たっくんのボードゲーム日記

No.188
ハンザ
Hansa

プレイ人数:2 - 4
プレイ時間:約50

ルール難易度 普通、特に難しい点は無い。ちょっと直感的に理解しづらい部分はある
日本語化 不要




ボード全景。バルト海とその周辺の都市が舞台です。



ボード左はデンマークとかスウェーデン。
右側はバルト3国です。

ここを舞台に商売をします。


各都市には1~2個の商品マーカーを置く丸いスペースがあります。




ここに商品マーカーを置きます。




商品マーカーは数色に色分けされていて
1~3個のタルが描かれています。




このマーカーを適当にボードに並べます。




残ったマーカーはボードの右下に5つの山にして置きます。




商品を仕入れるときは1ターラー(お金)を払って仕入れるのだが。
売って勝利点にする(お金ではない)ときには販売所が必要になる。


販売所コマ




ゲームの最初に2個ずつ任意の都市に販売所コマを置いていきます。




これを3回繰り返して、計6個ずつの販売所を建てた状態からゲームスタートします。




手番では、まず銀行から3ターラー受け取ります。



商品の売買や販売所を建てるなどのアクションは
交易船が停泊している都市でのみ行えます。


これが交易船、ボード上の海域を矢印に従って移動させることができます。



移動には1ターラーが必要


で、都市に着いたらアクションを実行できる。
ただし、1つの都市で実行できるアクションは1つだけ。



次の3つの中から1つを選択します。
もちろん、ターラーを払って船を動かして
次の都市に着けば、またアクションを1つ実行できる。


アクション1 - 商品を仕入れる

1ターラー払うことでその都市に置かれた商品マーカーを1つ仕入れることができます。



ターラーは、その都市に単独で最多の販売所を建てているプレイヤーに払います。
※複数のプレイヤーが最多の場合は銀行に払う


アクション2 - 販売所を建てる

手持ちの商品マーカーを払うことで、その都市に自分の販売所を建てられます。



このとき、商品マーカーに描かれているタルの数だけ販売所コマを置くことができる。

この場合はタル2個なので


建てられる販売所も2個。




アクション3 - 商品を売る

手持ちの同じ色の商品2つ以上を1セットで売って勝利点にできる。



商品タイルは、持っているだけで1つにつき勝利点1なのだが
売ることでタルの数だけ得られる勝利点が増える。

つまり、タル3つの商品を売れば4勝利点。


売ったらマーカーをひっくり返して脇に置いておきます。



で、その都市の販売所コマを1つストックに戻さなければならない。



さらに他のプレイヤーは、今売却された色と同じ手持ちの商品を1つ捨てなければならない。

この場合は、緑の商品が売られたので、緑の商品マーカーを持っていれば
1つ捨てなければならない。


税金

商品マーカーとターラーは3つまでしか次の手番に持ち越せないので
それ以上持っている場合は税金として没収。






■商品の補充

手番の最初に各都市に商品マーカーを山から補充できます。(1ターラーの費用が必要)


5つ目の商品マーカーの山が使われ始めたらそのラウンドでゲーム終了。





Schacht, Michael
プレイ記



相棒と対戦。紫が相棒で、俺は灰色。



まずは販売所の初期配置

俺「じゃあ、コペンハーゲンに置く」

・・・

相棒「最初はコペンハーゲンは置けないんじゃなかったっけ?」

俺「あ、そうか」

相棒「ちょーんぼ~!」


あわてて置きなおす

結局こんな感じになった。




さて手番は俺から。とりあえず、コペンハーゲンの商品を1ターラーで買う。



んで、自分の販売所があるところに行って、こっちの商品はタダ。


ターラーは1枚残して最初の手番を終える。




相棒「じゃ、3ターラーもらう」



相棒「で、おしまい」

俺「え、なんもしないの??」

相棒「うん、手番どうぞ~」


んじゃ、スウェーデンを陸路で渡って



販売所を増強する。相棒も販売所を建ててきたので対抗する。

最初は勝利点より、販売所を増やすことが肝心だ。


相棒「タダだから、とりあえず商品もらうよね」



相棒「私も販売所建てる」


しかし、俺はタル3個の商品チップをたくさん持っているので



販売網の勢力図で優位に立つ。


さて、今回の手番は。。①、②と移動して緑のタル3つの商品をタダで回収して



③の都市で売ればいいかな。


手に入れた商品を初売却!




