たっくんのボードゲーム日記

No.602
アイム ザ ボス
I'm the Boss!

プレイ人数:3 - 6
プレイ時間:約60

ルール難易度 普通、特に難しい点は無い
日本語化 不要


ボード全景。円形に16のマスが描かれています。



手番プレイヤーはサイコロを振って、マーカーコマを時計回りに移動させます。
それで、止まったマスで「取引」をします。



場に出ている商談タイルの左下の数字と、止まったマスの左上の数字の掛け算が、この取引で得られる金額の総額です。


上の場合だと、2×4=8 となる。


マスの下部に、取引を成立させるために必要なキャラクターが書かれています。


この場合は、K, L, T の3人。


ということで、キャラクター(投資家)カード。ゲームの最初に1人1枚ずつ配ります。



手番プレイヤーが「ボス」となり、取引の取りまとめをします。
ボスが「取引開始」を宣言したら、全プレイヤー自由に交渉できます。

例えば、ボスが「K」のキャラクターを持っていたとして、取引成立にはあと、LとTの協力(同意)が必要。
取引金額の合計が8なので、ボス(k)の取り分が4、L と T がそれぞれ2ずつでどうですか?みたいに持ちかけたとして
そうすると L が、「いやいや、2じゃ少ない、3よこせ」とか言い出してみたり。

必要なキャラクター全員が同意したら、取引金額を山分けします。


取引が成立したマスにはタイルが裏返して置かレます。
以降、コマを移動させる時このマスは飛ばします。




さて、各プレイヤーは取引を有利に導くための交渉カードを持ちます。※ゲームの最初に5枚ずつ配ります。
カードはゲームの途中で補充する機会がありますが、1人12枚までしか持つことはできません。


交渉カードは、ボスが「取引開始」を宣言するまでは、使うことができません。


どんなカードがあるかというと

例えば、さっきの取引の例だと、取引に関係できるのはK, L, T。それ以外のキャラクターのプレイヤーは蚊帳の外ですが・・
Lの「親族カード」を出すと、投資家 L の代わりに取引成立させることができます。


L の親族カードを出して「取り分2で良いので、こちらと取引しましょう」みたいなことが言えます。


「旅行中」カード

そうすると、投資家 L は「じゃあ私も2で良いので、こちらと取引しましょう」とか言い出したときに、

「そちらの L は旅行中なので取引に参加できません。」と、ライバルの投資家を一時的に利用できなくすることができる。



「ストップ」カード

ストップカードを出すと、他のプレイヤーに出された交渉カードを無効化できる。

「いえ、旅行は取りやめになりました」とか




「移籍」カード

「移籍」カードを3枚出すと、他のプレイヤーが持っている投資家カードをもらうことができる。

もちろん、この移籍をストップカードで止めることも可能。



1人で投資家2人分とか持つこともできる。

しかし、取引が成立するかどうか、決定権を持っているのはボス。

自分がボスなら、話をうまくまとめられる、と思ったら。このカードを出す。

私がボス

これを出すと自分がボスになれます。
※これもストップカードで止められます。






■手番の流れ

手番プレイヤーは、今コマが止まっているマスで取引開始するかどうかを選択する。
取引開始しない場合は、サイコロを振ってコマを進める。
移動先で取引開始するかどうかを選択する。

取引開始した場合は、手番プレイヤーがボスになります。

取引開始しない場合は、山札から交渉カード3枚引いて手番終了する。

取引開始した場合は、前述の交渉を行います。
交渉が終了(不成立も含む)したら、プレイされた交渉カードを全て捨て札にします。(投資家カードは除く)



取引成立に必要な投資家が灰色になっている場合は、誰がその中から指定された人数が揃えば ok。

左下のマスの場合、R, L, K は必須で、それとT, P, Hのうち2人の同意が得られれば取引成立できます。






Sackson, Sid

評価・・・

※評価の基準についてはこちら

かなりハチャメチャなことになりますね、これw
そして、確実に人を選ぶゲーム。

でも キャット&チョコレート みたいにプレイヤーに丸投げみたいな感じはなくて、メチャクチャでありながらもゲームの骨格となるシステムというかルールがしっかりしてると思う。

どういう印象になるかは、一緒にプレイした人次第というのがかなり大きくて、しかも自分から積極的にゲームに参加していく姿勢が無いと、全然楽しくなかったということにも十分なり得る。
ゲームシステムでプレイヤーを守ってくれるような要素が希薄で、かなりシビアなゲーム。
手元から投資家とかカードが無くなってしまうと、交渉に入り込む余地が無く、かなり辛い状況になってしまう。
せめて、手元に最低でも1枚は投資家カードが残るようになっていたら良かったのかもしれない。※特に6人プレイの場合は。

なんとなく人狼っぽい性質があるかもしれない。※もちろん本作は、秘密を隠したり騙したりする要素は無いですけど。

これは傑作と言っても良いかもしれないくらい、良くできているとは思う。
カードの効果はどれも単純だけど、ゲームを盛り上げたり、有利な交渉に持っていくための手段として良く機能している。
これはメンツ次第だけど、最高に楽しいゲームになり得ますね。

モノボリーをシンプルにしていったら、こういうゲームになるのかもしれない。
おそらく、モノボリーが好きという人にはオススメできそうな気がする。

問題は、そういう楽しく遊べそうな人が集まる機会をどれだけ作れるのか?というところかなぁ・
適正人数もおそらく多めで、5人以上欲しいところでもあるし。

良くできたゲームであることは間違いないけど、もう少し誰でも遊びやすくなってたら良かったのになぁ。
ちょっと、何かもったいない感じがする。

2020/08/30




JohnnyBet



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