たっくんのボードゲーム日記

No.396
地獄の釜
Auf Teufel komm raus

プレイ人数:2 - 6
プレイ時間:約40

ルール難易度 普通、特に難しい点は無い
日本語化 不要


ボード全景


ボードの真ん中には、黒い石炭チップを置いておきます。
ボードの周りは、ざっくり得点トラック。

得点チップ、最初は200点ずつ持ちます。


ポーカーチップと同じような質感で、かなりしっかりしたつくりです。

石炭チップは、ひっくり返すと10〜100までの数字か


赤い悪魔が描かれています

得点トラックには、今現在の持ち点に対応したマスに自分のコマを置きます。


最初は全員持ち点200なので、200のマスからスタートします。

で、ゲーム中の持ち点の変化に合わせて得点トラックのコマも動かしますが
例えば、持ち点が230点なら得点トラックのコマは200と300の間のグレーのマスに置きます。

300ピッタリなら300のマス。300を少しでも超えたらさらにその先のマス・・・という具合に
得点トラックには、各プレイヤーのおおよその得点が反映されます。


で、もちろん、これらの得点チップをなるべくたくさん獲得することを目指すのだが


最初にポーカーみたいな感じで、得点チップをビットします。


ただし、ビットは全員同時に秘密裏に行って、一斉に公開します。
誰がいくら賭けたのかは、このとき分かります。


ビットが終わったら、スタートプレイヤーから順番にボード上の石炭チップをめくっていきます。


何枚めくっても良いのだが


悪魔のチップをめくってしまったら失敗で、強制終了



悪魔チップをめくらずに、途中でやめた場合は成功で
このときめくったチップの合計が賭けたチップの合計よりも多ければ、賭けたチップが2倍になって戻ってきます。


これなら賭けたチップが100に対して、めくった石炭チップの合計は120なので、賭けたチップが200になって戻ってきます。

ただし上回るのは必ずしも自分ではなくてもOKで、自分も含めて、誰かがめくった石炭チップの合計が、自分の賭けたチップの合計を上回ってくれれば成功扱いになります。


つまり、自分は悪魔をめくってしまってチャレンジ失敗だったけれど、別の誰かが自分の賭けチップ以上の
石炭チップをめくって成功してくれれば報酬を受け取れます。





1ラウンドが終了したら、ボード上に残ったチップを集めて真ん中に寄せます。


このとき、釜の炉の絵(火が噴き出している部分)の上に残ったチップが置ききれない場合は
前のラウンドでめくったチップは戻さず、そのまま次のラウンドに入ります。

ラウンド終了時に、残った全ての石炭チップが炉の上からはみ出さずに置けたら
それまでに使用した石炭チップをボード上に戻します。




賭けの成功、失敗以外にもボーナス点みたいなのもあって

もっとも多い枚数の石炭チップをめくったプレイヤーとか、めくった石炭チップの数字の合計が最大とか
それぞれ50点もらえます。

あと、ビリの人への救済措置もあって、得点トラック上で単独最下位のプレイヤーが居る場合は
悪魔チップをめくってしまうと、最下位のプレイヤーに得点チップを献上しなければいけないとか

だいたいそんな感じかな。





Engel, Tanja
Engel, Sara

評価・・・

※評価の基準についてはこちら

うーん、、ルールと処理がちょっと煩雑かな。。?
子供向けにしては。

これなら、チーキーモンキーとかの方が好みかも。

ただ、チャレンジの結果が手番のプレイヤーだけでなく全員に影響を及ぼすという部分はちょっと面白いと思った。
こういうバースト系のゲームって、コンポーネントの種類がサイコロであれチップであれ
出た目そのものが直接他のプレイヤーにも影響を及ぼすというのは、あまり見られないデザインで新鮮味がある。

チップがボードに戻されなければ残ったチップの構成を考えて、賭けるチップの多寡を決められるし
さらに最下位のプレイヤーが居る場合は、悪魔を引きたく無いので、そのへんがプレイヤーの思考に少なからず影響を及ぼすことは間違いない。

自分より多く賭けている人が多いほど、賭けの成功確率も上がるようになるし
その部分だけ取り出してみると、けっこう面白いというか素晴らしいアイデアが生きてるように思う。

コンポーネントも良く出来てるし、それなりに良いとは思うんだけど、どうもこういうデザインにした弊害というか

バーストしたときの悔しさが薄め

これがちょっと、どうかな・・・と

子供向けゲームなんだから、それでいいのかもしれないけど、良くも悪くも緩いんですよ。。
ちょっと緊張感に欠ける。

悪魔を引いてしまうかどうか、という部分でもう少し痺れてもいいんじゃないかなと。

加えて、得点計算とかラウンドごとの処理とか(炉に残った石炭を集める作業)がけっこう地味に面倒で
プレイアビリティが良いとは、あまり思えない。


面白いアイデアが見られる作品ではあるんだけれど、もうちょい洗練さが欲しいところかな。

2014/02/20


■ちょっと追記

出版社とボックスアートからてっきり子供向けゲームと思ってたのですが、10歳以上って書いてありますね。。
見た目の印象の割に、意外と長時間ゲーなので遊べたとしても確かに小さい子は飽きちゃうかも。。


JohnnyBet



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