たっくんのボードゲーム日記

No.56
ケイラス
Caylus

プレイ人数:2 - 5
プレイ時間:約120

ルール難易度 かなり複雑
日本語化 不要




フランスのメーカーとデザイナーによる本作。
プレイヤーは棟梁となって、建物やお城に自分の手下を送り込んで
資源を獲得したり、新しい建物を建てたり、お城の王様から恩賞をもらったりします。
建物の中には棟梁に名声をもたらすものがあったり、お城の建築に貢献したりすると
やっぱり名声がもらえたりします。

最も多くの名声を得た棟梁が勝利します。


ボード全景


左上がお城、お城の下にある細かいマスがいっぱいあるのが
お城の建築予定地、、みたいなもん。
お城の右隣が恩賞一覧。お城の建築に貢献するともらえるものの表みたいなもん・・
そのしたに、蛇みたいにうねうねと四角いマスがボード下部までならんでいるのが
建物と、建物の建築予定地


ボードを見ていると、色々ごちゃごちゃ書いてあってめんどくさそうなのだが
このゲームは一言で言うと、自分の手下をいろいろな場所に送り込んで
仕事をしてもらうゲーム、と言えると思う。

送り込める場所は大きく分けて2つ、建物とお城。

建物に送り込んだ手下は、資材をゲットしてきたり
お金を稼いできてくれたり、新しい建物を建ててくれたりする。
ただし、手下に働いてもらうためには給料を払わなければならない・・


手下コマ、6人います。




ピンクの建物は、ゲームで最初から建っている公共建築物。


公共建築物があるということは、各プレイヤーが所有する建築物もあるということで
さっきちょっと話に出た、新しい建物を建てた場合、建てたプレイヤーの所有物になる。


これが資材コマ。建物やお城の建築の際に必要。





では、順に建物を見ていこう。

これはピンク(食料)か青(布)をもらえる建物。


下の方に、絵で描いてある。


これは市場、任意の資材1つをお金4にできる。




そして大工、木造建築物を建てることができる。



こんな感じで、手下を送り込む。




これが、木造建築物の例。


左上に描かれているのが、建てるのに必要な資材。
この建物の場合、茶色(木材)とピンク(食料)を1つずつ。
右上の数字は建てたときもらえる名声点。この場合2点。
下部に描かれているのは、公共建築物と同じく
この建物で手下に仕事をさせたとき得られる資材(この場合布2つか食料1つ)


このように、建てたプレイヤーの家コマが置かれる。



他のプレイヤーの建てた建物に手下を送り込むこともできる。
ただその場合、建物の持ち主に名声点が入ったり
自分の建物に送り込むより、支払う給料が高くついたりする場合もある。。
※自分の建物の場合は、常に金1で手下に働いてもらうことができる。


木造建築物の中には、石工の建物があり
今度は石造りの建築物が建てられるようになる



こんな感じで、建てられる建物がだんだんバラエティ豊かになり
最後は、自分の邸宅や名誉ある建築物を建てられるようになる。



次にお城。

お城も建物と同じように築城するのに資材が必要で
築城したら、写真のようにマスを家コマで埋めていく。




で、一定のタイミングで「どのくらい築城に貢献したか?」業績計算が行われ
貢献度に応じて、王様から恩賞が与えられる。


恩賞は、名声点やお金の他に、資材などがもらえたりする。


んで、もちろん最終的に獲得した名声点(勝利点)の最も多いプレイヤーの勝ち。


このゲーム、フェーズが細かく分けられてて細かいルールは他にもあるのだが
大まかにはこんなところかな。


あ、荘官と行政官のことだけちょっと。


左上の大きい方の白いコマが行政官、薄い白コマが荘官。

で、基本的にこの2つのコマは連動してだんだん手前に移動してきて
ある一定のところに行政官コマが来るとゲーム終了なのだが、、

・荘官のいるところより手前(お城から遠い)建物は稼動できない
 (稼動させるためには荘官の許可が必要・・といったところか)
・荘官にはワイロを渡して動いてもらうことができる
・荘官の位置によって、行政官がだんだん手前に移動する
・行政官が写真中央の、マスからピョコッと出た
 塔みたいなマークのところまで移動すると業績計算。