売却したので、販売所1つ減ったけど、まだ相棒のを上回ってるのでOK





都市から商品がほとんどなくなっちゃったのでさすがにここは補充かな。




手元の状況




補充後の状況



うおお、引きがいい!青の3つのタルが2枚も!!

もちろん、その辺の事情はすぐに相棒も察する

相棒「1ターラーちょうだい」

俺「もちろん買うよ、はい1ターラー」

相棒の販売所で青の3タル商品を仕入れる。


これを、がっつり売る!これはでかいど~。




この時点で売った商品タイルの数が俺は11個




それに対して相棒はまだ6個




しかし、相棒は前回の手番を何もしないで終えていて
しかも俺は相棒の販売所から商品を買っている。

そして、さらに手番の最初に3ターラー受け取るので、、



相棒は、このターンなんと7ターラー!

やりたい放題やな。

長考に入る相棒。

俺「もう終盤だし、ここは考えどころだね」

相棒「うーん、あーでもない、、こーでもない。。。」

5分経過・・・


そのときのボードの状況。



商品は緑マンセー状態。

しかし、商品の売却数では勝っているものの
販売所に関しては相棒は、ほぼ全国展開していてしかも4箇所も独占を許している。

これはなんとかしなければならない。


独占を阻止すべく、販売所を建てる。




相棒「こうなるでしょ」(独り言)

相棒「うんやっぱりここは、たっくんの販売所独占を解消しとくのがいいよね」



相棒「これで、補充してラウンド終了だから終わり~」


結果は52対54で僅差で負けた。

タル9個売却できたときは完全に勝ったと思ってたんだけどな。。

相棒「最後の販売所建てたのが効いたね」


所要時間60分

2人とも長考しがちだったのでもう少しサクサクやれば40分くらいかな。


プレイ記2



JOSSさん、kunさん、俺の3人プレイ




俺は白 俺から見てボードが逆向きなので少々分かりにくいのだが
北欧3国にバランスよく置く。


ボード中央付近を中心に押さえておけば、どういう流れになっても
何かしら打つ手はあるかなと。kunさんは紫、JOSSさんは黄色


手番はkunさんから。
もちろん、販売所を置いているデンマーク側に船を移動させてくるよね。




3人の販売所が割とボードの端から端までバランスよく分布したので
特にボード中央部のこの都市は最重要と見て販売所を3つ追加で投入する




しかし、どちらかと言うと俺とkunさんの思惑が一致して
船はボード中央部~右端(デンマーク側)で活発に往来する


それを見ていたJOSSさんは、コペンハーゲンに販売所を出店

JOSSさん「ぜんぜんこっち(バルト3国側)に来ないな・・・」


デンマーク側に集中的に販売店を置いているkunさんが、最初に商品の売却に成功



船がその位置に来てくれれば俺の流れ!




販売所を建てている各都市を周遊して、タダで商品を手に入れつつ




売る kunさんには一歩遅れを取ったが




相変わらず船の行き先はデンマーク側中心


当然、kunさん有利


なんとかせねば、、


俺「オレンジ買います」

そして、2つ集まったらすぐに売っぱらう


なぜならkunさんは、オレンジの樽3つの商品を持ってるから


kunさん「捨てさせられたー」


中盤以降、ようやくJOSSさんのホームであるバルト海側にも船が行くようになる




JOSSさんのところから商品買うか・・


それとも、真ん中の都市の赤商品を買いつけるか(樽3つなので)


