たっくんのボードゲーム日記

No.291
キングダムビルダー
Kingdom Builder

プレイ人数:2 - 4
プレイ時間:約45

ルール難易度 簡単な部類に入ると思う
日本語化 10枚の王国カードは日本語化した方がベター




ボードです、ヘックスに様々な地形が描かれています。


ところどころに、建物もあります。


こういうボードが全部で8枚




8枚のうち、1回のゲームで使うのは4枚


こんな感じでくっつけて並べます


1人1色ずつ家みたいな形のコマを持ちます




1ヘックスに1つずつ、コマを置いていって得点を稼ぐのだが
まず、お城に隣接するように置くと1つにつき3点もらえます。


上記の例なら、青のプレイヤーはお城に隣接してるので3点もらえる。

※お城に複数のコマが隣接していても、あくまでお城1つにつき3点



コマを置けるヘックスは、青い文字の地形です






山岳、水域、建物のヘックスにコマを置くことはできません。
※水域にはコマを置く方法がある


さて、お城に隣接させる以外にも得点する方法はあるのだが


10枚の得点カード(王国カード)があります



このうち1回のゲームで使うのは3枚だけ


ゲームの最初にランダムに3枚引いて、ゲーム終了までずっと場にオープンにしておきます。

今回のゲームの得点方法がこの3枚のカードによって決まります。


例えば「漁師」は水域に隣接するコマ1つにつき1点をもたらします。


上記の場合なら、オレンジのプレイヤーは2点もらえます


こちらは「鉱夫」 山岳に隣接するコマ1つにつき1点になります


なのでこの場合、青のプレイヤーは3点もらえる


「労働者」がオープンになっていると、「建物」に隣接しているコマ1つにつき1点


上記の場合、青プレイヤーは2点もらえます


「商人」のカードがオープンになっているときは
建物同士を接続すると、1つにつき4点もらえます。


この場合、3箇所の建物をつなげたので4点×3=12点です。


こんなカードもある。自分のコマのカタマリ1つにつき1点


なのでこの場合は3点
ちなみにカードの名前は「隠者」


「市民」:もっとも大きい自分のコマのカタマリについて、コマ2つにつき1点


上記の場合、青のプレイヤーはコマ9個のカタマリが最大。
2個で1点なので、4点もらえます。


とまあ、これで全部ではないのだが、こういうカードをゲームの最初に3枚めくって
そのカードに示された得点方法を満たすようにコマを置いていって高得点を狙います。

それと、お城に隣接しているコマ1つにつき3点。
これはめくられたカードに関わらず常にもらえます。


さて、ここまで分かったところでコマの置き方を


手番ではボードに描かれた地形に対応したカードを1枚プレイします




しかし手札は1枚だけなので、選択肢は無く手札のカードを場に出すだけ


プレイしたカードの地形にコマを3つ置くことができる


最初はカードで指定された地形であれば、それ以外は特に制限無く置ける




しかし既にボード上に置かれているコマがある場合は
可能な限り隣接するように置かなければならない。



3つ目のコマも隣接するように置くことが可能なので、こんな感じで置きます。




しかし、その次の手番でまた草原のカードをプレイしたとすると



この場合は自分のコマに隣接するように置けないので、別の場所の草原に置くことができる




ところで城以外にも建物があって


隣接するヘックスにコマを置いたら


その建物タイルをもらえます(残っていれば)




建物タイルは8種類あって、これを使うことで
1手番でタイル1枚につき1回だけ追加アクションをすることができます。


タイルは使い切りではなく、前の手番で使ったタイルもその後の手番で使えます。
カードをプレイする前でも後でも使うことが出来ます。

なので、タイルを取るほどできる実行できるアクションが増えていきます。

ただし1カ所のマスから取れる建物タイルは1人1枚だけ。
それと、建物を移動させる等してタイルを獲得したマスに隣接する自分の建物が無くなってしまった場合は
そのタイルを捨て札にしなければなりません。

