たっくんのボードゲーム日記

No.250
カエサルとクレオパトラ
Caesar & Cleopatra

プレイ人数:2
プレイ時間:約45

ルール難易度 実際はシンプルなのだが、最初はややこしく感じるかな?
日本語化 シールは貼らなくてもいいと思う。6種類のアクションカードの対照表があれば遊べる




カードゲームです。

たくさんの貴族カードを集めることがゲームの目的です。



とりあえず、獲得した貴族カード1枚につき1点もらえる。


貴族は色でグループに分けられていて、例えばピンクグループは3人。



各グループで過半数を獲得するとボーナスで+1点

さらに、全てのカードを独占するとさらに+1点もらえる。

つまり、ピンクのカードは2枚で過半数なので、2枚獲得すれば

2+1=3点

3枚なら独占なので

3+1+1=5点 となる


貴族カードは、テーブルの真ん中にこんな感じでグループごとに列を作って並べます。




両プレイヤー(カエサル側、クレオパトラ側)は、各貴族グループの端に
数字カード(影響力カード)を置いていき、合計の大きさで勝負します。




この場合、



カエサル側が5


クレオパトラ側が、3+1=4



ということで、カエサル側の勝ちとなり


その貴族グループのカードを1枚獲得できる。




重要ルール!
影響力カードは、1つの貴族グループに対して両プレイヤーで合計8枚まで
1人のプレイヤーで置けるのは最大5枚までという制限があります。


しかし、貴族カードの獲得が行われたら、両プレイヤーとも
その貴族グループに置いている影響力カードを1枚捨てなければならない。


・影響力の数字の合計が大きい側は、一番大きな数字のカード
・影響力の数字の合計が小さい側は、一番小さい数字のカード


先の例だと、影響力の合計が大きいのはカエサル側なので
一番大きな数字の5の影響カードを捨てます。
クレオパトラ側は一番小さい数字を捨てるので1を捨てます。

つまり、次回以降の勝負ではクレオパトラ側がとりあえずのところ有利になります



■ゲームの進め方

影響力カードの数字は1~5まであって、これを各2枚ずつ合計10枚最初に選びます。




それで各列に1枚ずつ、手札から任意のカードを伏せて置きます。




もちろん、クレオパトラ側も同様にします。




影響力カードは5枚手元に残り、これが最初の手札になります。
ゲーム中も常に手札は5枚持ちます。


手番が回ってきたら、手札から2枚オープンにして任意の列にカードを足すか



1枚伏せて列に追加します。



つまり、1枚だけにすれば相手にカードの内容を見せずにできるということ。


次に信任決議カードというのを山から1枚めくります。


信任決議カードは全部で以下の8枚



写真左の5枚は、貴族グループの名前が書かれていて


例えば、このカードがめくられたなら



このグループについて、勝負します。



もちろん、伏せられているこのグループに置かれている影響力カードは
すべてオープンにします。


これらのカードが出たら、その日は休日。勝負は行われません




このカードの場合は、休日である上に。。



捨て札と残っている山札の信任決議カードを
全てシャッフルして新しい山を作ります


ところで、影響力カードの中には1~5の数字以外に
「P」と書かれた、哲人カードがあります。




哲人カードも他の影響力カードと同じようにプレイするのだが



数字の合計には加えません、なのでこの場合のクレオパトラ側は1


カエサル側は4なのだが、、



哲人カードが置かれている場合は、影響力の小さい方が貴族カードを獲得できる

でも、影響力カードを捨てるときは、あくまで数字の合計の大きい方が一番大きいカードを捨てます。

このとき、哲人カードも一緒に捨て札にします。


※哲人カードの処理は少々ややこしいので、詳細はルールブックを参照。。


手番の最後に、自分の影響力カードの山から手札が5枚になるように補充するのだが



このとき、アクションカードの山から補充しても良い。



このアクションカードは、手番の最初に1枚だけ任意で使用できます。


アクションカードは6種類、計13枚あって詳細は以下の通り



■行軍カード

貴族グループを2つ選んで、そこに置かれている自分の影響力カードを 裏向きに配置しなおします。

■暗殺カード

相手の表向きに置かれている影響力カードを1枚、捨て札にします。

■神罰カード

貴族グループを1つ選んで、そこに置かれている影響力カードを 全て(自分のも相手のも)捨て札にします。

■密告カード

相手の手札を見て、1枚捨てさせます。 相手プレイヤーは、その後山から1枚補充します。

■諜報カード

1つの貴族グループを選んで、そこに置かれている相手の影響力カードを 全て表向きにします。

■拒否権カード

相手の手番で、アクションカードが使われようとしたとき このカードを出すことで、相手のカードの効果を無効にできます。 拒否権を拒否することはできません。 このカードを使用したら、ただちに1枚補充して手札を5枚にします。
