たっくんのボードゲーム日記

No.278
シーランド
Seeland

プレイ人数:2 - 4
プレイ時間:約60

ルール難易度 普通、特に難しい点は無い
日本語化 不要




舞台はオランダ

風車のまわりに農地を開墾していくゲームです。



ボード中央より、ちょっと右下の位置に6つの風車が描かれていて


ここから開墾をスタートします。


風車の描かれてるマスの上に、最初に1つ自分の風車コマを置きます




植えられる作物(農地)は3種類あります


これらの農地タイルを自分の風車のまわりに置いていく


それで風車コマに隣接するマスが全て埋まると勝利点がもらえる


風車コマの置かれているタイルの数字+農地の数字が勝利点になる

なのでこの場合は、5(風車)+3+4+1=13点


しかし、1種類の農地にしか隣接していない場合は0点




逆に3種類全ての農地に隣接している場合は、5点の追加ボーナスがもらえる



得点計算が終わったら風車コマは手元に戻します


新たに風車コマを置くには、風車タイルをボードに置く必要があります。




風車タイルは、既にタイルが置かれているマスに隣接するように置きます。
(最初から描いてある風車マスも含む)




風車タイルを置いたら、手元から任意で風車コマをそのタイルに置けます。


ボードには初期配置で「島タイル」というのが置かれていて
このタイルに隣接するように置いたら


その島タイルをオープンにします。


農地の場合は、前述の農地タイルと同じ効果になります。
※タイルに黒いマークが描いてあるのは後述します(発展ルール用)

ちなみに農地タイルを置く場合は、自分の風車に隣接するようにしか置くことができない。


島タイルの中には「農家」というのも混じっていて、農家は勝利点にはならないのだが


これをオープンにした場合は

1金もらえます。


手番の最後に1金支払うことで、連続手番を行うことができる。
※ただし、連続手番は1度に1回だけ


さて、風車や農地タイルの獲得には左上に描かれている、やたら目立つコレを使用します。




風車タイルと農地タイルは別々にしてそれぞれ良くシャッフルします。

それで、山から1枚ずつ引いて下記のように配置します


それと写真の位置にはタイルの代わりに、ギルドマスターという黒いコマを置きます


手番では、ギルドマスターを時計回りに進めて着いた先に置いてあるタイルをゲットします。


ゲットしたタイルは、その手番ですぐに配置します。
(その結果得点計算が発生すれば、それも都度行います)



ギルドマスターが移動前に居たところには山からタイルを引いて補充します。




ギルドマスターは1マス進めるのは無条件でできるのだが
それ以上進めるには、ちょっとした制限があります。


それが外周に置かれた5つのコイン
初期セットアップ時は、写真のように配置します。


で、左下のコインの上に自分のコマを1つずつ置きます




ギルドマスターをたとえば、3マス進めたいとすると


1マスは無料だが、残り2マス分はコインが必要になる。


追加で必要な分だけ、コインの上のコマを進めます。


この場合、追加で必要なのは2マスなので、コマも2つ進めます。


コインは5つしかないので、先頭まで移動させてしまったら


もう追加での移動はできなくなります(つまり1マスしか進められない)


でも大丈夫、すべてのコマが通過したコインは




先頭に移動します


こうなれば、オレンジのプレイヤーは次の手番で1マス追加で
ギルドマスターを移動させることができる。


ちなみに、ギルドマスターが移動するマスの中に「-3」と書かれた小屋があるのだが


ここに止まると、3勝利点減らされてしまう代わりに
コインの上のコマも3つ分戻すことができる。



農地タイルと風車タイルは、山にして積んでおきます


島タイルは裏返して、ボード上の島マークが描かれたマスに配置します。



農地タイルか風車タイルか、どちらか一方の山が無くなったら




もうタイルの補充は行いません。当然、空きマスが出来ます。


誰かがギルドマスターを空きマスに移動させたらゲーム終了。

最も勝利点を獲得したプレイヤーの勝ち



■発展ルール

得点計算のとき、高い勝利点をたたき出したら

そのとき得た勝利点をマーカーで記録しておきます。




ゲーム終了時に、マーカーの順位で追加の勝利点をもらえます


マーカーは1人2つずつ持ちます。




島タイルをめくったとき、時々出てくる黒いマークなのだが
これが出たら、その風車タイルの上に代官コマを置きます


代官は、その風車で得点計算が発生したとき
ボーナスの勝利点(マイナスのこともある)をもたらします。


そのとき獲得した勝利点と、先頭のコインの次のマスに書かれた数字を比較して



獲得した勝利点のほうが大きい ⇒ +5ポイント
獲得した勝利点のほうが小さい ⇒ -5ポイント

これらを追加で得ます。


+5ポイントを得た場合は、代官コマも獲得します。




ゲーム終了時、最も多くの代官コマを獲得したプレイヤーはボーナスで10ポイント獲得します。


同点の場合は、それらのプレイヤーは全員5ポイントずつ獲得します。


しかし-5ポイントを獲得した場合は、代官コマは獲得できず
そこからもっとも近い、代官コマのない風車コマのところに移動します。



■さらに戦略的ルール

ボードは両面印刷になっていて、裏面は島タイルの配置場所に最初から
農地や農家が描かれています。
このルールの場合、島タイルは使いません。







Kramer, Wolfgang
Burkhardt, Günter
プレイ記



ルフィくんと対戦


ルフィくん⇒オレンジ
たっくん ⇒グレー


まあ最初は、それぞれの風車に対して農地を拡張していく




伸ばした先で、新しい風車を建てたりするわけだが・・


ルフィくん「あ、農家出たので1コインゲットです」


俺も風車建てよう


なるべく農地は共有した方が効率いいよな。


それもできるだけ高ポイントのやつを


ルフィくん「完成しました」


えーと、13点か



俺の手番、チューリップの5をゲット




こんな感じで置く。2つの風車に対して作物の種類を増やしつつ、タイル自体も高得点!