タイルの効果はサマリータイルに書かれています


農場とオアシスは、それぞれ草原および砂漠にコマを1つ置くことができる


ただし、このときもボード上の自分のコマに隣接させられる場合は
できるだけそうしなければならない。




「港」は水域の上にコマを置くことができる唯一の手段



ただし、手元からいきなり置くのではなく既にボード上に置かれているコマを



移動させることで置くことができる




ただしこの場合も移動先で、自分のコマに可能な限り隣接させるように移動させなければならない。

移動元のコマはボード上に置かれているものであれば、任意のコマを移動させられます。






「牧場」は既にボード上に置かれている自分のコマを
1マスジャンプして、移動させることが出来る。


建設不可能なヘックスや他のプレイヤーのコマが置かれているヘックスを
飛び越すことも可能で、しかもこのタイルの効果でコマを移動させる場合は
移動先で自分のコマに隣接して無くても良い


他のタイルも難しい効果は無いので、詳しくはルールブックを参照。。



■ゲームの終了

誰かの手元のコマがなくなったら、全員の手番数が同じになるまでプレイしてゲーム終了。


最初に場にオープンにされた3枚のカードと、お城(に隣接しているコマ1つにつき3点)の
得点計算をして、最も得点の多いプレイヤーの勝ち

同点の場合は勝利を分かち合います。





Vaccarino, Donald
プレイ記



相棒と対戦 相棒がオレンジで俺が青



俺「ちょっと今回は使ってみたいカードがあるんだよね」

俺「商人」

「接続」っていうのがなんとなくチケライぽくって気になっていたのだ


というわけで、商人は入れることにして残りの2枚はランダムに引いてみる


商人、隠者、農夫になった
商人 2つの建物をつなげると1本につき4点
隠者 自分のコマのカタマリ1つ(大きさに関係なく)につき1点
農夫 4つの区画のうち、置いている自分のコマが一番少ない区画について
置いているコマ1つにつき3点
盤面はボード4枚で構成されているわけだが、区画というのはボード1枚分のこと。 農夫の得点計算はチグユーなんかとちょっと似てて、4つの区画になるべく均等に コマを置けると高得点を狙える。 建物タイルは
オアシス 酒場
砂漠に追加で1個置ける コマ3個が1直線に並んでいる列の端に
追加で1個置ける
倉庫
ボードののへクスに1個追加で置ける 今プレイしたカードの地形にボード上から
コマ(自分の)を移動できる
こんなところかな スタートプレイヤーは俺 どうするかな・・・ボードを見渡す 4つの建物タイルのうち最も使い勝手が良さそうなのは酒場かなと思った。 こうするか これで酒場をゲットしつつ、3個連続で並べて酒場の能力を早速使えるようにしてみる 相棒がプレイしたカードは砂漠 つーか、あの離れ小島の城キツくないか? 今回はジャンプも使えないから、最初から最初から綿密に考えておかないと 完全に置けなくなってしまうな。。 とりあえず、相棒はこんな感じで置いてきた。 なんで建物タイルゲットしないのだろうか?・・と思っていたのだが ま、いいか 俺の手札は草原だったのだが、その前に早速酒場を使って1個置く その上で、草原に3個置いてお城に接続! なんか効率良さげで良い感じじゃない? よっと、1枚カードを引く 峡谷だ あそこの峡谷2マスを埋めれば 3つ目のコマは、好きな場所の峡谷に置けるようになるから あの離れ小島のお城をゲット! 相棒「私も峡谷なんだよね」 カニ挟みにされた その後、南方に進出して新たな建物タイルゲットと接続を狙う 相棒は中央の砂漠付近で展開 そーか、4つの区画に均等にコマを置くには中央を制圧しているとやり易いんだな。 ちょっと出遅れた感があるが・・ 引いたカードはまたしても峡谷 しかし自分のコマに隣接している峡谷は無いので、またしても好きな峡谷に置ける この機を逃す手は無い。 俺も中央付近に参戦することにする。 ついでに塔への接続をブロックw 今のところこんな感じ その後、草原をプレイして倉庫に到着! これで建物接続3つ目 しかし、一向に砂漠が引けず 完全に包囲されてしまう やばいな。。 なんとかお城に接続 これで建物4つつながった さらに南下して、5つ目の建物に繋げたい しかし、例のチグユー得点もでかそうなのでそちらも気にしつつ あらためて盤面を見てみると 左上の区画にまだ5個しか置けてない その次は左下の区画の7個か・・ 左上は水域が多くて拡張が厳しい、でも左下も完全に包囲されてしまっているため こちらも厳しいな。。 なんとか森林のカードを引けたので、離れ小島を拡張して 左上の区画をコマ7個にできた。 右下の倉庫にも繋げたいんだけどなー 繋げられればたぶん勝ちなんだけどなー 結局、それは達成できず 相棒も中央で、建物4つ接続に成功してるからかなり接戦だな 2点差で負けた 相棒「私、ここの接続達成できてるから、その分の差かな?」 そうかも。左上の区画に思うように進出できなかったのが痛かったな。