手番でできることを整理すると 1.アクションカードを1枚使用する(任意) 2.影響力カードを1枚もしくは2枚プレイする。(貴族グループの列に置く) 3.信任決議カードを1枚めくって、勝負する貴族グループを決める  (※ただし、影響力カードがMAXの8枚になったグループがある場合は    カードをめくらず、そのグループの勝負を行います) 4.手札を5枚になるように補充する ■ゲームの終了 全ての貴族カードが取られるか、両プレイヤーの影響力カードが無くなったらゲーム終了します。 ※片方のプレイヤーの影響力カードがなくなっても、もう片方のプレイヤーは  プレイを続けます。で、もうこれ以上カードがプレイできなくなったときにゲーム終了しますが  その際、勝負(信任決議)は行いません。 合計点の多い方が勝利します。 同点の場合は、獲得した貴族カードの枚数が多い方の勝ちです。
Lüdtke, Wolfgang
プレイ記



kunさんと対戦



とりあえず、各列1枚ずつ伏せて出す




まあバランス良く置いてみる




白の貴族グループに大量投入。なぜってボーナスカードがコイツだからw


kunさん「よっぽど欲しいんだな・」

ちょっとあからさま過ぎたかな(笑


アクションカードは拒否権を最初に仕込んでおいた。


保険みたいなもんかな


この状態で、緑の貴族グループの信任決議が出た!ラッキー




kunさん「じゃ、暗殺で」


5のカードを捨てさせられる

拒否権使っちゃったし、くそ



黄色と、緑を2枚ゲット。緑はもう1枚で独占だw




それにしても、欲しい白のグループの信任決議がなかなか出ないな・・




kunさん「こんなとこかな・・」




哲人(P)が来た。これは基本的に伏せて出さないとな。




白グループは、準備万端で待ち構えてるんだけどな。。




俺「あ・・・哲人」




kunさん「行軍で入れ替えます」




んー、完全に分からなくなってしまった。





緑は独占に成功。しかし、絶対数が足りない・・・




それにしてもkunさんの方はほとんど伏せられてて、んー分からん。


一方の俺は露出狂状態ww


赤のカードはもう1枚取れれば過半数なので是非取りたいのだが、あの伏せられている1枚が気になる・・



アクションカードを使って、オープンにしてみると

俺「あー、やっぱり哲人だ」


取れたカード


白を1枚しか取れなかったのが痛い

ボーナスカードはkunさんも白のグループ

負けた



評価・・・

※評価の基準についてはこちら

カードゲームの割には値段が高いし、そのカードも規格外の形だったり
ルールを読んでもイマイチ、ピンと来るものがなかったのだが

いざやってみたら、これはかなり面白かった!
2人用のカードゲームとしてはかなり良い線いってると思う。

バトルラインとちょっと似てるんだけれど、影響力カードを伏せて出せる
というのが、ことのほか面白くていろいろ読み合いになるのが最も特筆したい点。
これは明らかにバトルラインには無い面白さ。そして、影響力の強さを反転させてしまう
哲人カードの存在が、この伏せて出せるというルールをさらに面白いものにしているように思う。

バトルラインも悪くないんだけど、個人的にはどっちかというとコレの方が好きかなぁ。
カードの絵もバトルラインより全然良く描きこまれているし。

勝負を決める信任決議に関しても、カウンティングあり、シャッフルありで
小粒ながらドラマを演出してくれる。
でも、場札を8枚にしてしまうことでプレイヤーの意思で信任決議を
発生させることも可能で、実にバランスがいい。

アクションカードの内容も含めて、総じて良くゲームバランスが取れていて
ゲームを壊してしまうような要素はほとんど見当たらない。

アクションカードデッキは自分で組むことが出来て、まあ初見ではどうすれば効果的かなんて
分かりようも無いんだけれど、プレイヤーの意思を反映できる要素として悪くないと思う。

正直なところ、キレや収束性、ジレンマなんかに関してはそれほど良くはない。

割合地味で単調な展開が続く感じではある。

でも、その単調な中にジワジワにじみ出てくるような面白さがあって
ちょっとクセになる、なんとも言えない味みたいなものがある。

今のところの印象では、どっちかというとある程度ゲーム慣れした人向け。

でも決して難しくはない。

直接攻撃の要素もふんだんにあるんだけど、えげつなく無いので爽やかに楽しめると思う。


このコンポーネント内容でこの価格設定というのは、文句の1つも言いたいところなのだが
絵はよく描きこまれているし、なによりゲームとしての完成度もかなり良いので
これなら良いかなといったところ。

少なくともゲーム大賞ノミネート作としては、特にこれと言った不満点は無い。

第一印象とプレイ後の感想にかなり差があったので、食わず嫌いしてる人は一度やってみて欲しいと思う。

個人的にも、もう少しプレイを重ねてみたい感じ。

2011/12/19


JohnnyBet



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