たっくんのボードゲーム日記

No.328
カルカソンヌ ディブルグ
Carcassonne Die Burg

プレイ人数:2
プレイ時間:約60

ルール難易度 普通、特に難しい点は無い
日本語化 不要




クニツィア作のカルカソンヌです。

この方はカルカソンヌまで作っていたんですねw


さて、今回のタイルは・・・


なんか今までのカルカソンヌとはかなり違和感があります


これは道


これは相変わらず本家と同じ


この青いテントみたいなのは「市場」


今回の草原は、その草原にある市場の数で価値が決まります。

あ、ちなみに名称は草原ではなく「庭」と呼びます。


さて、、最も違和感を感じるタイルたちです


灰色の部分は「塔」
赤い部分は「屋根」 と呼びます。

本家と同じように、タイルの上にミープルを置いていくのだが

なにしろ、塔や屋根はタイルの1辺の中央部分で途切れたりしています。


それで、タイルの配置の仕方なのだが


もちろんこんな風に配置することはOK


しかし今回はこれでもOK


ルール的には、タイルの配置は基本的に

道を途切れさせなければOK

つまり、庭と屋根、屋根と塔、塔と庭が隣接していて良いのである。


道を途切れさせなければ良いので、これもOK



本家と同じように塔や屋根、道あるいは庭にはミープルを置くのだが

道は良いとして、屋根や塔ってのはどうなったら閉じるのか?ということなのだが


例えば、この塔はこれで完成


もうそれ以上大きくできないように、周りを別の地形で囲うと閉じたことになる。

塔は1タイルにつき2点で、この場合5タイルあるので10点

ちなみに、屋根は1タイルにつき1点。


道も1タイル1点。

しかし、道に「井戸」が付いている場合は1タイルにつき2点になる


拡張1の宿屋みたいなものかな

それと井戸は道を分断しないので、大きな得点源になる可能性があります。


一応、NGの例も


この場合は道を途切れさせてしまうので置けない


ミープルコマ 今回は2人専用なので2色です


1つを得点チャート用に使うので、ミープルは6個ずつ持ちます。

あと、右端のコマは宮殿。使い方は後ほど。


通常のカルカソンヌと同じようにタイルを1枚引いて、配置したらミープルを置けます。


もちろん、他のミープルが既に置かれているところにいきなり置くことはできないし
今その手番で置いたタイルにしか置けません。






庭に置く場合はコマを寝かせて置きます。




これは屋根が完成したところ。


3タイルなので3点


井戸は大体こんな感じで道の脇に建っています




さて、今回は「城壁」というのがあってタイルを置ける範囲が
あらかじめ決まっています。


全てのタイルは、この城壁の内側にしか置けません。


得点チャートも兼ねています




城壁のところどころに屋根や庭、塔、道が描かれている場所があって


これがスタートタイル(スタートマス)になる


スタートマスは城壁上に複数個所にあって



どのマスから始めても良い




タイルはスタートマスか、それ以前の手番で置かれたタイルに隣接するように置きます。




そして、城壁に対しては道を途切れさせることもOK




さて、先にちょっと出てきた「宮殿」なのだが


宮殿は「完成した屋根」に置きます。 ※この例だと閉じてないから置けないな・・


新しい屋根を完成させたとき、自分の宮殿が置かれている屋根と
大きさ(タイル数)を比べて、より大きい屋根を完成させて得点を獲得したら
その屋根に自分の宮殿コマを移動させます。

つまり、最初に屋根を完成させたら必ずその屋根に宮殿コマを置きます。
そしてゲーム終了時には、各プレイヤーは自分が完成させた最も大きい屋根に
宮殿コマが置かれていることになります。


ゲーム終了時に、より大きい屋根に宮殿を置いているプレイヤーには得点チャンスがあって

一番大きい空白スペースに置けるタイル数と同じ点数がもらえます。

要するにこんな感じ


ゲーム終了時、16マス分の空きスペースができるのだが
この場合一番大きいのは10マス分なので10点。

これを、より大きい屋根に宮殿を置いているプレイヤーが獲得します。


ミープルの数や宮殿が置かれている屋根のタイル数が同じ場合は
両プレイヤーとも得点を獲得しません。
理由は2人プレイ専用なので、同じ得点を付けても意味が無いといったところかな。


