置く




今のところ、フォルテさん(黄)がコマ4つでトップ




となると


フォルテさん「決算します」


ま、そうなるよな。先手番有利な感じだなー・・


新しい決算カードは17番




ここはまだまだブルーオーシャン


特に右のエリアが勝利点高くていい感じ


一方こちらはレッドオーシャン


我先にという感じで修道院長が移動する


もうあっちはほっとこう。7番をはさんで反対側に民族を置く


これでカッテージチーズを収穫できるぞ



人ごみがキライなたっくんは、のんびり田舎暮らし




とりあえずチーズは収穫しておく


これで街を建てられるぞ


時代を先取りして、一番乗りで街を建設


ここは勝利点が高い上に決算ポイントが6個もあるので重要とみる



民族大移動が始まる


ゴールドラッシュだ!乗り遅れるな!みたいな

アメリカじゃないんだけど^^;



さすがに先行投資が効いて、ここでは一歩リード




24、19と島の東側での決算が続く




一番右に置かれてるチーズが欲しいけど、ここで取りにいくのは早計かな




ここは、これだ!塔を建てる




収穫に備えて船を移動したいのだが、あいにく満席




今のところこんな感じ




2枚めのチーズもゲット




それにしても大混戦状態のこのエリア


フォルテさんは街を1個置くのだが・・

フォルテさん「あー、失敗だったかな」

今のところツエツキさんと俺がコマ5個分ずつでタイ


とか思っていたら、今度は島の西端で決算。


またしても民族大移動が始まる


そろそろ置けるコマも少なくなってきて、決算とも関係ないのだが
この3枚目のチーズは取っておきたい。


なんとかコレは確保できたのだが

しかし、ところどころでやってしまった手番ロスが響いてドベでした。


イズナさんの勝利



評価・・・

※評価の基準についてはこちら

エルグランデなんかと同じ系統の陣取りゲームだと思うんだけれど
言語依存が無いというのと、コマの種類(特殊能力)がけっこうバラエティ豊かで
ボード上が賑やかになるのが見ていて心地いい感じ。

このゲーム特有のものじゃなかったと思うんだけど、決算のタイミングを自分で決められるというのと
決算を起こすと将来の決算場所を、より自分に有利な場所にできる(かもしれない)というのも面白い。

ゲーム全体を通して、手番はカツカツでやりたいことだらけなので
決算を起こすことに1アクション使ってしまうかどうかというのも考えどころになる。
とにかくボードにコマを置きたくてしょうがないゲームなので。

なのでゲームがダレるようなことは一切なくて、集中力が切れるようなことはあまり無いと思う。

非常に面白かったんだけれど、次の2点が若干気になった。


1.インタラクションの低さ

この種の陣取りゲームであれば、もう少し妨害プレイとか他のプレイヤーのアクションを利用したりしたいところ。
わずかに修道院長の存在があるくらいで、基本的には各自好きなようにコマを置けてしまうのはちょっとうまくないかな。
あと、エリアに置いたコマの数を比べるだけなので、そのへんもちょっと浅い感じがする。

それならエルグランデみたいに、全エリアを同時に決算するとかじゃないとジレンマが生まれにくいと思う。

基本的に、次の決算場所に向かってコマがワラワラ集まってくるだけなので。。

オープンにする決算カード、2枚じゃなくてもうちょっと多くしたらどうだろう?
ついでに決算は2~3枚同時に処理しちゃうとか。
そうすれば、もうすこしコマが全体に分散すると思う。



2.決算カード運の占める割合

ちょっと決算カードで何が出るか次第というのが大きすぎるかもしれない、というのは気になった。
決算を自分が起こした時でさえ、あまりそのへんの自由が利かなくてどうにもならない感じだったので。

これを手っ取り早く解決する手段としては、やっぱり先にも述べたとおり
オープンにする決算カードの枚数をもっと増やすことかなと思った。



これはもうちょっと煮詰めれば傑作になったかもしれないのに非常に惜しい感じ。



2012/11/17


JohnnyBet



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