コペンハーゲンに販売所を3つ建てることにする


そろそろ終盤なので、各地に販売所をできるだけ全国展開しておきたい


今のところ売却した商品チップの数は


kunさんが7個、JOSSさんが4個
しかしJOSSさんは、未売却の商品を5つ持っている。
しかも黒、黒、オレンジ、オレンジ、青なので
少なくとも黒とオレンジの計4つはもう売却しているものとして考えておいた方が良さそう。


8個か・・・


でも、そういう意味では俺の状況は9個。
まだ頭1つリードしてるかなといったところ。


kunさん「たっくんさん、3個の商品が多いんだよなー」

しかし、ここで恐れていた事態が起きてしまう。

JOSSさんが青の商品ももう1つ手に入れて、なんと
いっぺんに大量6個の売却に成功。

やべー・・

kunさんも追加の商品を仕入れるが、樽の数が少ない




終了時の様子。なんとか販売所の数は稼げたのだが、最後の最後で
独占していた都市を1つJOSSさんに崩されてしまう。


しかも、あの6個売却が効いてる。やばいかも・・

でも確か、樽1個のチップが多めだったよな。と思っていたら

樽3つが4つも入ってた。


JOSSさん48点
たっくん40点
kunさん39点
JOSSさん「でも全然勝った気がしないです」 けっこううまく立ち回ったつもりだったんだけど負けた。 やっぱあの6個売却をゆるしたのがいけなかったかな。 JOSSさんは序盤でちょっと躓いていたように見えたせいもあって kunさんの方の動向ばかり見てしまっていたのかも。
プレイ記3

今回も3人プレイ



初期配置は、、まあこんな感じかな


要所を抑えつつ

手番はイズナさんから、できれば西側(ボード左側)に来て欲しいんだけど


中央付近で周遊されてるな

俺はもちろん西側に持っていく


ついでにコペンハーゲンに販売所を建設

とりあえず、こんなとこかな





その後、貿易船は東側へ



販売所を建てるかどうか悩むKDさん



KDさん「ここでやめます」


んー・・

ここは俺も販売所建てとくかな


航路も限られてて、扱われる商品も1つだけで少々使いづらいんだけど
ここは先行投資が有効と見る。

で、手番終了



イズナさんはピンクの商品を3つ抱えてる。


あれは売りたいよなー

次手番、取っておいた分も含めて全部で6ターラーある


どうすっかな




結局、使ったのは3ターラーだけ。もっと有効に使えそうな場面に備えて貯金しとく。



イズナさん「商品タイル補充します」



おおお、美味しいぞ


でも俺の手番まで残ってないだろーなー

イズナさん「うーん」




もうすでにめぼしいものはさらわれてしまった感じ



オレンジがなんとか3枚揃ったので、これはそろそろ売却にまわしたいところ



売る



続いて、2枚売却していまのところ全部で5枚





KDさんは2枚




イズナさんは4枚


タルの数としては大した差になってないな、、

左下の方とか、ほとんど船が来ないんだけど販売所は置いておこうかな



ネタは揃ってる



イズナさん「補充します」



青は売却・・と




要所の都市は販売所を上積みしておく












ゲーム終了フラグが立った



イズナさん「どこで売るかな」



最終手番、5ターラーと赤い商品が1枚ある



ふーむ、このルートがいいか



赤2枚タダでゲットして


売る

とりあえず売った商品は全部で26点



販売所は独占が2カ所で18点


勝利!

イズナさん「独占2カ所がでかかったですね・・」



評価・・・

※評価の基準についてはこちら

惜しくもAには届かなかったか、という感じなのだが。これかなり面白い!
ほとんどの情報がオープンなので感覚的にはアブストラクトに近い。

けど、決して重くはない。

ちょっとルールが2クセくらいあって若干とっつきが悪いのだが
一度やってみればそれほど違和感は感じない。
プレイの内容とテーマがちょっと合ってなくて、ルールがあまりスッと
頭に入ってこない。。決して大して複雑なルールじゃないんだけどね。

