たっくんのボードゲーム日記

No.572
支離滅裂
Krass Kariert

プレイ人数:3 - 5
プレイ時間:約30

ルール難易度 普通、特に難しい点は無い
日本語化 不要


カードゲームです。スートは無く、1から12まで4枚ずつあります。



特殊カードが3種類、それぞれ2枚ずつ。



それと、チップ。


プレイ人数に応じて、最初に2枚もしくは3枚ずつ持ちます。
ライフポイントのようなものでゲーム中のラウンドで敗者になると1枚ずつ失います。

特殊カードを含む全てのカードを良くシャッフルして10枚ずつ配ります。(5人プレイの場合は7枚ずつ)


手番が来たら、手札から1〜3枚選んで出しますが、直前のプレイヤーよりも強いカード(セット)を出さなければなりません。


カード(セット)の強さ


基本的には枚数が多い方が強い。ただし、複数枚で出す場合は連番か同じ数字でなければならない。
強さとしては、枚数が同じ場合は数字が大きい方が強く、連番と同じ数字なら後者の方が強い。


例えば、スタートプレイヤーが「6」を出し、次のプレイヤーはそれに対して「8、9」、次のプレイヤーは「11、11」という感じ


手番が1周したら1ターン終了で、最も強いカード(セット)を出したプレイヤーが新しいスタートプレイヤーになります。

さて、ここでこのゲームの最も重要なルールが2つあります。
1 手札のカードの順番を変えてはいけない
2 複数枚のカードを出すときは隣り合うカードでなければならない


↑の場合、1、2、3は連番セットで出すことはできませんが 8、10、9なら、8、9、10の連番として出すことができます。






■直前のプレイヤーが出したカードセットより強いセットを出せないとき

最初にカードを配るときに、手札の10枚とは別に1人2枚ずつオープンにして置いておきます。
 →この2枚をリザーブカードと言います。



カードを出せないときは、リザーブカードの中から1枚取って手札に加えます。
※カードを加える位置は自由に選べます。


その後の手番で再びカードを出せないときは、残ったリザーブカード1枚を手札に加えます。

誰かが3回目にカードが出せなくなってしまったら、そのプレイヤーはチップを1枚失って1ラウンド終了します。



・手札が無くなったプレイヤー(リザーブカードは関係なし)はゲームから一旦抜けます。
・ターン終了時に最後の1人になってしまった場合は、そのプレイヤーがチップを1枚失って1ラウンド終了します。
・全員の手札が無くなった場合は、最後のターンに残っていたプレイヤー全員がチップ1枚失って1ラウンド終了します。


チップを支払ったプレイヤーが次のラウンドのスタートプレイヤーになります。



特殊カード 「X」カードは、好きな数字のカードとして出すことができます。 ただし、複数枚で出す場合は他のカードと同様に手札内で隣接している必要があります。 「STOP」カードは、単独でのみ出すことができます。 ※前のプレイヤーが出したカードの強さに関係なく出せる このカードを出した場合、そのターンは即終了し、このカードを出したプレイヤーが次のターンのスタートプレイヤーになります。 「補充」カード(黄色の背景に3枚のカードが描かれているカード)も、前のプレイヤーが出したカードの強さに関係なく出せます。 補充カードが出されたターンで最も強いカード(セット)を出したプレイヤーは、山札から3枚引いて手札の任意の位置に加えます。 ※補充カードが2枚出ている場合は6枚引きます。 ターンの最初に補充カードが出された場合は、次のプレイヤーは任意の強さのカード(セット)を出せます。
Katja Stremmel

評価・・・

※評価の基準についてはこちら

パズル感のあるカードゲーム。

手札の並び順に強い意味があるので、カードを選んで出すという1つのアクションが2つの意味を持つことになる。
例えば、 6、10、7 と持っていれば10を出せば、6と7が手札の中でつながって次回、2枚セットとして出せるようになる。
何を出したら良いかだけではなく、残った手札の並び順がどうなるかを同時に考えるというのが、新鮮味があってとても面白い。

手札の順番を変えちゃダメ!というのは ボーナンザ を思い出すけど、本作の方が「変えちゃいけない」ことによる面白さをより良く(分かりやすく)引き出せてる気がする。

さらに、1人2枚ずつ持つ「リザーブカード」がまた良く出来てる。

この2枚はパスすることができる回数を表すライフポイントであると同時に、あらかじめ見えているカードを手札の好きな位置に差し込めるので手札の強化を図ることができる手段でもある。
ここでもメリットとデメリットが両方存在していてゲームをより面白く悩ましいものにしている。

特殊カードはどれも強力な効果を備えているのだけれど、最初に手札を無くすことが勝ちというシステムではないので、これらのカードを手にできなかったとしても十分勝機がある。
最初に勝ち抜けても、最後から2番目に抜けても価値は同じ。

敗者にならなければそれで良い。

5本のきゅうり をちょっと思い出す。

3枚ドローさせる補充カードは一見凶悪に見えるけど、それを嫌がってパスばかりしているとライフポイントは目減りした上に
補充したプレイヤーの手札は強力になるので、3枚セットとか出されやすくなって対抗できなくなり、3回目のパスを余儀なくさせられてしまったりする。

とはいえ、1人だけ手札を極端に減らしていると目立つのでドローさせられやすくなりますね。

自分の手札を減らすか、誰かに3回パスさせるか、後者の方針でいくなら手札が多い方がやりやすくなるので状況に応じて使い分けることが大事。
この辺のバランスも上手く取れてると思う。

色々考えどころがあって悩ましい割に、とっつきは決して悪くなくむしろ遊びやすい部類。

面白い!

2019/01/22


JohnnyBet



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