というルールがあり、それぞれのプレイヤーの
思惑(自分の建物は稼動させたいけど、他のプレイヤーのは稼動させたくない)
によって荘官が行ったり来たりする。





Attia, William

評価・・・

※評価の基準についてはこちら

まず最初に断っておかなければならないことがあって
管理人はこのゲームをまだプレイしていない。

にもかかわらず、暫定としつつも評価をつけようと思ったのはなぜかというと
正直なところルールを読みこなして、おおよそのやり方を
ようやく理解できた段階で、おなかいっぱいになってしまい
実際にプレイする気力がなくなってしまったからなのである。。

当初、このゲームを購入しようと思った理由は

・あのプエルトリコと同じく多彩な建物のバラエティが良いという評価があった
・ギークの評価も高め
・プレミアムエディションがある
 (良くできたゲームだからプレミアムエディションを作ったのだろうと思った)
・ドイツゲーム賞1位
・箱のデザインになにかを感じた

こんなところかな、5つめは意外と重要。
面白いなと思ったゲームは、だいたい漏れなく箱のデザインも気に入ることが多い。
じゃあデザインが気に入ったら、必ず面白いのかというとそうでもないが。

さて、このゲームは、コンポーネントだけ見てるとスッキリしている。
コマとタイルだけだし、量もそれほど多くない。
ボードもどちらかというと小さめの部類だ。



しかし・・・



とにかくルールが複雑かつ分かりづら過ぎてギブアップという感じなのだ。
ようやく理解できたものの、きちんとインストできる自信がない。
またインストしようというエネルギーも沸いてこない。

もし実際プレイしてみたらすごく面白かったとしても、この状態はたっくん的に大バツ!

文字は使わず、絵やアイコンを駆使して分かりやすくしようと努力したのは感じられる。
しかし、絵を使えば必ず分かりやすくなるかと言えばそういうわけでもない。

ちょっとボードがごちゃごちゃしすぎなのかもしれない。
特にお城のあたりと、恩賞テーブルあたり。

それにしても、複雑なルールはイコール分かりづらいかというと、そうでもなさそうだ。
プエルトリコもルールは多いけど分かりやすい。

たぶんプエルトリコの場合は、直感的にイメージしやすいから
ルールが多くても苦にならないのではないかと思う。

まぁ、フリーク向けのゲームというのはこういうものなんだというのを
理解できただけでも良かったかなぁとは思うのだが。

もちろん、もしプレイしたら再評価するつもりだ。
プレイしたらだけど。


■プレイしたので追記

このクソややこしい印象だったルールの割にはスムーズにプレイできた。
そして、あくまで一度理解してしまえばという前提ではあるが
ボードやタイルに描かれているごちゃごちゃしたアイコン類も
それほど煩わしくは感じなかった。
コンポーネントがすっきりできているためプレイアビリティも悪くない。

プエルトリコほど建物の特殊効果が複雑というわけではないので
初回プレイでも意外とコツは掴みやすいように思った。

ただやっぱり、これはどう考えてもフリーク向けのゲーム。
テーマに沿って理解しやすいプエルトリコと比較しても、あきらかにとっつきは悪い。

職人の派遣や資源の獲得はプレイ感として、けっこう淡白な印象で
あまりメリハリのようなものが無く淡々とゲームが進行する感じが強い。

その割にプレイ時間が長い。2人プレイでサクサクプレイだったと思うのだがそれでも90分かかった。
4人プレイだとしたらこれは3時間コースじゃなかろうか。
これはちょっと個人的に長すぎ&重すぎ。

マグナカルタの方もプレイ時間に関しては似たようなものらしいのだが。。

しかし、決してつまらなくはない。
特に建物の稼動順を考えて計画を考えたりするのは、なかなか面白いと思った。
直接攻撃的要素はあまりないものの、それなりのインタラクションもあるので
恩賞とか築城とか荘官とか、オプション要素を削ってもっとシンプルなゲームだったら良かったのになー。

フリークにしてみればそういう要素いっぱいなのがいいんだろうけど。。

まぁ、、個人的には1年に1回プレイすればそれでもうお腹一杯なゲームだね。




JohnnyBet



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