評価・・・

※評価の基準についてはこちら

ゲーム大賞、これでいいんじゃない?

初見の印象とかなり違って、これは面白かった。
カードをプレイして、コマを置くタイプのゲームってけっこう合ってるのかも。

言語依存があるんでどうかと思っていたんだけど、カード10枚だけだし
ルールも思ってた以上にシンプルにできてて、プレイ感も軽め。

「隣接させて置ける場合は可能な限り隣接させなければならない」というのが
すごく良く効いてて面白い。やってみるとけっこう計画性が必要。

この制約があるのと、カード選択という要素が無いのでコマをどこに置くか
という部分に集中できるのはとても心地よいというかプレイしやすい。

ガチンコバトルタイプでは無いものの、そこそこのインタラクション要素もあるので
ドミニオンのようなソロプレイっぽさもあまり感じない。

けっこうプレイ感としてはチケライに似てる感じ。
あ、だから面白いと思ったのか?w

でももちろん、チケライとは全然違うゲームに仕上がってる。

1回のプレイで使うカードやボードは全体の中の一部というのは、なんかやっぱりドミニオンに
通じるものがあるかなというのは思った。

個々の組み合わせで新しいプレイ感になるように調整して、という意図は明らかに分かる。


ただ、ちょっと残念に思ったのは、一部の要素の効果が強すぎる感じがしたこと。

具体的に言うと、まず牧場によるジャンプ。

これちょっと強力過ぎかな。
せっかくの「隣接させることが出来る場合は隣接させなければならない」という
良く出来た制約を壊してしまっている気がした。

あと、王国カードの「商人」は指数関数的に得点が伸びてしまいやすそうなのも気になる。

ただまあ、強力ならそれはそれで、妨害プレイを生み出す要因になり得るし
なにより「地図上で接続させる」というのは、個人的にすごく好きな要素。

隠者あたりは、あまり有効活用して得点が伸ばせそうな気配は無さそうなんだけど
その他の王国カードはどれもそれなりに強力なので、一概に商人だけが強力というわけでもなさそうだし。


ただ、やっぱりジャンプだけはやめた方が良かったかも。
プレイ感が緩すぎてこれはちょっとうまくない感じ。

でも今のところ微妙に思ったのはそれくらい。

多少の言語依存はあるものの、ルールはすごく洗練されてて分かりやすく切れ味抜群。
収束性も素晴らしく、まったくダレた感じはしない。

考えどころや悩みどころ、達成感も十分。

最初知ったときは、微妙なゲームかな?と思ってたんだけど、かなり面白いこれ。
大賞これでいいんじゃないかと。十分値すると思う。

10枚の王国カードの内容把握がちょっとだけ難しそうな側面もあるけど
1回やればすぐに慣れると思う。


2012/06/17


■追記

と思ってたら、ホントに受賞したw
でも今年は納得の大賞作。

2012/07/10


JohnnyBet



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