たっくんのボードゲーム日記

No.113
バケツ消防士
Bucket Brigade

プレイ人数:3 - 5
プレイ時間:約30

ルール難易度 簡単な部類に入る
日本語化 不要





4人の消防士がハシゴを登るゲームです。



ハシゴの下(写真右)から登り始めて、一番上を目指します。

ハシゴの両脇には数字が書いてあって、これが得点になる。



一番上(ゴール)は3点。

登らせ方は、こういうカードを1枚ずつプレイする。
カードには消防士の色と数字(1か2)が書かれていて
プレイした色の消防士を書かれている数だけ登らせることができる。

例えば、緑の2をプレイすれば、緑の消防士コマを2つ登らせるといった具合。



ジョーカーもあって、これは好きな色の消防士を登らせることができる。




つまり、消防士はどのプレイヤーのものでもないのである。


ではどうやって得点を得るのかというと、、

4人の消防士のうち1つが一番上に達したらゲームは終了となるのだが

そのとき色ごとに、手元に残っているカードの数字×消防士が居るマスの点数の合計が持ち点になる。
で、例外として1のカード2枚は特別に5と数える。

例えば、こんな感じで青がゴールしたとして




残った手札がこれだとすると


カードの内訳は
緑:1、1
赤:2、2
黄:1、1なので

まず緑は消防士コマが1点のところに居るので
1×5=5点(1のカード2枚は特別に5と数えるので)

赤はコマが2点なので
2×2、2×2 で8点

黄色も1が2枚なので5と数える。
コマは2点のところに居るので
2×5=10点

よって、5+8+10=23点となる。

ちなみに、消防士コマをゴールさせたプレイヤーにはボーナス6点がもらえる。



消防士を得点させるためにはカードをプレイしなければならないのだが
カードを多く残さないとやはり得点に結びつかない。
そういうジレンマがあるのだ。





Knizia, Reiner
プレイ記



フォルテさん、メゾフォルテさん、たっくん(小)と俺の4人プレイ

さて、配牌。うーん、同じ色の1のペアが無い・・まぁしょうがない。



黄色と緑が多いのでこれを多く残したい。


序盤、黄色と青がスタートダッシュ。



まあ、最初は適当。青を2~とかマジで適当。

一応、得点を狙う色を決めて残すくらい。


コマが0点から1点にさしかかるあたりで、途端にジリジリした展開になる。



なにしろ、ゴールさせたら6点もらえるのでできれば自分の手番でゴールさせたい。
しかしそれと同時に、残している色の消防士もできるだけ高いところに登らせたい。


プレイされたカード。
1のペアは5点なので手元に残されることが多く、プレイされるのは2が多い。




このあたりから、それぞれの思惑とともにデッドヒート!



俺の状況はと、、緑と黄色を多く残してるので
当然、黄色と緑を進めたいところ。




しかし、青が独走。一番多く残した緑は、、0点だよ(T_T




手元に残ったのは



黄色:2,2 と青:2 緑はコマが0点なので0点。

黄色が1点×2×2で4点
青が3点×2で6点

合計10点、ドベです。


人数と同じだけラウンドをやるタイプなので4ラウンドプレイした結果
フォルテさん:85点
メゾフォルテさん:92点
たっくん(小):85点
俺:82点


まあ、僅差ではあるけどドベはドベ・・・うーむ。



評価・・・

※評価の基準についてはこちら

シンプルなルールに、分かりやすいジレンマ。なかなか良いんじゃなかろうか。

いかにもクニツィアらしい数学的システムで、ボードの得点がマイナスから
始まるあたりケルトなんかを彷彿とさせるが
実際のところは、マイナスを喰らうコマが出るのは結構レアケースかもしれない。

そのへんは、プレイヤーの性格にもよるかもしれないが
大体どの消防士も均等に登っていくことが多いんじゃないかなー。
1点にさしかかる辺りから急にジリジリし出すので
そういう意味では、前半戦はちょっと冗長な部分があるかもしれない。

まあ、自分の方向性を決める段階と見ればまったく無駄な部分ではないのだが。

ゲームのポイントとしては、いかに他のプレイヤーが進めてくれそうな色が
どの消防士かを見極めること。
できれば、自分のカードは出さずに他の人に進めてもらうというのが理想ではあるのだが
そこはギブアンドテイクの協力体制が大事になってくる。

目指すものとジレンマとルール、いずれも非常に分かりやすいので、初心者向きと言える。
終盤若干、息が詰まるところがあるものの全体的にプレイ感は軽く、プレイ時間も短い。
一応人数分のラウンドをやることになってはいるが
プレイ順による有利不利は無いので1ラウンド勝負でも問題はない。

突出したものこそ無いが、これといった不満もなくきちんと考えどころもあり
そして運の要素ももちろんあるバランスのいいゲームと言える。

このシステムの洗練さは、やっぱりクニツィアだなぁと思う。


JohnnyBet



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