このゲームのお金は、アクションポイントという感じが強く
あまりお金という感じはしない。

しかしそう考えると、このゲームのシステムは面白いことだらけで
他のプレイヤーからアクションポイントをもらったりするのってすごく斬新だと思う。

いやホントにこのシステムはよく考えられててよく出来てる。

もうちょっとこのシステムにマッチしたテーマにして
ルールのとっつきやすさがあったらなーと感じるのがとても残念。

アクションポイント制でありながら間延びしたようなプレイ感は一切無く
逆に切れ味すら感じるのがすごい。さすがシャハト。

シャハトのゲームってある意味、最もドイツゲームらしいなと思う。

シンプルでシャープな切れ味とジレンマ。
最初ちょっとルールのとっつきが悪いのがたまにキズではあるが。。

でも個人的にこういう感じのゲームはすごく好き。

なんというか、すごくすっきりできてるのがいい。変にごちゃごちゃしてなくて。

ルール読んだだけだと、なんだかなぁ?と思ってしまうのが実際にプレイしてみると
「なるほど!」と思わせてくれる。

細部までよく考えられていて、そういう意味ではクニツィアとちょっと似てるところが
あるんだけれど、クニツィアほどシステム的にドライではないのも良いところかも。

表現が難しいんだけど、よく考えられたシステムなんだけど数学チックじゃない感じというか。。


話がちょっとそれたが

王と枢機卿パトリツィアが好きなら、まず間違いなく楽しめると思う。
シャープなプレイ感は非常によく似てる。

アブストラクトに近いため、思考性が高く1手がかなりシビアなのだが
まぁ、そのへんは好みだと思う。

・・・もう少し分かりやすいテーマに変えてリメイクして欲しいなぁ。




■3人プレイ追記

2人プレイも悪くないんだけど、やっぱりゲームとしては
3人プレイの方が面白いかもしれないな。
ちなみに4人プレイだとダウンタイムが長すぎてダメらしいんだけれど。

なんでかシャハト作って3人ベストが多いように思う。

でも最初に書いた通り、ハンザの場合は2人プレイも決して悪くない。
ただ3人プレイの方が面白いなと思った点は、他のプレイヤーが
自分の販売所で商品を買ってくれる機会が多いこと。

2人プレイだと、相手プレイヤーにターラーを支払うというのは
ちょっとデメリットが大きいので若干やりづらい。
理由はもちろん、相手の利益はそっくりそのまま自分の不利益になるから。

でも3人プレイなら、ターラーの価値が2人プレイより分散するため
けっこう他のプレイヤーの販売所で商品を仕入れるのが最善手という
パターンも多くなるように思う。

そのへんのインタラクションが2人プレイと一番違うと感じた部分。

でもどうかな、個人的には2人プレイも3人プレイもどっちも甲乙つけがたい感じ。
2人でも3人でも「最善手を探すゲーム」という根本部分は変わらず楽しめる。

限りなくアクションポイント制のゲームであるので、どうしても2人よりは3人の方が
ダウンタイムが気になるのは致し方ないところか。
それでも切れ味すら感じるプレイ感なのは凄いと思うんだけど。

それにしても、ルールが直感的じゃ無いんだよな。この作品に限ったことじゃないんだけど。
これだけシンプルにできてる割には馴染みにくく分かりづらい。

このゲーム特有のものがけっこうあって面白いには面白いんだけど
やっぱこれは少しゲーム慣れした人向けかな。

純粋なシステムそのものは非常に良く出来てると思うんだけどね。
直感的な分かりやすさが無いというのがねー・・・

2012/05/05


■追記

何回もやってるので大丈夫だろうと、ルールブック見ずにやったらちょっとミスしてた。
なにを間違えたのかというと、商品を買うときその都市に単独トップで販売所を建てているプレイヤーに1ターラー払うというのが正しいのだけれど、販売所を1つでも建てていればタダということにしてしまっていた。

ホントだったら、もっとプレイヤー同士でターラーのやりとりがあったはずなんだけど。
ちゃんと確認しないとダメですね。。

まあ、それでも十分面白かったので、一緒に遊んでもらった方々には申し訳ないんだけれど
次回プレイ時に気をつけるということで、もうあまり気にしないことにしようと思う。

2013/09/30


JohnnyBet



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