ゲーム終了時の得点計算

・庭にある市場1つにつき3点
・未完成の道や塔、屋根は計算しません
 ※後述の城壁タイルがある場合は計算します



城壁タイル


9種類×2=18枚の城壁タイルというのがあります。



これらは獲得することで様々な特典をもたらしてくれるのだが


ゲームの最初に、得点チャートの「角」の部分に伏せた状態で配置します。
※左下の、1/0のマスを除く


これらの城壁タイルは、その得点マスに自分のコマがぴったり止まったとき
タイルを獲得できます。

タイルが余るのだが、余ったタイルは中身を見ずに箱に戻します。




城壁タイルの効果一覧
完成していない塔からも得点を得ます。(1枚2点)※ゲーム終了時
完成していない道からも得点を得ます。(1枚1点)※ゲーム終了時
完成していない屋根からも得点を得ます。(1枚1点)※ゲーム終了時
宮殿が置かれているタイルは2枚分大きいものとみなします ※ゲーム終了時
ゲーム終了時に5ポイントもらえます。
屋根の得点計算のとき、1タイルにつき2点にできます
※ゲーム途中で1回だけ
市場の価値を4点にできます ※ゲーム終了時に1つだけ
連続手番ができます ※使ったら箱に戻します
塔の得点計算のとき、1タイルにつき4点にできます
ゲーム途中で1回だけ
最も得点を稼いだプレイヤーの勝ち
Knizia, Reiner
Wrede, Klaus-Jürgen
プレイ記

相棒と対戦



相棒は塔、俺は・・どっちにしようか迷ったんだけど屋根に置いてみる


なんとなく


その後、相棒は別のところから展開




んー、道だけ。使いづらいな・



相棒「じゃ、私これで道完成 8点」




塔がでっかくなってきたので乗っ取りを画策する


でもこれだとまだ2対1なので分断するか、もっと投入するか


そろそろ手前の方も少しずつ開拓




相棒「城壁タイルゲット!」


相棒「なんだっけこれ?」


俺「最後に屋根の大きさを比べるとき2枚分多いことにできるやつだよ」



あの塔、乗っ取り作戦。2人目のミープルを送り込む




それと同時に自分の塔も大きくする


※道を分断してしまってる。。ホントはこれダメ


相棒「うーん・・」




俺「これ、屋根1点(笑)」




しかし、城壁タイルはもう3枚も持っていかれてる




よし、塔がやっと完成した 16点




あと1点で城壁タイルだ



あの塔は分断に成功して、下半分乗っ取れそうな雰囲気


現状の点数でちょっと差がついちゃってるのが気になるが・・


相棒「乗っ取られるくらいなら分断しといた方がいいよね」


くそっ


相棒「またまた城壁タイル」


相棒「あ、5点ゲットだ♪」


俺「・・・・・・」



なんか、屋根まで乗っ取りにきたよ



相棒「ここは分断♪と」




屋根の宮殿争いでも勝てそうに無いので、空き地を分断しておくことにする


最後の抵抗というか、あがきというか


終了時の様子




相棒、102点で圧勝


相棒「カルカソンヌで勝ったの久しぶり」

完敗



評価・・・

※評価の基準についてはこちら

悪くはないと思うんだけど、これはカルカソンヌじゃない、というのを強く感じてしまった。

とりあえず、最も気になった点は完成した地図が美しくないこと。
これはデザインの好みとか良し悪しという範疇に留まらず、ゲーム性にも影を落としてるように思った。

慣れの問題もあるかもしれないけれど

美しくない=視認性が悪い

ということになってしまっているんじゃないかと。


まだ気になったことがあって、夢とかロマンが無いということ。

これはそういうゲームなんだと言ってしまえばそれまでなのだけれど
カルカソンヌの魅力ってそういう部分も非常に大きいと思う。
そのとても魅力的なものを敢えて犠牲にしてまで得られた新たな付加価値を見出すことは、とりあえずできなかった。

というか、本家カルカソンヌが持ってる素晴らしいものの多くは
たぶんクニツィア先生の守備範囲外なんだと思う。そんな感じがする。

ま、見方を変えれば、得意とするものが違う両者が融合したとき
どんなものが出来上がるのか?というのを垣間見ることができるという意味では
価値のある作品なんだと思うんだけれどね。


それで、具体的なゲームの内容についてなんだけれど
純粋なゲームシステムとかバランスとかは良く出来上がってると思う。
ちょっとどういう戦略が有効なのか、というところまではまだ辿り着けて無いんだけど。

そのへんの安心感はある。

城壁タイルを獲得するために、敢えてここは2点だけ取りにいくとか
もちろん塔や屋根の乗っ取り戦略とかもありそうだし、そういうところは楽しめる感じ。

ただ、屋根と塔と道の性格的な住み分けがあまりうまくいってないかな・・・

あと道による配置制限がけっこう効いてて、思ったほど自由度は高くなかった気がする。

その道も十字に分岐してたりするのがあったりして、全部閉じないと点数にならないとか
そういうことを考えていくと、今一つ、塔や屋根との違いがピンと来なかった。


なんだろうなー、どうもくにちー流にアレンジされ過ぎてて
もうちょっと本家の持つ魅力を継承して欲しかったな。

2012/12/06


JohnnyBet



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