農地の3種類ボーナスを阻止するように置かれたオレンジの風車


まあ、とにかく得点は入ってくるからいいかな


どんどん風車を置く。




島タイル2枚、ペロンちょ


おお、これまた高ポイント!!

しかも代官(黒いコマ)付きだ




今のところの開拓状況


ちょっと俺が優勢かな


ここの代官ボーナスは是非ともゲットしておきたい


そのためには、農地の3種類ボーナスだな。

キャベツが足りない。。


5マス先にキャベツの3がある。あれが欲しいな。


このときは、その先のことをあまり考えず
単に3種類ボーナスが取れれば代官ボーナスもゲットできるだろう、とか思っていた。

しかし、キャベツ3をゲットするにはコマを先頭のコインまで移動させる必要があり
そうすると4枚のコインが前方に移動することになる。

そのとき、埋まったコインの先の数字は「25」

つまり、25ポイント以上を叩き出さないと代官ボーナスはもらえないことになる。




やってしまった・・・

俺「あ、24ポイントしかない。。1ポイント足りねー」

ボーナスどころか、罰点-5を喰らった(TT

しょうがない、代官の移動先の風車は俺の所有だから
ここでもう1回代官ボーナス狙えばいいか。


失敗はしたものの、なんとかリードを奪う




風車5の隣にチューリップ5と3を植えてきたので


俺はコインを使って連続手番で、風車とチューリップ1を一気に置いて零封


こちらの代官つき風車は今のところ20ポイント


あと1マスをキャベツで埋められれば30ポイント前後まで狙える



こっちは風車2つ一気に完成


ルフィくんのは、ボーナス含めて29ポイントか

ルフィくん「これ、記録します」

だよね


またしても2つ同時に完成。でも今度は俺の方がボーナスゲットだぞっと。




そろそろ残りタイルが少なくなってきた




ここで俺はギルドマスターを1マスだけ動かして風車0をゲット


なんでわざわざ0のやつを取ったのかというと
ルフィくんのコマはコインの先頭に居て、俺のは最後尾なので
追加の移動をしなければ、ルフィくんも次の手番では1マスしか動かせない。

そうすると、チューリップ0を取らせることが確定させることができる。


俺の風車0は置き場所を良く探せばちゃんと点に結びつく場所があるのでOK


ルフィくん「あー、きついなぁ。。」

しぶしぶチューリップ0を取るルフィくん


農地タイルが無くなった、いよいよ最後の追い込み


とは言うものの、もうこの時点で100点以上の差がついちゃってるんだけどさ^^;


さらなる高みを目指して、島タイルを開拓してみる


農家2つ・・・いらねー。。


結局、圧勝でした。




評価・・・

※評価の基準についてはこちら

システムとしてはなかなか面白い作品だと思った。

フィンカの風車やナビゲーターなんかのロンデルを
ちょっと髣髴とさせるようなシステムを持っているのだが、この作品は単に自分のコマを
クルクル回すだけじゃなくて、共有のギルドマスターと自分のコマという2重の仕掛けを持っている
というのがちょっと目新しいかなと思った。

そして、実際これはうまく機能してると思う。
コインの数やマスの数や配置のバランス調整は良く取れてる。

ボードに置かれた農地タイルも全員で共用である点など
思っていたよりも複雑なインタラクションがあったように思う。

ただ、ちょっと手番でやることが多めなせいか、面倒というか
切れ味に欠ける感は否めない。

  1. ギルドマスターを動かす
  2. タイルを取る/ボードに配置する/風車コマを置く
  3. 島タイルをめくる(農家や代官が出てくればコマを配置したりコインを獲得する)
  4. ギルドマスターが元居た場所にタイルを埋める
  5. 5つのコインを移動させる(必要であれば)
  6. 得点計算があれば得点をつけてマーカーを動かし、風車を手元に戻す
これだけのことを1手番の中に押し込んでしまったというのは、ちょっと気なるかな。 考えることも結構あるし、あまりプレイのテンポは良いとは言えない。 タイルを3種類に分けて管理しなきゃならないのも微妙に面倒かな。 特に農地タイルと島タイルは裏面のデザインが共通するものが結構あるので ゲーム終了後、選り分けるのがねぇ。。 ゲーム会終了後、ゆっくりやればいいだけなのかもしれないけど。 あの改良版ロンデル?システムはかなり斬新で面白いアイデアのように感じるので ここにもっと注力して、他の要素は少し削った方がいいかも。 あと得点計算ももう少しスマートな方がいいかな。 ボーナスとかも考えると、得点計算が発生するたびにやる作業の割には負担が大きいと思う。 今のところの印象では、基本ゲームで慣れたら、次は裏面の発展ルールで代官ルールは無しというのが 一番洗練されたゲームになりそうな感じではある。未プレイだけど。 ギルドマスターを動かしてタイルを獲得するところまでは、とても良く出来てると思うんだけど そこから先が煮詰め切れていない感がするのがすごいもったいない。 もっと言うと、手番前半の良さ・素晴らしさを後半部分で台無しにしてしまっている感すらする。 タイル獲得のシビアさに対して、配置はすごい緩いプレイ感。 そういうアンバランスさがしっくりこないところはあるかなぁ。 あと、もうちょっと軽いプレイ感かなと思ってたのだが、手順の多さもあって 意外と時間がかかるし、その辺の理由からか若干重めの印象。 ロンデルをブラッシュアップしたようなシステムはホントに良く機能してるだけに ちょっともったいないかな。惜しい。 2012/04/09
JohnnyBet



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